初心者のクラシック

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「神童」アマデウス・モーツァルト(第13話)

2006年12月16日 | 作曲家の生涯
たまには、作曲家の生涯にふれてみてはいかがですか?

今日は「神童」ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(第13話)です。

≪作曲家の肖像≫
モーツァルト:弦楽四重奏曲集「ハイドン・セット」
エステルハージ弦楽四重奏団, モーツァルト
ユニバーサルクラシック

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【Wolfgang Amadeus Mozart】

おのさて、ザルツブルク宮廷から独立して順調に音楽活動を続けるモーツァルト。今日はその続きからです。

(第13話)【幸福な日々】
 結婚して新婚生活も、とりあえず落ち着いた翌1783年7月に妻のコンスタンツェを連れて、故郷ザルツブルクへ向かいます。ウィーンで退職事件依頼少し疎遠になっていた家族に妻を紹介します。
 しかし、ウェーバー家の良からぬ噂もあって、家族はあまりコンスタンツェを歓迎してはいなかったようです。

 しかし、モーツァルトはどうにか妻コンスタンツェと家族の距離を近くしようと、ウィーンへ戻る前日には、教会で自作のミサ曲のソプラノパートをコンスタンツェに歌わせて、親睦を深めようとしています。(コンスタンツェは歌手でははいんですけど)

 10月にはザルツブルクを後にすると、途中の街リンツに立ち寄って交響曲「リンツ」を4日で作曲しています。リンツで1ヶ月ほど滞在して、ウィーンに戻ってくると12月になっていました。

 ウィーンでのモーツァルトの音楽活動は快進撃を続けます。貴族や王族を招いたモーツァルト主催の予約演奏会は、いつも大好評。この演奏会で披露するための多くのピアノ協奏曲を次々に作曲し認められます。モーツァルト自身も名ピアニストとして認められ、作曲家、音楽家としてのウィーンでの地位を磐石なものにしていくのでした。

 ウィーンで大成功を収めたモーツァルトは1785年2月、今度は父レオポルトをウィーンに招待します。レオポルトが久々のウィーンにモーツァルトを訪ねると、豪華な住まいにところ狭しと並べられた立派な家具や装飾品等々・・・。

 今で言うと、片田舎から上京した息子を久々に訪ねると、六本木ヒルズに住んで高級外車を乗り回しているような感じだったんでしょうね。息子の大成功に父レオポルトも大いに驚いていたようです。

  レオポルトがウィーンに着いた日の晩に大好評の「予約演奏会」に招待し、そこで新作のピアノ協奏曲第20番を聴かせるのでした。更に翌日の晩にはモーツァルト宅にあのヨーゼフ・ハイドンが貴族たちを連れて訪れ、そこでは弦楽四重奏が演奏されるのでした。

 このとき演奏された弦楽四重奏曲(第14番~第19番)の6曲をモーツァルトはハイドンに献呈していますが、これにちなんで現在ではモーツァルトのこの6曲が「ハイドンセット」と呼ばれるようになっています。

 このときハイドンはモーツァルトの父レオポルトにしみじみとこう言ったと伝えられています。「神に誓って申し上げますが、あなたの息子さんは私が知っているもっとも偉大な作曲家です。」・・・、こんな事を言われた日にゃ~父レオポルトも感涙にむせび泣いていた事でしょう。

 こうして、2ヶ月ほどウィーンに滞在して息子モーツァルトの大成功を見届けた父レオポルトはザルツブルクへと帰っていくのでした。



さて、大成功を収めたモーツァルト。父レオポルトをウィーンに呼んでその成果を見せるのでした。いろいろ苦労もあったレオポルトもこれでようやく一安心でしょう。

♪交響曲第36番「リンツ」の記事はこちら
♪弦楽四重奏曲第17番「狩」の記事はこちら
♪弦楽四重奏曲第19番「不協和音」の記事はこちら


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (溝の口のかねちょん)
2006-12-16 22:36:31
初めまして。くつろぐからきました。
すごく詳しいですね。クラシックといったら第九しかでてこないっす・・・・・
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ようこそ! (けい)
2006-12-17 00:24:11
なかなかクラシックってファンの人以外は寄り付きにくいイメージがあるんですが、いろんな曲や作曲家を知ると、意外に面白いんですよね。
ふつうは、やっぱり「第九」とか「運命」しか思い浮かばないと思いますが、“ちょっとした曲”を聴いてみると、意外に身近に感じるかもしれないですよ。
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