ボーイスカウト札幌22団カブ隊 活動記録

札幌22団(札幌西区、手稲区)の新人隊長によるカブ隊の活動の記録

美唄舎営

2016-10-10 22:00:54 | ボーイスカウト
札幌22団 カブ隊隊長の武市です。

美唄舎営の活動報告をいたします。
内容が濃すぎて、かなりの長文となります!

札幌地区友隊合同企画である美唄舎営の活動報告をします。
ものすごく濃密な活動で、かなりの長文ですので、覚悟をお願いします。

私が美唄市出身のため、いろいろと懐かしい体験ができました。
雨が降ったり、やんだりが繰り返されている状態で、当初の計画を柔軟に見直しつつ進めていきました。

集合場所の札幌駅で、団を越えて組編成し、組長・次長決めをしたのですが、みな無口でなかなか話が進まず、困りました。
くまスカウトで普段次長をしているスカウトを、よい機会だからと組長を勧めたところ、自ら組長をやると言ってくれました。
JR移動中も、みな黙って緊張気味でした。
本(ボーイスカウトハンドブック、スカウトゲーム)や、双眼鏡、おもちゃ、ロープを渡すことで、お互いに交換するようになり、徐々に話せるようになっていきました。
※1両にスカウトを固めると、迷惑になる可能性があったため、できるだけ別々の車両に分けていました。私は、無駄にいろいろなアイテムを持っていたので、それをうまく使いましたが、他の組ではどうしてたんだろう?

美唄に着き、雨模様だったため、急きょ、アカシヤ幼稚園(私の、妹と弟と妹がお世話になりました)を使わせていただき、お昼ご飯を食べました。

車で宿泊施設まで行き、組ごとに寝る部屋を割り当て、荷物を整理して、寝る位置を決めてもらいました。
初顔合わせのメンバーがいるなか、組長が頑張って、まとめている姿が印象的でした。

本来はアルテピアッツアで活動予定でしたが、雨が降っていたため、三菱美唄記念館に行きました。
移動は、マンフレード神父様(80歳!)のマイクロバスで、神父様自ら運転して移動しました。
バスはかなり古くマニュアルで、運転手である神父様は80歳で、移動中マイクを持って説明したり、クラッチを変えたりしていて、最初はかなりハラハラしました。

神父様は、炭鉱夫の人たちが命がけで、石炭を採掘してくださったおかげで、今の我々の生活がある、といったお話をしてくださいました。
私も知らなかったのですが、「露天掘り」という、安全な方法で現在も採掘を行っているそうです。
石炭は石油とくらべて、コスト及びリスクが高いということでしたが、「露天掘り」をすることで、リスクは減らせるようです。
ただ、コストは高いのに、石油ではなく、いまだに石炭を採掘している理由は、よくわかりませんでした。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9C%B2%E5%A4%A9%E6%8E%98%E3%82%8A

三菱美唄記念館を後にし、アルテピアッツアに移動しました。
雨が降っていたため、建物内に移動し、学芸員さんに安田館

美唄市郷土資料館に行き、安田侃さんの作品に触れました。
安田侃さんの作品は実際に触れてもよく、なめらかな手触り、大理石の冷たい感触を体験しました。
一階は幼稚園となっており、新たな芸術家が誕生するのを楽しみに思いました。

安田侃さんのお父さんは炭鉱夫で、黒い石(石炭)を採掘し、大変苦労されていましたが、安田侃さんは主に白い石(大理石)を扱って作品を作っていることが印象的でした。
そこには芸術家として、伝えたいことがあるのだと思います。

アルテピアッツアは、駐車場から直接入ってしまいますが、入り口から進むと、へその緒を表すオブジェがあったり、扉があったり、川が流れ、それが地を通して、最終的には円を描く池に到達する、そして帰りには帰門があるという一連のストーリーになっていました。
アルテピアッツアには何度も行っていますが、説明を受けて初めて、そういう楽しみ方があることを理解しました。
芸術の世界は奥が深いですね。

その後、予定外の美唄の郷土資料館に行き、美唄の歴史について学びました。
光珠内に落ちた隕石(北海道唯一の認定された隕石。目撃者が多く、たまたま炭鉱関係で来ていた地質学者が認定)を見たり、このあたりが泥炭地で作られていること、石炭採掘の歴史について学ぶことができました。

その後キリスト教のミサを行い、おそらく全員がマンフレード神父様の祝福を受けました。
神父様は、キリスト教だけではなく、仏様も含めて話をしてくださいました。
個人的な感想ですが、多種多様なスカウトを認め、すべてを受け入れ、一人一人がよりよい道を進めるように考えてくださっていると思いました。

団によっては、宗教色のある団もありますが、そういった団であっても、他の宗教を否定することなく、スカウト1人1人を成長させることを、目的に頑張っているのだと、改めて感じました。

夕食は、美唄名物のとり飯と、焼き鳥でした。

雨が降ったり、やんだりと不安定な天気が続く中、なんとかキャンプファイアを実施しました。
あれだけ雨が降っていたにも関わらず、キャンプファイアを始めたところ、雨が止んだのは奇跡的だと思いました。

各組が、時間のない中、スタンツを計画し、実施していました。
私の担当する月組は、ボーイスカウト系の歌がわからないスカウトが多く、ちびまる子ちゃんの歌を歌いました。
練習の時は、踊りながら楽しくできていたのですが、本番では恥ずかしさがあったのか、歌うだけで終わりました。
しかも、私が一番大声だったかも。

就寝準備をさせ、「ある程度騒いでもいいけど、組で眠たい人がいたら、それに合わせて静かにして」と言いいました。
「静かにして寝ろ」と言っても、実際寝ないし、ストレスがたまるだけだし、抑制するよりは非日常を体験させたほうがよいと思うからです。
夜遅くまで起きていて、次の日寝不足で辛ければ、それはそれで、よりよい経験ができると思ったからです。

私は月組と星組の2組を担当していましたが、星組は速攻寝ました。
月組は、かなり話していましたが、12時までには寝ていました。

指導者の立場としては、疲れる体験をさせていましたので、早めに寝るだろうという算段はありましたし、ランダムというか、組み合わせによって差が出ることは、指導者が把握できないコラボレーションによる効果が出たのではないかと思います。
自分の制御下にあると思って、無難な活動をするよりも、私の予期しない余地を残して、伸びるスカウトを伸ばすのがよいと思います。

ようやく2日目です。

スカウトに歯磨きや、食事の準備をさせました。

朝の体操があったため、防寒具を装備させ、月組、星組を外に出しました。
BP体操という体操を行ったのですが、単なる体操ではなく、体操する中で、人に対する感謝や、隣の人に元気を与えたり、世界の人々に対する思いや、自分の健康な体に対する感謝などを行いつつの体操を行いました。
私は、陸上部だったため、どの動きがどの部位をどう和らげて、血流を上昇させ、怪我を予防するのかという簡単で体操をしていましたが、BP体操は、自分に対する自己的なものだけでなく、周りに人や世界の人々に関する思いを持った体操になっていました。
体操の際に、隣が小林デンリーダーや、小竹団委員長でしたが、元気を分けてもらい、うれしい気持ちになりました。

朝食は、美唄名物の角谷の焼きそばの予定でしたが、手配ミスがあり、パン、おにぎり、みそ汁、ココアとなりました。
※焼きそばは、あとで受け取り、おみやげとなりました。

その後、三笠市立博物館に行きました。
白亜紀のアンモナイトは、日本では珍しいものは少なく、海外のものが多いという説明を、学芸員さんにしてもらいましたが、こと北海道に関しては、複雑な形をしたアンモナイトが見つかっているということでした。
学芸員さんは、学者のようで、さらに話が上手で引き込まれました。
普段触れない、ガラスの向こうの化石にも触らせてもらいました。
自分の生まれた地の1億年前(白亜紀)の世界を体験し、100年くらい前の炭鉱時代の話もありました。

リアルな話で、つるはしで火花が散って火災が発生したら、炭鉱夫が生きているいないにかかわらず、水を流して消火するなどの話がありました。
子供は冬の寒い中でも、井戸から水を汲み、重く寒い中頑張っていたという話もありました。
このことを聞いて、スカウトもおうちの手伝いをしてくれればいいなと思いましたが、どれほどリアルに受け止めたかはわかりません。

このような危険な採掘は誰もやりたくないので、まずは刑務所を作って、囚人に採掘をさせていたというリアルな話がありました。

私は、旧約聖書や新約聖書をダイジェスト版を読みましたが、キリスト(敬称略)も人に与えつつも、与えるだけでよいのかなと、疑問に思っていたと思います。
与えるだけでは、人を甘やかすだけなのではないか、人を成長させるには、与えるだけでないのではないか。
そんな苦悩があると感じました。

キリストは人類全体を対象としていたと思いますが、私は目の前にいるスカウトが対象です。
ただ、22団だけでなく、目の前にいるスカウト全員を成長させたいと思っています。

マンフレード神父様の運転の元、札幌駅に着きました。
一緒に計画してきた指導者も、札幌駅で合流し、閉会のセレモニーを行い、解散となりました。


マイクロバスの中では、マイクが常に使える状態で、特に女子スカウトの団結力がすごかったです。
全スカウトが1つの空間で、JRのように周りの人を気にすることなく、自分の個性を出せる状態にあったのはよかったと思います。
スカウトが積極的に活動に参加できる形になり、よい活動になったかと思います。

【22団の話】
普段できない組編成を行いました。
くまスカウトは、別の組のスカウトを担当しました。
また、普段スカウトの面倒をよく見ているスカウトは、単独で他の団との交流に当てました。
私としては、よい結果を出せたかと思っています。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いまだに石炭を採掘している理由? (釧路6のおじさん)
2016-10-11 15:42:33
武市様 がんばってますね、
石油との比較はきっと、日本は資源国ではないため、多様なエネルギー源を待つことの大切さかと思います。
 さらに、釧路は国内唯一の「構内掘り」の炭鉱があります。
最近は「研修事業」といって中国、ベトナム等の国の人を呼び、日本の技術を日本の国費で教えています。その額年間20億円!!なぜか?簡単に言えば、自国で石炭を採掘するより、技術を教えて輸入したほうが安く、将来的な国益になるからだそうです。
 自分、安全セミナー参加します。お会いできたらうれしいです。
返信する
石炭採掘の理由 (武市)
2016-10-17 21:01:00
コメントありがとうございます。
勉強になりました。

日本の国費で外国人に技術を伝えているのですね。
面白いですね。

石油は株式操作の影響や、輸出国の戦略などによって費用が変わるので、石炭もまだ扱っているような気がします。
返信する

コメントを投稿