環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

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「将来不安」の解消こそ、政治の最大のターゲットだ

IT革命と環境問題 ①  ITを経済発展の起爆剤!

2007-04-02 11:24:38 | IT(情報技術)


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3月30日のブログで、 ダボス会議を主催する世界経済フォーラム(WEF)が、3月28日に、ITを経済発展や国際経済の競争力強化に活用している国・地域をランク付けした「07年版 世界IT報告」を発表したことを紹介しました。スウェーデンが2位、日本は14位でした。

この報道を機に、私たちの生活ともはや切っても切り離せない存在となったIT(情報技術)が、「資源とエネルギーの流れ」にどのような影響を与えるのか、私の考えを述べておきます。
 
2000年はマスコミに「IT革命」という言葉があふれた年でした。


堺屋太一さん(作家、元経済企画庁長官)のもとで刊行された2000年度の「経済財政白書」の副題は、「新しい世の中が始まる」でした。

白書は、「現下の最大の課題は巨額に達した財政赤字で、持続可能とは言えない」と述べ、政府として財政破綻状態に近いことを初めて公式に認めました。この白書で政府は、「初めてIT(情報技術)を発展の起爆剤に据え、日本経済の持続的発展のための最大条件」と位置づけました。また、この白書はつぎのように述べています。

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財政については、財政赤字が巨額なうえ、景気悪化に伴う循環的なものより、構造的な赤字の比率が大きいことから「景気が回復しても財政赤字は解消しない」 と警鐘を鳴らしている。社会保障費の負担を将来世代に先送りすることにより世代間格差が拡大しており、将来世代の負担増を考えると、財政赤字の拡大を続けることは不可能と断定した。
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ここで、3月24日のブログ「国の借金 832兆円、過去最悪を更新」 を、もう一度ご覧ください。まさに現実は2000年の財政白書が述べているとおりとなっています。この白書が公表された2000年度末の国の借金はおよそ500兆円で、6年後の2006年度末には国の借金は832兆円へと着実に膨張しています。

安倍首相や中川自民党幹事長の「経済成長路線」は、エコノミストの視点(金の流れの視点)から見れば、財政赤字を解消することは困難で、「絵に描いた餅」となる可能性が高いことを示していると思いますが、私の環境論の視点(資源・エネルギーの流れの視点)からみれば、ますます環境負荷を高めることになると思います。

つまり、安倍政権が進める「経済成長路線」は21世紀前半社会を展望するとき、ますます「不適切な方向」をめざしていることになるのではないでしょうか。



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