初心者のクラシック

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「楽聖」ベートーヴェン(第13話)

2007年05月03日 | 作曲家の生涯
たまには、作曲家の生涯にふれてみてはいかがですか?

今日は「楽聖」ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(第13話)です。


≪作曲家の肖像≫
エヴリディ・ベートーヴェン~究極のベートーヴェン・ベスト
オムニバス(クラシック), コロンビア交響楽団, ワルター(ブルーノ), ベートーヴェン, ゼルキン(ルドルフ), ニューヨーク・フィルハーモニック, バーンスタイン(レナード), フランチェスカッティ(ジノ), カザドシュ(ロベール), ラルキブデッリ
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【Ludwig van Beethoven】

交響曲第9番が大成功を収めるベートーヴェン、今日はその続きからです。

(第13話)【甥カール】
第九の演奏会が終わると、その後再演を行いますが、こちらはあいにく振るわず来客も、ほどほどだったようです。

1825年、ベートーヴェンはロンドンのフィルハーモニー協会から招待を受けます。実はベートーヴェンは過去にもロンドンから何度か誘いを受けていたようですが、いずれも健康上の都合からこれを断っていたのでした。

この頃多くの音楽家がロンドンから招きを受けて、彼の地を訪れています。そのため周りの人間はベートーヴェンのロンドン行きを勧めますが、ベートーヴェンはこのときもやはり健康上の理由からこの話を断るのでした。
ベートーヴェンはワインが大好物だったようですが、当時のワインには甘味料として酢酸鉛が使用されていたため、難聴の他にも体調を崩す原因だったと言われています。そのため既に体調が悪かったベートーヴェンは長旅が健康に及ぼす影響をかなり気にしていたようです。

結局こうして、度重なるロンドンからの誘いを断り続けたベートーヴェンは一度もロンドンに足を踏み入れる事は無かったようです。

5月からはバーデンに移るって依頼された弦楽四重奏を作曲しますが、このとき体調が悪化して吐血をしてしまいます。そんな優れない体調の中、四重奏を完成させると、10月にはウィーンに戻ってきます。11月にはウィーン楽友協会から名誉会員に任命されます。

1826年になると、ベートーヴェンを驚かせる報せが届きます。大学に通わせていた甥のカールが自殺未遂をしたというのでした。可愛がっていたカールの身に何があったんでしょう?

実は1825年に既にカールは、それまで通っていた大学を辞め、別の学校に入学していたため勉強もおろそかになっていたのでした。更に学校をサボり、遊びにうつつを抜かすようになり、借金も相当多額なものになっていたのでした。
そのため、ときにはベートーヴェン自身がお忍びでカールの学校まで見に行く始末になっていたようです。

若いカールの反発心は、やり場を失い時計を質に預けて銃を買いこめかみにあてて引き金を引いたのでした。幸いにも当時の銃の性能のおかげで命は取り留めたものの、病院に担ぎ込まれてしまうのでした。

退院後、カールは軍隊へ入ることを希望したようですが、ベートーヴェンはこれに反対します、しかし、カールの熱意に押され、知り合いの貴族に口利きをしてもらい、士官候補生の口を紹介する事になります。


せっかく可愛がっていた甥っ子カールでしたが、結果的には過保護になってしまい、予期せぬ事件をおこしてしまったっようです。さてこのつづきはまた明日。


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