カタカナ・ミステリー大全

洋物のミステリーの読書日記。原則は文庫本のみ。

アメリカの警官は、ドーナッツが大好き!

どうぞ、召し上がれ。

『株価暴落』池井戸潤 文春文庫

2012-08-29 22:18:29 | 和物
 文庫となったのが2007年。池井戸の早い時期の作品ということになる。銀行小説である一方で、推理小説の要素も。白水銀行の審査部の阪東。彼は『バブル入行組』シリーズにも名前が出てくる。本店の審査部の調査役。例によって、銀行の中では、気骨ある中堅・若手の代表株。カリスマ経営者風間が一代で築き上げたスーパー一風堂。イメージはダイエーかな。これが業績悪化。風間は会長に退いたが、依然力を持ち、経営も旧態のまま、再建策もままならず。白水銀行への融資申込みに阪東はバンカーとして反対する。企画部の二戸、白水のエリートの一人は一風堂支援を推し進める。バンカーとしての気概か、目先の利益か。ここに一風堂店舗爆破事件がからみ、犯人探しの要素も。正直、盛り込み過ぎで、後に経済小説となっていくのは納得がいく。それでも謎解きもおう、と思わせてくれました。☆☆☆ほ。



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