巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

時差修正の話 2/2

2012-03-18 01:04:36 | ガジェット/モノ
時差修正の話 1/2の続き
■ PC等


数日間の海外の滞在にノートPCなどを持っていった場合、こまめに滞在先の時間に切り替える人と、タイムゾーンを切り替えずにそのままで使い続ける人がいる。わたしは前者である。


先月ウィーンに行ったとき、プライベート用にはNECのLifeTouch Note(FOMAには対応していないほう)を使った。これはAndroidを搭載したスマートブックだ。


ウィーンでは無料でWi-Fi接続ができるカフェが結構多いと聞いて、カフェに持ち込もみ、そこでGoogle Mapを眺めGPS機能で位置を確認しつつ地図で次の行先を判断したり、キーボードを使ってメールをガシガシ打ったりしようと考えていたのである。


で、ウィーン国際空港に到着するなりさっそくLifeTouch Noteの時刻設定を現地の時間に合わせた。がそこでちょっとしたトラブルが…(詳細は次のスケジューラーの項へ)


■ スケジューラー


他人とスケジュールをシェアする可能性があるスケジューラー(スケジュール管理ソフト)は、時差を考慮しているものが多い。


海外との電話会議のためにスケジューラーの会議出席依頼機能を使用する場合、東京の午前8時開始の会議出席依頼を行うと、相手側のPCには先方のPCタイムゾーンの設定に合わせて時差を補正した依頼が届く。これは通常は便利だ。向こうのタイムゾーンの異なるスケジューラーにも午前8時で依頼が届いてしまったら、会議を行うことはできなくなってしまうのだから。


が、このタイムゾーンの修正を意識しないでスケジューラーを使用していた場合、時にちょっと困ったことが起こることがある。


先月のウィーン行きでは、限られた自由時間にスケジュールをたっぷり詰め込んでしまった。しかも行きたい場所では、事前予約が必要だったり、時間指定のある場所が多かった。


そこで、プライベートで使用するLifeTouch NoteのスケジューラーであるGoogleカレンダーに、10分刻みでガシガシとスケジュールを入れていった。より正確に言えば、スケジュールの入力そのものはDELLのデスクトップで行い、ネット経由でこれをLifeTouch Noteに取り込んだ。部分的には本当にスケジュールが詰まっていたため、ウィーンの市内交通の時刻表も詳細まで調べ、路線名と時刻をスケジューラーに入力した。


さて、ウィーン国際空港に到着し、さっそくLifeTouch Noteを開きタイムゾーンを直して受信メールの確認を行い、その後スケジューラーを開いたところ、


ギャァアアア! わたし真夜中にあちらこちらを歩き回ることになっている!


Googleカレンダーは複数のユーザー間の情報の共有を考慮しているので、当然ながら時間管理のベースはUTC(世界標準時)だ。つまり、UTC+09:00である日本標準時(JST)のPCで入れ込んだスケジュールをUTC+01:00(夏時間実施中はUTC+02:00)である中央ヨーロッパ標準時(CET)のPC等で開くと、時差の修正が行われる。例えば、日本のPCで午前8時として入れたスケジュールは、オーストリアの時間のPCでは午前0時に移動する。こんな具合に、わたしのスケジュールはすべて8時間早くなってしまったわけだ。


Googleカレンダーが当然UTCを基準にしていることに気づくべきだったのだが、誰とも共有しない自分だけのスケジュールを作っていたために、そのことに考えが及ばなかったのだ。


ところで、このようなスケジューラーには、2つの異なるタイムゾーンの表示を並べて表示できる機能がついているものである。普段使用しているOutlookにもあるし、Googleカレンダーにもちゃんとある(下の画像参照)。スケジュール作成時にきちんと頭が働いて時差に気付き、この機能を使用して2つのタイムゾーンを見ながらスケジュールを作成していれば、こんな情けないことにはならなかったのだが。


Google_calendar


もちろん、万が一のことを考えて、日本にいるうちに紙にスケジュールをプリントアウトしておいたので実害はなかったけれど、私の考えていた万が一はLifeTouch Noteが「壊れる」「盗まれる」の類であって、こんな情けない「万が一」なんて想定していなかった。


時差修正の話 1/2

2012-03-18 00:53:34 | ガジェット/モノ
出張や海外旅行でタイムゾーンの異なる場所へ行く場合、携帯している機器類の時間設定を直さなければならない。

以下、自分が持っていく機器類の時差補正の体験を、つらつらと書いてみよう。

■ 腕時計


旅行に行くときに携帯する腕時計については、わたしはカシオのマルチバンド6を搭載したBaby-Gを使う。これは、日本の福島局と九州局・中国・北米・イギリス・ドイツの電波を受信する電波時計で、北半球のメジャーな地域へ行く場合は、大抵は用が足りる。

Baby_gs

実は、わたしはマルチバンド6のBaby-Gを2本持っている。1本は針のあるアナログ表示メインのBGA-1020-4BJF(写真左)で、もう1本はカシオらしい総デジタル表示のBGD-1100-8JF(同右)。ここに型番まで書いて写真をアップした理由は、リーズナブルな価格でなかなか使える電波ソーラーのカシオの腕時計の自慢話を書きたいわけではなく、


「こういう機種は、きちんと説明書を読んでおかないと、あとで時間合わせに苦労しますよ」


という話をしたいのだ。


この手の電波時計は、時計についている複数のボタンをいじってプリセットされている都市名を設定することで、該当する都市のタイムゾーンの時刻とその都市に関連づけられている標準電波を選択するようになっている。


そして、忘れてはならないのは、最初の標準電波を受けるまでは、夏時間の場合はさらに夏時間であるという情報を入れなければならないこと。さらに、アナログ表示のBGA-1020-4BJFの場合は、全てを設定を終了後、設定した時刻に針を動かすために、もう一つ別の作業が必要になる。


こういった作業すべてを直感的にやることはちょっと難しい。


そのため、どうにか時刻を設定しても、最初の標準電波(夏時間か否かの情報もこの電波に含まれる)を時計が受信するまで、なんとなく不安だ。そして、時計そのものが小さいためかどうかしらないが、やはりわたしが持っているBaby-G電波の受信力は、置時計より弱い。空港でさっそく現地の標準電波を受信しようとしてもかなりの確率で失敗するし、電波状態の良い夜中に受信しようと滞在先で一晩窓際に置いても、電波の受信に失敗することもある。


ところで、わたしが持っている上記の2種類のBaby-Gにはタイマー機能がついているが、これを目覚まし代わりに使用することは、個人的にはあまりお勧めできない。電子音が小さいことと時間が10秒間と短いからである。電波状態の良い夜間に電波を受信しようとホテルの窓際に置いて寝た場合には、さらに聞こえにくい。実際、このような理由で、タイマーが鳴ったのに気づかず寝過ごしたことがある。


その点を改善したのか、後から発売されたにBGD-1100-8JFついては、複数設定できるアラームの1つにはスヌーズ機能がある。


■ 携帯電話・スマートフォン


最近の携帯やスマホには時差補正機能があり、データ通信の時刻情報を受けて自動的に滞在国の時間帯を取り込む機種ができるようになっていると思う。が、現地の通信業者の通信業者のネットワークの関係やその他の理由で、時差補正が行われないことがなる。


時差補正は常にONにしてあるのに、先月行ったウィーンではこの取り込み失敗した。以前の機種でウィーンに入ったときはすぐに時差を取り込んだので、それより新しい機種であるF-01Cを同じ場所に持って行って、まさか時差補正に失敗しようとは思わなかった。


まずいことに、出発前に携帯の時計をデュアル表示にし、しかも滞在先の国の表示を左側に(すなわち優先させる側に)しておいたため、時差補正の取り込みに失敗したのに気づかなかった。気づいていたら、電源のオン・オフを繰り返してみたのだが。


で、携帯の時計が日本標準時のままであるとは気づかずに、起床時間のアラームをセットして眠った。何しろ持っていた腕時計のアラームは、上記に書いたような理由であてにできないから、「こういうときは音が大きくて長く鳴り続ける携帯のほうが役に立つでしょ。わたしって、頭エェベ」


…なんて考えて眠ったわたしは浅はかであった。またもや寝過ごしたのである。さっさとホテルにモーニングコールを頼んでおけばよかった。


■ デジタルカメラ、カムコーダーの類


デジカメやビデオカメラの時刻は、手動で時刻を修正なければならない。


昔の機種では、電池を入れ替えるたびにカメラ内の時計がリセットされてしまい、そのたびに時間設定を入れ直さなければならないものがあったが、さすがに最近の機種ではそういうものはないだろう。


カメラの機種によっては、旅行への携帯を意識して2種類以上のタイムゾーンを瞬時に入れ変えることができるものもある。わたしが持っているデジカメの中では、カシオのコンデジEX-ZR100にワールドタイムという機能があって、自宅と訪問先の2つの時間帯を選べるようになっている。この「ワールドタイム」の機能により、時差を勘案したファイルを作るのかなとも思ったが、そういうわけではないらしい。そりゃそうだ。1つのファイルに2つの作成時間があったらトラブルのもとだ。

Exilim_time_setting


ちなみに、タイムゾーンを間違えて写真をバシバシ撮り続けた場合、後で撮影日時を一括変更できるソフトがあるので、がっかりしないように。まぁ、多少面倒ではあるけれどね。(経験者は語る。)


(時差修正の話 2/2に続く)