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山と自転車!

立山・剱/山スキーツアー (第3日 剱山荘~別山沢~雷鳥沢~雷鳥平)

2009-05-11 | 山スキー
2009年5月5日

朝起きると外は明るい。窓の外は雲ひとつない快晴だった。
小屋の前では剱岳にアタックする登山者が準備と整えている。


後立山連峰から朝日が昇り、一日が始まる。


小屋の外に出てみると、昨日夕方滑ったシュプールが朝日を受けていた。
2つのラインが並んでいる。

さて、池の平山が中止となったので今日の予定は別山沢に決定。
別山乗越から別山に登り別山沢を滑降。
天気予報もあまり芳しくないので剱山荘に連泊するのも止めて早めに室堂側に移動しておいた方がよいだろうとの判断で、今夜の宿は雷鳥平に変更した。
そのため、別山沢を滑降したあとは、剱沢をまた別山乗越まで登り返して、雷鳥沢を滑り降りて雷鳥平に向かうこととなる。

出発前に、小屋の人から2日前に池の平山に行った人が最高だったと言っていたと聞かされる…
最高?しかも今日のこの天気…やはり山は行ってみなければ分からない。志次第であろうか。

7時26分。
おいしい朝食をしっかりといただいて剱山荘を出発。
予想外の快晴、やっとGWらしい天気が巡ってきた。

剱沢を別山乗越方向へトラバース。
振り返ると剱岳がどっしりと構えている。


剱岳にアタックした登山者にも最高のお天気。

ところが、後立山連峰の雲の様子がおかしい。
朝は見えていた鹿島槍がぶ厚い雲に覆われていた。
安定した天候による晴れではなく、朝のうちだけの雲上の晴れ間か。

そのうち、あれよあれよと雲が迫り、剱も別山もガスの中に消えてしまった。
まずいな~、でも雲の流れは時々途切れて晴れ間も戻っているので暫くは大丈夫か。

雲に巻かれて景色は失ったが、剱沢には楽しみがもうひとつ。雷鳥さん。
あちこちで「グワァ~」「グワァ~」と可愛く?鳴いている。
縄張り争いをして揉みあったり、にらめっこしてジリジリとテリトリーから追い出したり、その様子を伺っているのも楽しい。


「グワ~」と鳴いて飛び立つ姿はスマートとは言えないけど、とてもかわいい。

8時38分。剱御前小舎。
ここでアイゼンを装着し、板を担いで別山に向かう。
弥陀ヶ原や大日方面はよく晴れているが、別山や立山方向はガスの中。
東よりの風が雲を作り視界を阻む。


ガスったり晴れたりの天気。
行動するのに問題はないので予定どおり別山山頂をめざす。


別山の祠と大日岳。

別山の山頂付近にも雷鳥が4羽ほど群れていた。

9時29分。別山山頂。
ちょうど雲が晴れて視界良好。今のうちなら問題ない。
補給のために少し休憩をとって滑走準備を整えた。

9時45分。別山沢滑降開始。
滑り出しはかなり急斜面だが、一段下がったところがテラスのような緩斜面になっている。
心を決めて、エイヤで滑り始める。



2段目。ここも急斜面だけれど下が見えているのでなんとかなりそう。
転倒禁止と言い聞かせて慎重に滑る。

途中で立ち止まって写真も撮りたいけれど、一眼を取り出すには少し怖いところ。
コンデジで適当に撮る。

2段目の先はまた斜度がきつくなる。標高2,500mのあたりが沢が狭まりノドのような地形で一番キツイ。



雪面が荒れていてターンの場所にちょっと戸惑うがなんとかクリア。
そこを過ぎると地形図の2,662方向からの沢と合流、あとはずっと剱沢方向に一直線の滑りやすい沢となる。

別山沢は剱沢から見上げると、距離感が短くて真砂沢のスケールに比べて見劣りするような気がしたが、実際に滑ってみると斜度はきつくて滑走距離もかなり長い、相当滑り応えのある沢だ。


滑っても滑ってもまだまだ続く別山沢。
足が痛い。


これだけ一直線に長く滑れる沢はあまり経験したことがない。

中間部以下は雪が柔らかくなって余計に疲れる。
下部はモチモチの腐れ雪を惰性で滑りきった。

10時13分。剱沢。
10時40分。登り返しスタート。
Kさんがガンガン登るので、大汗かきながらついてゆく。
途中、長次郎谷から滑り降りてこられた方と一緒になる。
お話を伺うと剱沢側から途中まで登って滑ってこられたのだとか。
いいな~、僕もいつか行ってみたいな~。

12時50分。剱御前小舎。
剱沢周辺を滑っていたMさんが2,792ピークに行ったところだと聞いたので後を追う。
ピークではちょうどMさんがエントリー場所を探しているところだったので一緒に滑り降りて剱御前小舎に戻った。

13時48分。剣御前小舎から雷鳥沢に向かって滑降開始。
ここも雷鳥平まで標高差500mの大きな斜面だ。


お互いに写真を撮ったり、動画を撮ったりしながら最後の大斜面を楽しむ。

14時30分。雷鳥沢ヒュッテに無事到着。
温泉に浸かって、生ビールを飲んで…楽ちん。

夜になると風が出てきて、窓には雨粒も落ちていた。
翌日は天気が良ければ御山から御前谷または一の越から東一の越経由でタンボ平の予定だが、はたして天気は持つのだろうか。

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