fantasia*diapsida

とりとめのないメモの山

the return of Hong Kong:

2007-07-02 00:00:00 | essai-?
ニュース見ていて驚いた。
香港が返還されてもう10年にもなるんですね。

1997年7月1日水曜、当時は香港に住んでいた。小雨が降ったり止んだり、そんな天気だった。
香港は私が世界で一番好きな街…と言っても大袈裟ではないだろうか。
実際現在の私の知識・経験・考え方のhow toの半分は、多分、ここで形成された。
まぁ、当時が世間一般で言う思春期にあったってことも大いに関係しているのだが。

当時の記憶というのは未だに非常に鮮明鮮烈なものが多いのだが、
その街ならではの記憶というのがその大半を占めつつも、
そこから帰ってきての自国の印象というのが、また未だに消えないものだ。
改めて日本的な文化の特徴とか良さというものが、
一旦外へ出てみることでやっと初めて認識された感がある。



ただ、
なんというか…

現代の日本は、実に灰色な国だと少年ながらに感じたのを覚えている。
道往く人間が誰も彼も、背を丸め、俯いて、フラフラと、虚ろな目で歩いていた。
我家の殻の中で、御仕着せの価値観に縛られ、
云わば「井中カワズ的」(己のことはさて置く)とでもしたものか、
上も、外も、広いところをも見ようとせず、ただ下向きに内向きに、社会があるように感じた。
地域限定の「ジョウシキ」が数多くあって、それでも誰もそれを疑おうとしない。
自分たちが世界の中心、基準、モノサシだと我がもの顔に振りまいているようで、
それは例えばもっと別の大陸の国に行っても感じたのだけれど、
「控えめで礼儀正しい日本人」なんて文句はどうしても懐疑的に見るようになった。
それ、ひょっとして自画自賛してるだけなんじゃないだろうか。考えたくないが。

いや、俺が性に合わんというだけであって、決して社会の良し悪しを言いたいわけじゃない。
私は文化的に嫌いな国はないが、国家として好きな国も決してないから。(一々エラソーでスミマセン…)

でもなぁ、幼稚園児が「海の魚を描きましょう」って言われて「鮭の切り身」が泳いでる絵を描くような、
そんな風にしてしまった今の日本ってやっぱり好きにはなれんよ。


久々にあの100万ドルの夜景と、情熱と、喧騒と、埃と、誇りとに塗れ、転げ、疲れてみたくなった。
そんな10年目。




あ、でもね、最近はチト違う。
近くで同じ学生やってる連中の大概は、100万ドルな目付きしてるんで☆
曇りたくはねぇよな、絶対!

BLOG内LINK:
return of HK 11th.: 11周年。

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