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それで、環境基本法に対する私の基本的な個人的な見解を申し上げたいと思います。それでは、いずれにしましても、私は案をいただいているわけですから、それについて簡単にコメントをしたいと思います。
まず、内閣が提出した環境基本法案というものがございます。これについてはいろいろなことがありますけれども、私は一つに絞って話をしたいと思います。
なぜかといいますと、例えば「環境への負荷」というのに、定義では「人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。」「環境の保全上の支障」とは何か。これが私にはよくわからないわけであります。それから、「地球環境保全」というところにも「環境の保全」という言葉が出てまいります。いろいろなところにこの環境保全という言葉が出ておりますけれども、それがどういうことを指しているのか、よくわからないわけであります。それから「公害」というところでは「環境の保全上の支障」という言葉がやはり出てきます。
しかし、公害というのは既に公害対策基本法で私たちは十分学習しておりますから、この定義を読んでも、大体公害というのはこういうものだ、こういう理解があるわけです。しかし、環境についてはほとんどわからない、こういう気がいたします。したがいまして、私はこの定義のことについて「環境の保全」とは何かという疑問を呈したいと思います。
それから、三番目の疑問としましては、環境基本計画をつくる、こういう話があります。しかし、そこには「環境の保全に関する基本的な計画」、これを環境基本計画だということになっておりますので、この「環境の保全」という意味がわからないと、どんな計画を具体的にやろうとしているのか、全くわからないわけであります。
[委員長退席、高橋委員長代理着席]
もう一つ、内閣が提出した法律案の中に、環境基本法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案というものがあります。これは私は別に異議はありません。これは最低の作業をしているだけの話です。今まである環境関係の法律の字句等の調整をやるわけですから、これは別に私は異議はありません。
それから第三番目の法案といたしまして、社会党提出の法案があります。これは、もとになった内閣提出の法案自体が、私にとっては非常にわかりにくい法案である上に、この社会党のものは市民の声がいくつか入っている、そういう感じに私には受け取れるわけです。
しかし、いずれにしましても、この両法案、エコロジーの視点という観点からいきますと、極めて私は不十分だと思いますし、今後の方向性がどうかということも、これでは私はわからないのではないか、こういう感じがいたします。したがいまして、私は、この法案にはもっともっとエコロジーの視点を入れて議論し、つくる必要があるだろう、こういうふうに思います。・・・・・明日へ続く
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