環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

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IT革命と環境問題 ⑥  放送のデジタル化への懸念

2007-04-06 15:18:54 | IT(情報技術)


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総務省(旧郵政省)では、2010年末までに、「現在のアナログ方式の衛星放送、地上波、CATV」を「デジタル化」することが、すでに決まっています。
 

この計画によれば、いま使用中の「アナログ方式のテレビ受像機」のままではテレビが見られなくなるので、各家庭に普及している約1億台のアナログ・テレビ受像機の大部分が、デジタル放送受像機に切り替えられることから、大きな新規市場が創出できると期待されています。 

国民の多くが常に「景気の回復」を求めている日本では、これらの計画は魅力的かもしれませんが、規模の拡大を前提とした従来型の経済成長の考えでは、「1億台と推定され得ているのアナログ・テレビ受像機」の大部分や数1000万台に達する旧型パソコンが廃棄物となることは、火を見るよりも明らかでしょう。


消費者は、「これから普及が期待されるハイビジョン・テレビやワイド・テレビ、マルチメディア対応テレビ、デジタル対応テレビなどは、これまでのテレビに比べて消費電力が各段に大きくなる」という実際にテレビ開発にたずさわっている家電メーカーの技術者の声に耳を傾ける必要があります。

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2 コメント

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うちのTV (XAITO)
2007-04-06 23:17:02
うちにあるTVはブラウン管で、4年後には映らなくなるアナログTVです。
記事を拝見して改めてTVを観察しましたところ、2004年製で、生まれたときから寿命が7年と分かって買ったのを思い出しました。
あの時は7年も使えば十分と思っていましたが、どっこい寿命まで半分に迫っても全く順調に映ってくれています。全く不便は感じません。
ちょっと昔を思い出せばTVは早々買い換える代物じゃなかったように思います。七年で元は取れたという感覚ではなかったような気が・・・。
気がつかないうちに、経済成長の波にのまれているのでしょうか。
ちなみに、現在の消費電力は122Wで、買い換えるならこれと思うものは157Wでした。
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これこそ、チリも積もればですね。 (小澤)
2007-04-07 20:48:34
環境省の主張に沿って、あるいは、市民の多くが大好きな“ハチドリのしずく精神”に沿って、ひとり1人がこまめにコンセントを抜けば、ひとり1人の節電効果は小さくても、やがてチリも積もれば山となるように大きな節電効果が得られるという「できるところから始めましょう」考えが、ほとんど実効性がないのに反して、放送のデジタル化は、国家の意思で行うわけですからTV一台当たりの消費電力のアップが小さくても確実に電力消費量の増大と廃棄されるアナログTVとその周辺機器の排気量は想定通り膨大なものになるでしょう。この実効性は極めて大です。

これは“新たな日本の挑戦”ですね。

国を挙げて、“持続可能な社会”をめざすべき時に
アナログTVの廃棄物の山を積み上げてどうするのでしょう。

私のブログの「ITと環境問題」のシリーズは私の環境論の柱の一つである、4月4日のブログ「今日の決断が明日の環境を原則的に決める」という経験則をもとに書かれています。もう一度4月4日のブログをご覧ください。
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