『藁の楯』の木内の作品。漫画家きうちかずひろとしては『BE-POP-HIGHSCHOOL』を描いている。単行本刊行の際には「おもしろすぎて、ごめんなさい」とあったというが、その展開の早さ、意外さは実に心地よい。主人公石川麒一。まだ20歳で祖父のやっていた玉突場の経営者。そこが放火で火事になった所から物語は始まる。怪しい先輩に騙され、それを追う。近所の老婆と少女の頼みを断れない。普通の青年のようでいて、腹の座りようは大したもの。主人公の麒一、悪役のマオカラー、山田ジローにドド子、ノブ軍曹という登場人物が皆すっ飛んでいて面白い。解説にもあったが書き込まれていないのだけど、実に活き活きしてますね。面白い。あっという間でありました。☆☆☆☆ほ。
道沿いに一本の十字架。事故現場かと思えば明日の日付が…。そこからキネシクスの天才ダンス・シリーズ第二弾の幕が開く。女性が襲われた。その犯人を捜す中で、オタク高校生が浮かび上がる。ネット社会でブログを舞台としたイジメ、ネット社会ならではの拡散と新たな問題の登場。前作『スリーピング・ドール』に既に幾重もの伏線が張られていた。是非、そちらを先に。容疑者の高校生は姿を消し、新たな犯行が続く。突然の母親の逮捕
も加わり、事態は混迷へ。ダンスの私生活も含めて意外な展開の続出。そう来るとはというのを口癖に読み進めることに。☆☆☆☆。続編期待大。
も加わり、事態は混迷へ。ダンスの私生活も含めて意外な展開の続出。そう来るとはというのを口癖に読み進めることに。☆☆☆☆。続編期待大。
リンカーン・ライム シリーズからスピンアウトした尋問の達人、キャサリン・ダンス。CBIカリフォルニア州捜査局のモンテレの支局の捜査官。キネシクス(ボディランゲージ分析)の手法、相手のベースラインを確認し、嘘を見破り、尋問で切り裂いていく。カルト集団の指導者ダニエル・ペルの尋問の際中にペルが脱獄。その行方を追っていく。キネシクスだけでなく、推理力もなかなかのもの、AからBへ、そしてXへという飛躍が持ち味。脱獄にからみ、いくつもの伏線が張られる。強烈な個性のペル、ペルのカルト集団に属していた女たち、その一方でCBIのスタッフ、保安官事務所のマイケルらの脇役陣も。シングルマザーの苦労もあり、盛り沢山。意外な展開には楽しい驚きが。☆☆☆☆。