Microsoft Word 2007と2010はpdfの作成をサポートしています。
コレはコレでよいことなんですが、Wordで作成したpdfからコピーした文字列をWordにペーストする場合は問題ないけど、テキストエディタに貼り付けるとオリジナルの内容を正しく反映しない文字列になる、という問題があちこちで報告されています。
で、困ったことにWord2010にも同様の問題は存在します。以下、再現の手順です。
- Microsoft Wordを起動して以下の文字列を入力します。入力する文字列・このドキュメントはMicrosoft Word2010でのpdf出力テストに使用します。
- 入力したら"ファイル→名前をつけて保存"をクリックします。
- 表示されたウィンドウ内の"ファイルの種類"にpdfを指定して"保存"をクリックします。
- 以上でpdfが作成されます。
問題はここから、です。
作成したpdfを開いて表示内容を確認すると、入力した文字列が正しく反映できていることが確認できます。
そこで、文字列全体を選択してみると・・・一部の文字が反転しません。
不安を感じつつ、文字列をWordにペーストすると表示されている文字列が正しく張り付きます。
一方、テキストエディタにペーストするとオリジナルとかけ離れた文字列がペーストされます。
確認した範囲では、文字列をテキストエディタにペーストするとこの問題が発生し、Wordにペーストした時は発生しない様です。
よって、この問題が発生する場面は限られると考えていいと思いますが、wordでpdfを作れますっ、て話に飛びつく人は多いので油断できません。
個人的には、なんで?って訊かれたときに説明するのがめんどくさい事この上ないので、できれば無縁でいたいです、はい (^^;
この問題は以下の手順で回避できます。
- "ファイル→名前をつけて保存"をクリック
- 表示されたウィンドウ内の"ファイルの種類"にpdfを指定して"オプション"をクリックする
- "アクセシビリティ用のドキュメント構造タグ"のチェックを外して"OK"をクリックする
- "保存"をクリックする
ただし、"アクセシビリティ用のドキュメント構造タグ"のチェックは保存されないので、pdfを作成する度に指定する必要があります。
念のため、"アクセシビリティ用のドキュメント構造タグ"をチェックしたpdfと外したpdfをAcrobatX Professional、WinMergeで比較したんですが、結果は両者共に一致してました。
以上から、設定内容は記憶しない、有効な事前確認の手段がない、ってことなので、怖くて使えないです、標準搭載しないで2007と同様にダウンロード配信にして欲しかったです (^^;