月曜日に妻を見送った。
自宅を出発する妻を見送り、葬儀を終え、骨になった妻を引き取り、悲しみにくれるあちらの両親との何となく気まずい雰囲気の忌中払いを済ませた。
家に帰り、よく分からないまま祭壇(?)を組み立てて、妻の骨壷と遺影を飾った。まあ、何となくいい感じに仕上がった。
順番を少し考えて、明日までにソフトバンクに返さなければならない次男のiPhone代替機を初期化するためにAppleのサポートセンターに電話した。パスコードが分からなくなってしまい、自力で初期化ができなくなっていたのだ。
苦戦すること約1時間半、iTunes 経由でようやくうまくいきそうだったその瞬間に、ギターを取りにきた次男がコードに足を引っ掛けてiPhoneを落とした&コードが抜けた。何というおばかちゃんか。作業は、またやり直し。
昼間、病院から電話が来て「火曜日に支払いに」ということだったので、時間ギリギリに銀行のATMに滑り込む。我が家3つ目の口座から、その日3回目の限度額を引き落とす。まあ何とか間に合った。あとのことは、何とかなるだろう。
明日の朝早くに部活に行く次男のために、今日も散々走りまわった車のガソリンを給油。明日も朝からたくさん走らねばならない。次男送って、仕事行って、病院行って、お寺行って、携帯ショップ行って、役場に行くのだ。
給油を終えて家に帰ると、腹を空かせた長男が冷凍たこ焼き食おうとしていたので、「ちょっと待て」と言って夕食を作る。食事中、長男は珍しくずっと喋っていた。普段なら聞き流す話も、今日は最後までつき合った。長男は、ちょっとスッキリした顔して3階に去っていった。
風呂から出てきたおばかちゃん次男は、大好きな湘南の風をギターで弾こうと悪戦苦闘していた。そもそもコードすら「なんとなく」なので、聞くに耐えられん。コードと、一番簡単なストロークを教えた。
ちょっと満足した様子の次男は、よりによってNIRVANAを弾こうとし始めた。おまえ、カート・コバーンなめんなよ。ということで、Youtubeで動画見ながらNIRVANAのかっこよさについて語ってやった。
出会った頃、妻とよくした会話だ。
仕事がんばっているつもりだったぼくは、多分妻にとって「つまらねえ人間」になっていたのだろうな。もっと妻とこういう話をしておけばよかったよな。今更だけどな。
妻からもらった大切な宝ものたちを、僕はこれから大事に育てていかなければならない。妻の分も、僕が今まで足りなかった分も。
次男が眠った。
夢を見ているのか、眠りながら笑っている。
気持ち悪いが、泣かれるよりはいいか。
僕は、ようやく妻に線香をあげた。
「僕と妻との非日常」は、今日で終わりだ。
あとは、君の分まで、子どもたちと「日常」を生きる。任せておけ。
妻を愛してくださった皆さん。
今まで本当にありがとうございました。
自宅を出発する妻を見送り、葬儀を終え、骨になった妻を引き取り、悲しみにくれるあちらの両親との何となく気まずい雰囲気の忌中払いを済ませた。
家に帰り、よく分からないまま祭壇(?)を組み立てて、妻の骨壷と遺影を飾った。まあ、何となくいい感じに仕上がった。
順番を少し考えて、明日までにソフトバンクに返さなければならない次男のiPhone代替機を初期化するためにAppleのサポートセンターに電話した。パスコードが分からなくなってしまい、自力で初期化ができなくなっていたのだ。
苦戦すること約1時間半、iTunes 経由でようやくうまくいきそうだったその瞬間に、ギターを取りにきた次男がコードに足を引っ掛けてiPhoneを落とした&コードが抜けた。何というおばかちゃんか。作業は、またやり直し。
昼間、病院から電話が来て「火曜日に支払いに」ということだったので、時間ギリギリに銀行のATMに滑り込む。我が家3つ目の口座から、その日3回目の限度額を引き落とす。まあ何とか間に合った。あとのことは、何とかなるだろう。
明日の朝早くに部活に行く次男のために、今日も散々走りまわった車のガソリンを給油。明日も朝からたくさん走らねばならない。次男送って、仕事行って、病院行って、お寺行って、携帯ショップ行って、役場に行くのだ。
給油を終えて家に帰ると、腹を空かせた長男が冷凍たこ焼き食おうとしていたので、「ちょっと待て」と言って夕食を作る。食事中、長男は珍しくずっと喋っていた。普段なら聞き流す話も、今日は最後までつき合った。長男は、ちょっとスッキリした顔して3階に去っていった。
風呂から出てきたおばかちゃん次男は、大好きな湘南の風をギターで弾こうと悪戦苦闘していた。そもそもコードすら「なんとなく」なので、聞くに耐えられん。コードと、一番簡単なストロークを教えた。
ちょっと満足した様子の次男は、よりによってNIRVANAを弾こうとし始めた。おまえ、カート・コバーンなめんなよ。ということで、Youtubeで動画見ながらNIRVANAのかっこよさについて語ってやった。
出会った頃、妻とよくした会話だ。
仕事がんばっているつもりだったぼくは、多分妻にとって「つまらねえ人間」になっていたのだろうな。もっと妻とこういう話をしておけばよかったよな。今更だけどな。
妻からもらった大切な宝ものたちを、僕はこれから大事に育てていかなければならない。妻の分も、僕が今まで足りなかった分も。
次男が眠った。
夢を見ているのか、眠りながら笑っている。
気持ち悪いが、泣かれるよりはいいか。
僕は、ようやく妻に線香をあげた。
「僕と妻との非日常」は、今日で終わりだ。
あとは、君の分まで、子どもたちと「日常」を生きる。任せておけ。
妻を愛してくださった皆さん。
今まで本当にありがとうございました。