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全耳道摘出手術

2019年07月05日 19時31分05秒 | タイラ&テト

このブログで毎日一番よく読まれているのが、タイラの前庭疾患の記事です

 

やはり、心配になった事や不安な事って色々調べますよね。

なので少しでも何方かのお役に立てていると思うと、

前庭疾患の事を記事にして良かったと思っています

 

 

そして、今日はタイラの前庭疾患のつづきを書こうと思います

 

 

タイラは今から4年程前(10歳の時)に初めて前庭疾患を患い、

その後2年半の間に4~5回の発作(眼振)があり、

2017年12月に右耳の全耳道摘出手術をしました。

 

タイラの前庭疾患の原因は、老化現象ではなく耳の中にできた沢山の しこり

極めつけはちょうど鼓膜部分に出来た大きなシコリが、鼓膜を押しつぶす感じで穴を塞いでいました。

そして鼓膜の奥の鼓室胞という小さな空洞部分に得体の知れない物質が溜まり、

前庭神経に影響が出たわけです

 

 

初めての検査ではレントゲン、その次にCT

治療は薬(ステロイド)の服用でシコリを小さくする、大きくなればまた薬・・・の繰り返し

そのうち薬では制御できなくなり、再度CTと、マイクロスコープによる耳道の検査

CTでは鼓室胞が真っ白(普通は空洞なので黒く写ります)でした。

スコープでは私の想像を遥かに超えたボコボコの耳道、そしてシコリに押しつぶされた鼓膜

 

 

獣医さんには当初から全耳道摘出手術を提案されていたのですが、

薬でどうにか出来ていたこと

タイラの寿命が尽きるまで、どうにか薬で抑える事ができるのではないかという気持ち

手術の内容がが非常に衝撃的で、しかも強い痛みを伴うこと

入院も1週間しないといけないこと

それらをひっくるめ私の決心がつかなかった為、手術に踏み出すことが出来ませんでした

 

 

もちろん獣医さんにも私の気持ちを伝え一緒に考えてもらい、ギリギリまで手術はしないで

薬と耳の洗浄で出来るところまで頑張ろう と、話をしていました。

でも獣医さんの判断の限界、タイラの限界が来たんでしょうね・・・

もう手術しかない と言われ、私の決心も着きました

 

 

 

 

 

では、順を追って手術の経過をお話しますね

まずは、全耳道摘出というのは上のイラスト図の

垂直耳道・水平耳道・鼓膜・鼓室を内部の組織から切り取り、摘出することを言います。

 

 

手術当日(12/14)、今まで十数年タイラの右耳として役を果たしてくれた耳穴を記念撮影

この手術でこの穴は塞がれてしまうと思うと、ちょっと寂しく思いました

 

 

数時間後、無事手術は終わり摘出した物を見せてもらいました。

(※耳道そのものはグロテスクなので控えます)

診断通り鼓膜の近くに、原因不明のイボのようなシコリのようなものが多かった。

また、鼓室には当初膿が溜まっていると推定されていましたが、

膿ではなくカサカサした老廃物のようなもの(上記の写真)だけで埋め尽くされていたそうです。

全く持って原因不明

その後、採取した組織を検査に出した結果も、悪いものは一切見当たらず一件落着

 

 

手術当日はまだ麻酔が完全に抜けきっていないので、ボーッとしている感じですが

それでもちゃんと自力で顔を持ち上げ、元気そうな姿を見せてくれました

 

手術の次の日(12/15)の面会

想像以上に元気なタイラ 元気過ぎて心配も一気に吹き飛びました

 

 

手術をしてから3日目(12/17)

予定よりも早くドレーンを抜く事が出来ました

(※ドレーンとは縫合後の術部分から排液を体外に出すためのチューブ状の管のこと)

 

 

そして4日目(12/18)

術後の回復が良かったので、予定より早く退院することができました

手術跡はこんな感じです 疲れていたんでしょうね~ずっと寝ていました

首の方に伸びている縫合跡ですが、ここを切開することで全耳道を摘出することができます。

耳の入口の穴も見事に閉じられていますが、軟骨の多い部分なのでひっつくまでに

通常の傷口よりは時間が掛るそうです

ちなみに、この縫合跡を見ると腫れているし、ちょっとグチュグチュしてて痛そうなのですが・・・

そんなのお構いなしに右耳を下にして寝ていました

飼い主の心配をよそに、ワンちゃんって案外タフなんですよね~

 

 

退院翌日には軽くお散歩も

 

6日目(12/20)には、腫れも少し引いてきました

目の縁に出来ていたイボも手術の時に切除したので、

目の縁にクレーターみたいなのができています

 

 

その後の順調に回復をしていき、手術から約2週間、無事に抜糸

 

 

手術から1ヵ月経つと、もじゃもじゃ毛も生えて来て、傷口も見えなくなりました

 

そして前庭疾患はと言うと・・・

手術をしてからもう2年近くが経ちますが、発作は一度も起こることなく終息したと思います

今は穏やかな日々を過ごせています

 

なかなか同じ様な状況の方はいらっしゃらないと思いますが、

何かしらの原因で全耳道摘出手術を迫られているワンちゃん、そして飼い主さん

危険な橋を渡れとは言いませんが、この手術をして良い方向にいく可能性があるなら

大手術ではありますが、その分未来は明るいと思います。

私は手術を躊躇していた自分を悔いています。

早急に手術をしておけば2年もの間発作に苦しまなくて良かったのに・・・と。

でも、過去の自分の判断に悔いていても仕方ないので、今は少しでも多くの同じ境遇の方の

参考になればと思って、前庭疾患の記事から随分遅くなりましたが記事にしました。

 

長い記事でしたが、最後までお付き合い頂きましてありがとうございます

 

 

 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (かぼ&コロン)
2019-09-06 00:30:36
初めてコメントします。
ほんのついさっきからうちの子(Aコッカー11歳♂)の様子がおかしくなり、ソファーでだっこしてよく見たら眼球がクルクル回ってて、本人も息は荒いしガタガタ震えてるしで、どうしよう💦 と思いググってそちらに辿りつきました。
前庭疾患って言うんですね。明日、仕事前に病院連れていきます。
症例アップして下さりありがとうございました。ホント助かりました。
かぼ&コロン様へ (おおあえ)
2019-09-07 18:58:22
こんばんは。
ワンちゃんの眼振、凄く怖かったですよね。
ご様子はいかがですか?
1日経って少し落ち着いてきましたかね??
少しでもこのブログがお役に立てて良かったです。
しばらくは普段通りの生活は難しいかもしれませんが、絶対少しづつ良くなっていきますので、頑張って下さいね!!

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