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歴史改竄で故人「藤原弘達」まで鞭打つ「創価学会」

2006-04-15 07:00:00 | 記事・創価学会
「週刊新潮」 2006.04.13号

 歴史改竄で故人「藤原弘達」まで鞭打つ「創価学会」

 死者に鞭打つとは、まさにこのことだろう。創価学会青年部の機関紙で繰り広げられている故・藤原弘達氏への罵詈雑言だ。言論出版妨害事件を歴史から消し去ろうとしているかのような悪辣さである。

森山 藤原弘達という男がデタラメな本を出して、中傷したこともあったな。
 佐藤 昭和44年のことだ。僕も生まれていない昔の話だが(笑い)、デマの構図は今と全く変わらない。むしろ時代が経ってより鮮明になる事実もある>(『創価新報』3月15日付)
<元祖デマ男藤原弘達の正体>というタイトルの青年部の座談会だが、なんとも下品な表現が続く。故人でもある藤原氏(平成11年没)に対して、<品性下劣><エロ達><愚劣なやつ><インチキ野郎>など、それこそ品性下劣な言葉を投げつける。
 ご存知のように政治評論家の藤原氏が昭和44年に出版した『創価学会を斬る』を巡って起きたのが言論出版妨害事件。批判を浴びた池田大作会長(当時)は謝罪し、公明党との政教分離を表明せざるをえないところまで追い詰められた事件だが、
「学会は、風化したので何を言ってもいいと思っている」(学会ウォッチャー)
 それにしてもこのデタラメさはいったい何なのか。
竹内 とにかく悪辣な「言論の暴力」だった。なかでも許せなかったのは、藤原が学会の婦人部、女子部を侮辱したことだ>
 その侮辱の傍証として、本紙記事中の藤原氏のコメントを引用している。
<“学会の情報網は信者のキャバレーの女中やホステスが主で、その知的水準の低さは……”(「週刊新潮」昭和44年3月1日号)等々、まるで、“遊女”呼ばわりだった>

 “墓荒らし”

 曲解である。
<知的水準の低さは>
 の後にこう続くのだ。
<せいぜい高利貸し程度の情報でしかなく、高度の政治犯罪をアバく力はない>
 いったいどこが侮辱であり、遊女扱いなのか。
竹内 だから広告が出た後、学会側は藤原に忠告した。代表が藤原に会いに行った。“学会に関する本を出すなら、極端な決めつけではなく、きとんと取材もして、事実に基づいて書いて欲しい”“そのために資料も提供するし、どこでも案内する”と要望したんだ>
 大嘘である。この代表というのが、後に反旗を翻す藤原行正公明党都議(当時)。藤原行正氏は後にこう書く。
<私は弘達氏への5つの依頼項目を用意していた。その内容はまず近く選挙もあるのでできれば本の出版そのものを取りやめてもらいたい。それが無理なら『創価学会を斬る』という刺激的な題名を変更してもらいたい。三番目の依頼事項として出版時期を延期してほしい。それも駄目なら4番目、事前に原稿を見せてほしい。
 そして最後、もっとも重要な依頼項目としては池田会長(当時)について本文中で言及するのを遠慮してもらいたいというものであった>(『池田大作の素顔』)
 藤原弘達氏は全て拒否。
 学会は取次、書店に圧力をかけ、当時の田中角栄自民党幹事長にモミ消しを依頼するが、藤原氏はこれを暴露。学会は窮地に陥る──。それが厳然たる事実なのだが、
「池田は最晩年に来て、“汚点”を残さないように、歴史改竄作業を始めた」(ジャーナリストの乙骨正生氏)
 藤原氏が亡くなった時、大量の祝電が届き、おめでとうの電話が鳴り止まなかったというが、今度は“墓荒らし”か。度し難い。

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