初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

「交響曲の父」フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(中篇)

2006年08月09日 | 作曲家の生涯
たまには、作曲家の生涯にふれてみてはいかがですか?

今日は「交響曲の父」フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(中篇)です。

さて、少年時代はウィーンで聖歌隊を勤めたハイドンですが、その後はフリーの音楽家として活動し、ようやく結婚か?と思いきや意中のテレーゼにはふられてしまいます。今日はそのつづきからです。


テレーゼの父は、そんな様子を知ってか知らずか、31歳になって嫁いでいなかった姉のマリア・アンナをふびんに思ったのか、ハイドンに押し付けるように二人を結婚させてしまいました。父親は何を考えていたんでしょう。「姉妹だし別に細かい事気にしなくていいじゃん」とか思ってたんでしょうか?そうだったらちょっとヒドイですよね。ハイドン28歳の夏の出来事でした。(夏かどうかは知りませんが)

さて、私生活ではちょっと切ない新婚生活に入ったハイドンですが、音楽活動は転機を迎えます。それまで、フリーで活動していたハイドンですが、29歳の頃に大貴族エステルハージ侯のおかかえ楽団の副楽長に就任する事になります。間もなく楽長に昇格すると、音楽にも理解のあったニコラウス・エステルハージ侯のために、交響曲をはじめ、あらゆるジャンルの作曲を精力的に行うようになります。それだけではなく、自分の作曲した作品を自由に出版社に販売して、その代金を受け取る事を許されたハイドンの人気は一気に高まり、大人気作家になっていくのでした。

仕事がうまくいきはじめたハイドンは、エステルハージ侯爵の庇護の下に作曲家、音楽家としての名声を高め、着実なものにしていきました。そんな充実した日々を送るハイドンが47歳になると、また転機が訪れます。彼が楽長を勤めるエステルハージ楽団にヴァイオリニストのアントニオとソプラノ歌手である19歳の妻ルイジアが入団する事となります。ハイドンはこのルイジアに惚れてしまいます。・・・と言うより、アントニオが高齢・病弱という事もありルイジアもまんざらでもなかったようですね。アントニオのヴァイオリンも、ルイジアの歌唱力も未熟なものであり、際にはあまり使えなかったようです。しかしそこはそれ、ハイドンはなんてったって楽長ですから。面接か何かの時に一目惚れしちゃったんでしょうね。旦那だけ断る訳にもいかず、二人とも採用!して楽団員として2年契約をしました。ハイドンは楽団内でもルイジアとの関係を隠そうともせず、公然とお付き合いをしていたようです。だって楽長なんだも~ん!
ルイジアと付き合うようになったこの頃には作曲にも影響が出ていたようで、明るく創造的な名曲を作曲するようになったとまで言われているほどです。こころに張りがあると、作曲にも出ちゃうんですね。そして、歌唱力が未熟だったルイジアに対しても歌唱力の指導を熱心に行い、やがて2年間の契約期限が来るとルイジアは、(当然)契約更新となりますが、夫のアントニオは契約更新にはなりませんでした。その後もルイジアは12年に及ぶ宮廷楽団員として契約が続き、ハイドンとの音楽活動を共にする事になります。
その後ルイジアに子供が出来ますが、宮廷楽団でも「あれって楽長の子供なんじゃないの??」なんて噂も立つほどラブラブだったようです。しかし実際にハイドンとの子供であったかは、定かではないようです。



結婚して仕事でも人気の出てきたハイドン。落ち着いたらやっぱり若い娘がいいんでしょうか?ちょっと奥さんのマリアが、かわいそうな気もしますが、一説によると奥さんはかなりの浪費家でハイドンもその扱いに困った事があるとか、無いとか?実際はどうだったんでしょうね。そして、ルイジアとの関係はどうなるんでしょうか?
引っ張りますが明日は最後なので、お楽しみに。


≪今週の桑野さんが聴いた曲≫
ドラマ「結婚できない男」で阿部寛演じる桑野さんが聴いていたのは、エルガーの「威風堂々」でしたね。仕事が終わってリクライニングチェアに深々と腰掛けて聴いてました。今週は後半になるまで、このシーンが無かったのでどうしようかと思ってしまいました。

♪エルガーの「威風堂々」の記事はこちら


音楽ブログランキング
   
「くつろぐ」ブログランキング⇔こちらもよろしく


最新の画像もっと見る

コメントを投稿