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山と自転車!

立山・剱/山スキーツアー (第2日 ロッジ立山連峰~大走~真砂沢~剱山荘)

2009-05-11 | 山スキー
2009年5月4日

朝の天気は高曇りで辛うじて太陽が透けて見える。
食堂で流れていた天気予報では夕方から一時雨。翌日以降の雨マークは消えて曇り予報に変わっていた。
天気の崩れが夜だけなのはラッキー。

今日の予定コースは大走りから真砂岳に登って真砂沢を滑る。
状況次第では翌日の池の平山のコースを南俣まで偵察に行く。
あとは剱沢を登り返して剱山荘まで。

7時47分。ロッジ立山連峰を出発。
大走りはクトーを着けて登る。新しく買ったクトーは使い物にならないので今回はTRABで使っていたものを持参した。
エッジぎりぎりの幅で0.2mmほどの隙間しか空いていないが問題はなかった。なんだ…


標高2,660mで休憩、山崎カールをゆく登山者を見る。



9時57分。真砂岳直下の標高2,800m。
ここから稜線まで雪が切れる。スキーを外して担ぐ前に補給タイム。

10時30分。真砂岳山頂。
後立山連峰が見えたが、こちらから見る西斜面の雪が非常に少ない気がする。
山の色が「もうシーズンおしま~い」と嘆いているように見えてくる。

真砂岳の東南側、内蔵助に向かって大きな雪庇かしらん、足元にピシーッと亀裂が入っていて怖くなった。

11時00分。準備ができたところで真砂沢に向かって滑り始める。
みんな東寄りに入ってゆくので、ちょっとそっちは雪庇でやばくないんすか?とビビリながらついてゆくと、そこは内蔵助谷と真砂沢を分ける尾根、全然問題ないところだった。少し下に内蔵助山荘がある。

エントリーはここから。
真砂谷へ雪庇の状況を伺いながら滑り下りないといけないと思っていたので、このエントリーポイントは安心して滑り込むことが出来てよかった。


では、行きましょう。

滑り始めはちょっとだけ急斜面。怖いと感じる程度ではなく、すんなりエントリーできるレベル。
北斜面に位置するこのあたりは数日前の新雪がまだ綺麗に残っていて、雪面も荒らされておらず、超快適な滑降が楽しめた。

真砂沢上部からずっと下流を眺めると、明日アタックする予定の池の平山へのルートとなる南俣から二股に向けての沢の状況が確認できる。

なんと…南俣は大きく雪が割れて「川」が出現。流れがはっきりと見て取れる。
これでは…こんな雪のない年にあえて池の平山に行くことはないでしょう。ということで明日のアタックは中止することとなった。

池の平山はあっさり諦めて、今日は真砂沢を楽しみましょう。
真砂沢はとにかくスケールがでかい。
03年に初めて滑った時に感じた立山の自然の大きさへの驚きは、今回も変わらなかった。



滑落や雪崩の恐怖もなく、快適にスキーを楽しむことができる真砂沢。
大きな谷のなかに僕ら4人思い思いにシュプールを描く。

真砂沢は中間部からは斜度が緩いのとトラバース気味になるため、あまり楽しくなくなってくる。
標高が下がるにつれて雪も悪くなるのは仕方がない。

11時48分。剱沢。
ここから剱山荘まで約700mの登り返し。しっかり補給休憩です。
Kさんのザックからはいつもいろんな補給食が次から次へと出てくる。
剱沢でキュウリの浅漬けが食べられるとは思っていなかった。瑞々しいキュウリの塩味が美味。



12時27分。剱沢登り返し開始。
剱沢の楽しみは、長次郎谷と平蔵谷の美しい谷の様子を覗き見ることができること。
剱岳の懐だけあって、剱沢のスケールも大きく、その景観と独特の雰囲気が好きだ。
時折、鶯の鳴き声が谷間に響く。


長次郎谷。長い年月をかけて氷雪に削られた岩肌がとても美しい。
す~っと呼び寄せられるように入口に近づいていったが、目の前のその先に足を踏み入れるにはまだまだ遠い世界のような気がした。


平蔵谷も素晴らしい谷なのだろう。ちょうと剱岳登頂を終えた登山者3名が谷を下っていた。

14時40分。2時間10分ほどかかって剱山荘に到着。
Kさんから「剱御前を一本行きますか?」と誘われ、もちろんGOです。
不要な荷物を山荘前にデポしてすぐに登高を始める。

15時15分。剱御前の北側のピークに立つ。
ここは剱山荘の真ん前にそびえるピークだ。
剱御前のピークまでは行かずに、ここから山荘へ直接滑り込むことにした。
小屋から見上げたその斜面はかなりの斜度だったが、果たして大丈夫か…

15時27分。いざ。
滑落はダメ。足幅は広めに、コケナイように慎重にターン。

正面の剱岳に向かって滑り込む僕ら。
ひぃ~、怖いけど愉快。

1段目の急斜面を終えて一服。2段目はやや不安定な新雪で気持ち悪い。
ちょうど新雪がクッションのようになってスピードが緩和され、まあまあ滑れた。

2段目をこなして、あとは山荘まで一気。


今日一日の終わり、剱岳見ていてください。

15時33分。剱山荘に無事到着。

見上げると二人のシュプールが斜面にくっきりと刻まれていた。
うーん、ちょっと怖かったぞ。でも面白い斜面、今は最高!

剱山荘は2006年の豪雪後に再建されたばかりの新しい設備。
夕食も豪華で美味しくとても快適な山荘だった。
夕刻、別山がほのかに紅く色づいた。碧い空に薄く光る月。
雨マークはどこへ?ひょっとして明日も天気は良いのかもしれない。
Yさんが持参してくださった恒例のバーボンをいただきながら、翌日のコースを相談して眠りについた。

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