風で落ちたむくろじの実。
枝にはまだついているが、木の下に落ちている実は少ない。
拾っていく鳥か動物がいるのかもしれない。
上から見たところ。
ポットのふたのようについているヘタが面白い。
熟した実は、乾燥するとかたくなり、振るとコトコトと音がする。
中には、こんな大きな真っ黒い種がひとつだけ入っている。
お正月の羽根つきの羽根についている玉がこれ。
といっても、羽根つきなどしたのはずいぶん前のことで、
こんなだったかどうか、記憶はあいまいだ。
小学低学年のころだったか、わが家では羽根つきがブームで、
家族四人が二チームにわかれ、、毎晩熱戦を繰り広げていた。
六畳間のまんなかをなわとびの紐で仕切っただけのコート。
ときどきたんすの裏に落ちこんでゲームは中断する。
バドミントンのルールだったのかな。
本物のバドミントンでは飛びすぎるので、室内ではできない。
はずまない羽根と羽子板が、ちょうどよいのだった。
だから、うちでは羽根つきはお正月だけではなかったけれど、
さすがに冬しかやらなかったような気がする。
どたばたやって、下のお宅ではうるさかったでしょう。すみません。
押し入れの上段からマットレスに飛び降りるなんて遊びも
小さい頃はやったけど、べつに叱られなかった。
どこの家にもたいてい子どもが二三人いたから、
お互いさまという雰囲気でしたね、あのころは。
カポーティの『草の竪琴』に、むくろじの木が出てくる。
家出した主人公たちが落ち着く先が、
大きなむくろじの木の上のツリーハウスなのだ。
原文にはChina treeとある。チャイナツリー。
邦訳は「むくろじ」だが、もしかしたらセンダンかもしれない。
センダンはアジア原産の木だけれど、
アメリカには19世紀に観賞用や日除けとして移入され、
南部ではよく野生化しているそうだから。
どちらも大木になるし、木のイメージもわりと似ている。
語感は「むくろじの木」のほうが柔らかくてふさわしい。
(映画『グラスハープ』に出てくる「むくろじの木」は、
すっかり落葉しているので、特徴がよくわからない。
大きくもないし、なんだか枯れ木みたいで、ちょっとがっかりした。
うーん、この木、すごく重要なんだけどな。とはいえ、
本物のツリーハウスのつくれる本物のチャイナツリーなんて、
アメリカじゅう探したって、みつけるのは容易ではないだろう)
子どもの小学校の校庭にはセンダンの木があった。
薄紫の花が咲いているのを見たことがある。
センダン香る…と校歌にもあったような気がするけれど、
残念ながら「双葉より芳(かんば)し」といわれる栴檀は
この木ではなく、香木のビャクダン(白檀)のことだそうです。
本日のクレ。
雨だから、寝てる。
本日の「いいね!」
外国の人は、日本人なら誰でもスシの食べ方を
知ってると思ってるそうですが、
閑猫は「へえー、そうなんだー」と。
こちらはメモ。
「魔除け ―身にまとう祈るこころ―」展
文化学園服飾博物館
2015年12月17日(木)~2016年2月17日(水)