巣窟日誌

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ビックカメラによる登校拒否児のための施設??

2006-07-17 18:49:19 | 日記・エッセイ・コラム
わが家の近隣にある建物は、民家だけだ。厳密にいうと零細企業の小さな作業場ぐらいはあるが、あとはほとんどが一軒屋かアパート。それもほとんどが2階建てまで。何しろかつては「谷津」(「やつ」と読む。ああ「谷の津」だ!)と呼ばれていたぐらい低い場所だから、商業活動とか教育の場とかに使えるような場所ではない…と思われていた。

で最近、そんな「谷津」に、ビックカメラが登校拒否児のための施設を作るという噂が広がった。


Chikei

上の図は、わが家近辺の地形を南北に切ったイメージ図だ。あくまでもイメージ図であり、正確なものではない。これを見ていただくとわかるとおり、わが家の北側には、道を挟んでご近所の家がある。図には描かれていないが、家は道伝いに何軒か並んでいる。この北側のご近所の家の後方(北側)は、昇り斜面になっている。斜面の途中には比較的平らな土地があり、斜面の上は道路や建築物がある。

わたしが子供のころ、この斜面の平らな部分には、木造平屋建ての家が数件建っていた。おそらく家を建てるために、斜面を削って平らな土地を作ったのだろう。しかしここに建っていた家は、かなり昔に火事で消失し、その後は長らく自然の林状態になっていた。

この斜面に異変があったのは、今年の春になってからだ。

まず、多くの木が伐採され、大掛かりな地ならしが行われた。わが家が旧家屋を解体していた時期が、まさにこの場所の木の伐採と地ならしが行われていた時期と重なってしまったため、わが家と北側斜面にはさまれた家の人々は、数日間は「前から後ろから」の騒音と振動に悩まされたはずだ。偶然に日時が重なったとはいえ、ほんとうにごめんなさい。

そして、地ならしとともに建築・設計関係と思われる人が、ワラワラとやってきては、さかんに周囲を調査しはじめた。わが家の前の道も、複数の異なる建築事務所の関係と思われる人が、盛んに測量をしていた。

このタイミングで「ビックカメラがあの場所に、登校拒否児のための施設を作るらしい。ビックカメラの社長はすでに町会長に会って、その主旨を説明したらしい」という話が流れてきた。でも、word of mouthだから伝言ゲームになってしまっているかもしれず、その話には半信半疑だった。

なにしろ、ひんぱんに利用しているビックカメラと、登校拒否児のための施設という2つの異なるものが、アタマの中でつながらない。しかもこの場所に建てるとかいう話になると、余計につながらない。およそ建物が建ちそうにない地形と民家に囲まれたロケーションは、どうみても「箱物施設」に似つかわしくない。はたして建築許可がおりるのか?

Childrens_institution_2と、思っていたら、数日前に「建築計画のお知らせ」が掲示された。これで謎の一端は解けるはず…と思ってみたところ…

まず、建築主の氏名は、「社会福祉法人(仮称)ふるさと学舎設立準備会」。この社団法人の住所がビックカメラのカメラ専門館の隣のビルで、ビックカメラカメラ関連の会社が複数入っているらしいとことから考えて、ビックカメラがらみということは真実だったらしい。が、この「(仮称)」って何だろう?

で、用途が児童養護施設。児童養護施設のイメージは、Wikipediaに書いてあるように「「環境上、養護を要する(家庭環境が悪く、家庭での生活が困難)」と児童相談所長が判断した児童を養育する児童福祉施設」のイメージがあるが、登校拒否児のための施設も入るのだろうか。それとも登校拒否の子供のための施設ではなく、一般的にイメージされる児童福祉施設だろうか?

また、施工者が未定なのが、なんだか怪しげな雰囲気を盛り上げている。

さらに、この崖っぷちのような場所に、杭基礎とはいえ、高さ11.7mの建物なんか建てて大丈夫なのだろうか? わたしが恐れているのは、台風か何かで大雨が降ったら、地面が崩れてくるのではないかということ。 地ならしのときに竹を含む木を大量に切ってしまったようだし。水に関係ある地名がついている場所は、もともと軟弱地盤であることが多いし。(当ブログの「古い地名をあなどるなかれ」を参照のこと。)

建築計画のお知らせを見ても、謎は深まるばかり。社会福祉法人(仮称)ふるさと学舎設立準備会さんがウェブサイトかなにかを立ち上げて、もっと具体的なことを公けに告知をしてくれるとうれしいのだけれど。