好評だったわりに全然更新してなかったこの企画。本物のレッズが首位固めで気分いいので久々にまとめて更新します。長いぜ。
以前の記事
ファンタジスタ
ファンタジスタ2
・・・・・・・・・・・・・・・・
これはウイイレのファンタジスタモードでの福島拓哉くんのあゆみを記した日記です。
以下ウイイレ知らない人は読んでも意味がわからないことと、プレイ内容に基づく妄想が若干入ってることをご了承ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・
~浦和、それは地球一のクラブ~
(2010年・20歳・プロ4年目)
相変わらずシステムは変則4-5-1。レギュラーはこんな感じ。
____ワシ_____
____伸二_____
__阿部___長谷部_
___本田_啓太___
相馬_闘莉王_坪井_相馬
____山岸_____
もともといる相馬と新加入の相馬直樹(生まれ変わり)と村井がサイドバック、控えに山田・平川などがいる。トップはワシ先発で達也交代投入のパターン。バックにはイタリア人のボヴォというのが加わり、更に選手層は厚くなる。
俺のポジションは先発の場合はトップ下か左ハーフ。つまり上の図だと伸二・阿部と争うわけだが、実際にはその二人に加え本田・長谷部・ポンテ・ジュルー・兵藤などポリバレントばかりの中盤タレント軍団をやりくりするのが浦和のサッカー。だからいくら俺が調子よくても出番がないことが多い。
それに加え、1コ上のセルくんが急成長。大原でも仲良しなのだがセルに勝たないと試合に出れない。時々セルがベンチ入りしてるのを見ると複雑な心境になる。でも負けられない。ぜってーやってやる。
リーグ戦では2試合に1度くらいしかチャンスをもらえないが、出たときは必ず点に絡む活躍を続け、徐々に能力もあがってきた。自分自身の体のキレで実感できる。俺、うまくなってる。
例によって浦和はまたもあっさりとナビスコ敗退。せめてナビくらい俺使えオジェック、という気持ちをぐっとこらえ、リーグは今年もいけそうだからACL本戦にターゲットを絞る。ナビはともかくオジェックは俺をカップ戦要員として捉えてるようで、やはりACLは出番がきた。いい意味に解釈して活躍し、初戦でハット。かつての達也さんのように、サポーターが俺というニューヒーロー登場に期待感を持ってくれているのを感じる。
くじけず頑張ったおかげでACLまたも優勝。俺はMVPを獲得。リーグもしっかり優勝し、もはやリーグとACLは浦和のためにある状況。ずっと連覇中。すごすぎ。
そして開幕したクラブW杯。去年MVPの俺はまたしてもこの大会に相性がよく、初戦でハット。もはや大舞台も慣れたものだ。
が、しかし!準決勝の相手はなんとユベントス!去年はなぜかガラタサライだったからよかったものの、本当に強いチームが来てしまった。スタメン見ただけでぞっとする。ずいぶん年取ったはずだがしっかりデルピエロとかネドベドとかいやがる。なんだこのチーム。あほか。
ゲームプランなど考えてる間に試合開始。でもどう考えても今までで最強の敵なので、もはや開き直ってやる。ちょっと当たるとボールとられるし、何かよくわかんないけどみんな早い。あっという間に失点。本物の世界の壁を感じる。
しかしそうも言ってられないので、とにかく自分の得意なプレーだけでも出そうと、サイドに開いてボールもらってドリブル開始。無理やりゴール前に入り込んで渾身のシュート、ゴール!やったった俺やったった。あいつらだってただの人だやればなんとかなる広島のゴリラだってやっつけれるんだし、と同点ゴールを叩き込んでからは形勢逆転。その後ワシさんのゴールをアシストし逆転。とどめは啓太さんがカビラに「今大会一番のファインゴール」と評されるほどのありえないミドルをぶち込み試合終了。終わってみれば快勝だった。
決勝戦、相手はボカ。でももう何も怖くない。もはや神レベルに成長してる伸二さんからのホットラインで3試合連続ゴールを決め優勝!浦和は連覇達成し、俺も2年連続MVP&得点王を獲得した。
天皇杯はまたすぐ敗退したが、クラブランキングが発表されると日本中が大フィーバーに。ついに、浦和は世界クラブランキング1位に!まさに地球一のサッカーをするクラブとなったのだ。
~またひとつ、大きくなる~
(2011年・21歳・プロ5年目)
大きな戦力変化はないが、再度に相川さんという人を補強。能力真っ白なネネさんや内舘さんはいまだチームにいる。若手ではセルくんに加え坂本さんが成長してるが、他の若手はみんな出て行ってしまったので微妙なバランス。一番の問題はキーパーで、すごい速度で能力が落ちてるギシさんと都築さんが併用されるが、加藤さんは伸び悩み中。
そんな中、調子さえよければ試合に出れるように成長した半レギュラーの俺は、2戦目からスタメン出場。能力値もほとんど黄色くなってきて、スピード・ドリブル・シュート系は赤い感じ。でもオジェックは魅惑の中盤をとにかく調子重視で選ぶので(伸二さんと本田さんはちょっと優遇されてる気がする)、結果を出しても試合に出れないのは去年までと同じ。すると自然と焦りも出て、「とにかく得点に絡まなければ」と入れ込んでしまう。
そしてついに、アウェー鹿島戦でその気合が裏目に。
開始わずか5分、前線からのチェックを得意とする俺は、青木か誰かのスキを見つけてボール奪取しようとスライディング。しかし入れ込みすぎて真後ろからいってしまい、何とプロ生活始めての一発退場!レッドダービーでレッドカードじゃシャレにならない。抗議するがジャスティスには届かず、無念のあまりロッカールームで泣いてしまう。自分の情けなさに腹が立つ。
試合はその後、浦和が猛攻をしかけるものの人数が足りず徐々に押され、相手シュートのこぼれ球をツボさんがオウンゴール。誰も責めないし、もちろん俺は責めることはできない。むしろ謝りたい。ツボさん、すみません。
結果浦和は敗戦、俺は次節出場停止。その次もオジェックは俺をベンチからも外し、変わりにセルくんがベンチに。悔しくて、ひたすらシュー練に明け暮れる。鹿島戦以降チームは連敗し、指定席の首位も追われてしまう。
そして迎えた広島戦、久々にベンチ入り。俺はもう迷わない。誇りを取り戻すべく、頭を丸めて気合を入れて試合に臨む。
1-0で迎えた後半30分すぎ、ワシさんに代わってトップでの起用。監督の意図はわかっている。
「もう1点取ってこい」
そのメッセージに答えるべく、ひたすら猛ダッシュでボールを追う。そこへ俺のベストパートナー伸二さんからのパス。裏へ抜け出し迷わず左足を振りぬく。決まった。その後コーナーからヘディングでも決め、途中出場ながら2得点。試合終了後、サポーターの俺コールが鳴り響く。俺は、帰ってきた。
次の試合、今までなぜか使ってもらえなかった古巣ベルディ戦に初先発。懐かしい顔がピッチに立っている。今は新居さんがキャプテンを務めているようだ。俺は成長した姿を見せるべく、序盤から飛ばし1ゴール1アシスト。ディエゴもフッキも苦笑いしながら俺を見ている。ラモスさんにも恩返しができた。
その後またもナビスコ敗退・ACL制覇・リーグ制覇というパターンでクラブW杯開幕。浦和は3連覇がかかっている。とんでもないことだ。ランキング1位だし。
いつものように初戦を勝ち、準決勝。相手は今年はACミラン!去年より強いのが来てしまった。でも開き直って完勝したユーベ戦を思い出し、今年もその作戦でいくことに。
ところが!なんとオジェックは俺をスタメンで使わない。確かに広島戦以降リーグ終盤は出ずっぱりだったので疲労もたまっているが、この大会での俺の実績はわかっているはずだ。なのにベンチスタート。しかし腐らない俺は、必ず出番がくると信じてアップを続ける。
決して悪くない試合展開で善戦するが、後半開始早々オリベイラにヘディング決められて先制される。いよいよ俺の出番が来る。じっと機会を伺っているが、オジェックはなかなかカードを切らない。そのまま時間が進み、交代で入ったのは達也さんだけ。そしてタイムアップ。結局3連覇はならず、浦和は俺という切り札を残したまま敗退してしまった。
続く3位決定戦。オジェックはスタメンで俺を起用。怒っていた。俺は猛烈に怒っていた。そしてそれが、覚醒を導いた。圧倒的にボールを支配した赤き血のイレブンは、すぐに俺にボールを集め、俺はそれをゴールへ叩き込んだ。結果、5ゴール2アシストで8-0で激勝。完全に覚醒した俺は試合後、10.0という信じられない数値で評価されるに至った。浦和のキング誕生の瞬間。
だからこそ天皇杯頑張りたかったのにまたも俺は使われずあっさり敗退。でもクラブランキング1位はキープ。クラブ王座奪還という新しい目標を胸に、ついに俺の伝説が本格始動する。
~浦和のキング、躍進~
(2012年・22歳・プロ6年目)
新加入は生まれ変わりの林健太郎。俺は能力値が90を越えるものが多くなり、一番低いディフェンスでも60以上、他パラメーターはすべて75以上という浦和のキングにふさわしい成長を遂げる。
開幕戦こそベンチスタートだったものの2戦目以降はスタメン定着。オジェックがとにかく実績より調子重視なので時々ベンチ外にされるが、コンスタントに試合に出れるようになる。相変わらず代表には呼ばれないが、代表組がいなくてもロビーの3アシストでハット決めるなど、俺を攻撃の軸とした浦和は強い。今までのシーズンで最強な感じで圧倒的に強い。ワシさんと達也さんが絶好調なのも要因。俺が決めても決めなくても、常に点が取れるチームになった。
前半戦だけでハットを2回決めたので、今後はハット決めるたびに記念で髪型を変えることにした。ボーズを伸ばしてサラサラヘアーのあとはカチューシャで前髪止めたりドレッドにしたり。オシャレになったことでもともと多いギャルサポがさらに増える。悪くない。
リーグでレギュラーな俺は、今年は本気で得点王を狙うことを決める。そして実行し、ランキング1位をキープ。そしたらまたナビスコで使ってくれず、結局あっさり敗退。今年はクラブ王座奪還を最大目標にしていたが、実はリーグ・ナビスコ・ACL・クラブW杯・天皇杯の5冠達成をもくろんでいただけに、いきなりつまづいてちょっとがっかり。
しかしキングとなった俺は順調に得点とチームの勝ち点を伸ばし、今年からJ1にフッキじゃなくて復帰した大宮とのダービーでは4得点。向こうのトップに師匠がいるのが笑える。
ACLも順調に勝ち進み、決勝を前にリーグ優勝。29節での優勝。その試合は途中出場でハット。毎年強いが過去最強の浦和。第1節から最終節まで首位をキープし、27勝4分3敗の勝ち点85という圧倒的な優勝だった。ACL決勝ではガスと対戦。2ゴール2アシストで評価点9.5。まさにキングにふさわしい活躍で大会MVP獲得。誰もがクラブ王座奪還を信じていた。
クラブW杯初戦は例年通りオセアニアのチーム。ここでオジェックは俺を温存。ベンチから戦況を見つめることに。
正直俺自身、俺がいなくてもこのチームなら勝てると思っていた。しかし、圧倒的にボールを支配しながら決定機を決めきれない浦和は、前半終了間際にカウンターから失点してしまう。こうなると俺の力が必要。ハーフタイムのアップ中にもサポーターの俺を待望する声が聞こえる。
後半開始、オジェックはまだ誰も交代しない。20分、まだ誰も交代しない。相変わらずポゼッションは浦和。しかし決めきれない。だんだんと焦りが募る。オジェック、なぜ俺を使わない?
明らかに交代のタイミングをミスしたオジェックは、ようやく40分に俺と達也さんを同時投入し挽回しようとする。残り5分強。俺も達也さんも、必死に走りまくる。頭の中は真っ白だった。ただ、得点することだけを考えていた。
最後まで攻めたが、無情にも試合終了のホイッスルが響く。浦和、初戦敗退。あまりのショックに、ピッチをしばらく離れられない俺。阿部さんが泣いている。
その直後から、ネットを中心に急進的なサポーターからオジェック解任論が過熱化する。世界一の常勝軍団を築き上げたオジェックだが、この試合は誰が見ても監督のミスでしかない。
気持ちの整理ができないまま、5位決定戦。アフリカ代表との試合。俺はスタメンで起用された。
しかし、まったくやる気が出ない。どうでもいいよ、こんな試合。走る気にもなれず、適当に流しながら、ひたすら試合終了の笛を待つ。それでもボールが来たから適当に蹴ったら、ゴール。入るときにはそれでも入る。今の俺は、どこからでも点が取れるまでに成長した。なのになぜ、前の試合でもっと早く使ってくれなかったのか。プロ6年目にして、いや生まれて初めて、サッカーが楽しいと思えなかった。
結果勝利して浦和は5位。だが俺の心は完全に折れていた。サッカーをやる気持ちになれなかった。
翌日の大原で軽いランニングの後、そんな俺にゲルトさんが声をかけてきた。
「拓哉、見てみろ」
ゲルトさんの指差した先には、若手に混じって必死に走り回っている内舘さんがいた。
実は内舘さんは、シーズン半ばで引退を表明していた。なのに出番はない。それどころか、俺が浦和に入団して以来、内舘さんが試合に出たのを見たことがない。なのに内舘さんは、毎日毎日、必死で練習していた。少しでも長くサッカーを続けるために。
俺は、恥ずかしくなった。キングと呼ばれるようになって、キングじゃなくてテングになっていた。流れ出る涙をこらえながら、内舘さんの後ろ姿に誓いを立てた。
「ウチさん、一日でも長く、現役でいてください」
俺は、残された最後のタイトル、天皇杯優勝を誓った。
それからの俺は、真にキングとしての活躍を見せた。ウチさんに恥ずかしい姿はもう見せられない。準決勝の鹿島戦で2ゴールをあげ、そして決勝・川崎戦。
プロ6年目にして初めての国立。元日にプレイするのも初めて。だけど俺は何も迷わない。自分がここにいる意味、それを証明するだけ。
前半、引いてボールをもらった俺から右サイドの長谷部さんに展開。クロスをワシさんがあわせて先制。この試合は川崎が前がかりに来てたので、俺はひいてゲームメイクしたりサイドに開いてボールを引き出したりとフォア・ザ・チームに動きに徹する。もちろんチャンスがあればミドルからも狙っていき、真にキングと呼ばれるプレーを続ける。
すると後半、伸二さんからのスルーを受けて俺がシュート、キーパー弾いたところをワシさんが詰めて2点目。これで勝負あり。ついに浦和は、天皇杯初優勝を遂げた。ホイッスルを聞きながら、俺はウチさんを探した。ベンチ入りもしてないウチさんだが、スタッフと一緒に笑ってこっちを見てくれていた。ウチさん、ありがとうございました。これからの浦和は、俺が引っ張って行きます。
この年、俺は天皇杯MVPや有言実行のリーグ得点王(28点)とMVP、さらにリーグベスト11やアジアベスト11にも選ばれ、個人8冠を達成。ついに時代が来たことを確信。そして来年は、クラブ王座を取り返さなければならない。浦和の選手でありながら世界最優秀選手獲得への道が、見えてきた。
浦和のタイトル
リーグ優勝(2006~2012)
ACL優勝(2007~2012)
クラブW杯優勝(2009、2010)
天皇杯優勝(2012)
福島拓哉個人タイトル
2008年リーグアシスト王
2009年クラブW杯得点王&MVP
2010年ACL MVP、クラブW杯得点王&MVP
2011年クラブW杯得点王
2012年リーグ得点王&MVP&ベスト11、ACL MVP、天皇杯MVP&得点王、アジアベスト11