ドイツ通信No.60
2006年6月5日
どうしたことでしょう? ドイツ人達が ドイツにも雨期が出来たかぁ?って言い合ってます、それ程 雨が多く 寒い 日照が無い日々。
温度は低くても なにやら蒸す・・・・まるで梅雨の走り。
麗しいヨーロッパの6月は 何処に?
夏の間だけオープンのジェラート屋さん 今日の気温は8℃だけど 皮膚感覚の鈍い(言いすぎ神様再び登場!)ドイツ人は半袖姿で 夏を満喫!
私は 丸10年 日本の梅雨&夏を経験していません。したがって毛穴はふさぎっぱなし。
ここらで 思いっきり 全開したいんですが・・・・。
親しいブティックのお姉さん 「日本には雨期があるの?」
「今 真っ最中、7月末までね。湿度が高くて暑いよ。まるでサウナ」
すると 奥眼がぐっと開いて「肌に良いわねぇ!」
「まぁ~ね」と私。
でもなぁ~、2ヶ月間 出られないサウナってのはなぁ。
今日は いつもは こき下ろしてるドイツ人を 実は‘こんなに尊敬してるんだよ’って事 書きますら。
その1.
ドイツ人(ドイツ人だけじゃなく 他のヨーロッパ人も同じみたい)って“縦列駐車”
が上手。
狭い道 ギリギリ入れるか?の空間に 一度で スンナリ。
何度も切り替えし 挙句 スゴスゴと 首引っ込めて 逃亡・・・・それは私。
でも 日本じゃあ 見慣れた光景でしょ?
ドイツ人は 大体 運転自体が 上手い。
小さなオフィスのみの自動車学校で 日本のように 広大な実技練習場なんて無しで
路上教習は いきなり 一般自動車道 最低時速80キロの世界。
どうかしたら アウトバーン走ってることも。
それなのに 何故?
その2.
ドイツ人て目が廻らない。(なんのこっちゃ!)
ドイツでの各駐車場 目一杯のスペースで 効率良く 作られてる。
お陰で 上下階へ移動する道路は らせん状。
それが 小さな半径 完全360度 殆どハンドル戻る暇なし。
ああ!グルグル 目が廻る・・・・途中気分悪くなるのは 日本人(私だけじゃないよ)。
駐車場だけじゃないの、
レストランやカフェのトイレは 地下にあることが多い。
そこでも 地下への階段が 360度のらせん階段。
トイレにたどり着くまでに 目が彷徨いだす・・・・。
1年2回 春と秋のお祭りに シュッツツガルトでは 大規模な移動遊園地が出来る。
移動遊園地なんて ハカナイ物じゃなく 頑丈でデッカイ。
そこにある様々な乗り物達 恐らく日本の遊園地の物と変わらないはず。
タダ1点を除いてね。
その1点が 凄まじい!
つまり より高く より速く より乱暴で より長く 断然過激なんス。
娘が日本人の友人連れで エスリンゲンに来た晩 丁度 シュツツガルトでは フォルクス・フェスト(ミュンヘンのオクトバー・フェストと同じ物)の開催中でした。
みんなで 出かけました。
この手の乗り物大好きな娘 目を輝かせて 乗り込んだのは ナンタラという乗り物。
ベンチが2列並んで 交合に 上下 回転しながら 急降下 急上昇 水攻めの盛りだくさん。
しつこく廻り続け 見ている私も 飽きる程。
で、しばらくすると、あれ?あれに聞こえるは日本語?「やめてぇ~!とめてぇ~!」
娘達の断末魔の叫び声!
やっと終わって出てきた時は ヨレヨレ 足許おぼつかない。
かたや ドイツ人達は 頬紅潮させ 拳はりあげ 意気盛ん。
娘は「まったく!私としたことが お恥ずかしい~!」とは言いませんが 「出直します!」と。
ところが それでも 懲りず ウォタースライダーに 今度は全員で 乗り込み 日本の経験では 確か ビニールなど手渡され ほんのお湿りで それでもキャア~キャア~言ったものですが、こちら ビニールなんぞあるはずも無く 完全に ビチャビチャ水浸し状態。顔引きつりながら ウァッハッハ! やがて ブルッ!(だって 10月の宵よ)
でも ドイツ人達 「もっとぉ、もっとぉ~!」って。
ええ加減にせい!
さらに まだ懲りず 全員で乗った観覧車 動く速度が速い!速い!
眼下に広がる シュッツツガルトの夜景が クラクラ。
おまけに ゴンドラは 座る部分のみで 覆い無し。クラッと来て のけぞったら 「あれ~!」のまっさかさま。
その3.
ドイツ人は ルールを守る 良い子ちゃんです。
電車の中 自分が降りる駅に着く“随分前から“ 席を立ち ドアの前に立ちます。
日本のように ギリギリまで 座っていて あたりを蹴散らし チャ~と駆け出すって光景は 見ません。
降りる際は 自分で ドアを開けるというシステムだから ということもあるかも。
(そうかぁ!そうだったのか!ケッ!)
交差点少し下がった場所で 4台の自転車隊が 狭苦しく身を寄せ合って 止まっていました。
(なんで 大きなおじちゃんたちが あんなに ひしめいてるの?)
信号が変わって 彼らが去った後 判りました。
道路上に 小さな四角いライン その中に自転車のマークがありました。
可愛い! キッチリ その中で 停車していたのです。
人影まばらな 空間でも キッチリ ルール守ってる、偉い!
歩行者も 信号を ちゃんと守る。
ドライバーはもっと。「黄色=止まれ」
だから 日本で運転すると怖い!
でも 頭に来るルールもしっかり守るのが ドイツ人。
駐車場 例えば 入り口が2箇所あるところ。それぞれの入り口から 駐車場に 入って来る。
普通の考えでは 例え 自分の近くが空いても 先に空くのを待っている車が居れば
勿論 「そちらが優先」が常識でしょ?
違うの、ここでは。
“先に入ったもん勝ち!“
「うっとこの方が さっきから 待ってたんだがぁ~~~~!」なんて言っても負け。
これがルールなんですと!
確かに サッサと片付いて 駐車場内の もたつきは少なくなるけどさぁ。
これも キッチリお守りになるドイツ人さま。
でも 不思議!
パン屋さん 肉屋さんなどで 買い物順番は 割り込まず 「貴女が先よ」「あの人が先よ」と和むひととき。
イタリアとは 大違い! イタリアは修羅場ですぜ。
その4.
まめなドイツ人
先程の移動遊園地に代表されるように しょっちゅうイロイロな場所で イベントが開かれるドイツ。
まぁ~まめに 観客席 舞台 遊具 巨大テントなど・・・をこさえては つぶすを繰り返すドイツ人達。
たった1日興行ってのも 多いのに キッチリ かっちり 作ります。
お祭りの移動遊園地の乗り物に 乗る人が余り多くないのは 値段が高いと言うこともあるけど にわか作りで 事故がないとは言えないから・・・ですとぉ!!!
何だか 訳が判らなくなっちまいました。
でも もうすぐ夏?(今年は来るのかいな?)
エスリンゲンの教会前の広場に 舞台が作られ シェークスピアなど上演されるのです。
エスリンゲンから車で30分位の やはり アルト・シュタット(旧市街)のシュヴェービッシュ・ハルでは 教会入り口の 丸い大階段を舞台にして 「真夏の夜の夢」が上演されるのです。
それを 取り巻くように 階段下の広場に 椅子が 何百も並べられ観客は 首の痛みに耐えながら 一夜の夢に浸るのです。
butterrice