atabichaのきまぐれ手帖

更新は不定期です。
本や映画の感想やお出かけの記録など。

【パンとスープとネコ日和(群ようこ】シリーズ4作一気読み。

2019年11月13日 | 



内容(「BOOK」データベースより)
唯一の身内である母を突然亡くしたアキコは、永年勤めていた出版社を辞め、母親がやっていた食堂を改装し再オープンさせた。しまちゃんという、体育会系で気配りのできる女性が手伝っている。メニューは日替わりの(サンドイッチとスープ、サラダ、フルーツ)のみ。安心できる食材で手間ひまをかける。それがアキコのこだわりだ。そんな彼女の元に、ネコのたろがやって来た―。泣いたり笑ったり…アキコの愛おしい日々を描く傑作長篇。


先に映像を観て満足してしまっていたので、原作を読んでいませんでした。

せっかく今は時間だけはあるので、読んでしまえ!ってことで、4作一気読み。w

と言っても群さんですからね、あっという間に読んでしまいましたけど。

ここのところ、原作モノの映画でも思っていたことですが、原作があっても、映像は映像で、別ものなんですよね。うん。

だって、尺に制限のある映像で原作をすべて、まんま表現するのはムリなわけだし、そうしても面白くもないですもんね。

そんなことに今更気づく。

で、この作品ですが。

原作を読んでみて、映像の方はより優しく描かれていたんだな、と。

映像の方では、ただ出て行ってしまったことになっていたネコのたろちゃんですが、原作では。。。

もうね、そのくだりでは読みながら号泣

でももちろん悲しいばかりじゃなくて、優しい人たちがたくさん登場する、ステキな小説。

そして改めて映像の方もね、最高のキャスティング。

先に映像から入っているので、読んでいてもアキコは小林聡美さんだったし、しまちゃんは伽奈ちゃんでした。

ただ、喫茶店のママだけは、ワタシの中では映像と小説とが一致しなかったというか。

もたいさんは大好きな女優さんだし、あのドラマのママはもたいさんしかいないんだけど。

小説のママさんはもっとこう、見かけは月影先生っぽいというか、野際陽子さんっぽいというか。勝手なイメージですけどね。ww

でも原作を読んで改めてまた映像の方も一気観したりして、その違いを感じながら、どちらもいいなぁと改めて思ったり。

原作には居て、映像には出てこない人物もいて、それはそれで残念だったりもしましたが。

でもやっぱりどっちも好き。という結論なのでした。



【政と源(三浦しをん)】読了。

2019年10月15日 | 
内容(「BOOK」データベースより)
東京都墨田区Y町。つまみ簪職人・源二郎の弟子である徹平の様子がおかしい。どうやら、昔の不良仲間に強請られたらしい。それを知った源二郎は、幼なじみの国政とともにひと肌脱ぐことにするが―。当年とって七十三歳の国政と源二郎は、正反対の性格ながら、なぜか良いコンビ。水路のある下町を舞台に老人パワーを炸裂させるふたりの、痛快で心温まる人情譚!

週末、台風に備えて家に篭るも、テレビをつけておく気にはならず、落ち着かない気持ちで読んでいました。

が、そんな時に読むのにはこれくらいライトなのが良かったと思いました。

面白かった。



「政と源」というタイトル、つまみ簪職人・源次郎に幼馴染の国政と、それだけ見たら時代物かと思ってしまいますが、現代モノです。ww

まったくタイプの違う二人のじいさんですが、お互いに人生色々あって、それでも常に一緒に過ごしてきた二人の絆。

そして源次郎の弟子とその恋人、家族、国政の家族(妻は娘一家の所へ出て行ってしまったきり)、みんな事情はありつつも、人情の篤い下町暮らし。

これはドラマにしたら面白いだろうな~。

これも、シリーズ化を希望します!

【男ともだち(千早茜)】読了。

2019年10月06日 | 
内容(「BOOK」データベースより)
29歳のイラストレーター神名葵は関係の冷めた恋人・彰人と同棲をしながらも、身勝手な愛人・真司との逢瀬を重ねていた。仕事は順調だが、ほんとうに描きたかったことを見失っているところに、大学の先輩だったハセオから電話がかかる。七年ぶりの彼との再会で、停滞していた神名の生活に変化が訪れる―。直木賞候補作。

「西洋洋菓子店プティ・フール」が面白かったのでこの作家さんの他の作品も読みたいと思って読んだのですが。
プティ・フールとはかなり違いました。
本でも映画でも、ワタシは大抵の場合、主人公に感情移入してしまうことが多いのですが、今回はできなかった。

解説の村山由佳さんが「登場人物全員、ものの見事に屑ばかりだ」と書いてらっしゃいますが。(笑)
まさに、という感じ。

3分の2あたりまで、主人公の神名には嫌悪感すら抱きながら読んでました。
神名だけでなく、ホントに出てくる人物たちがみんな、胸糞悪くなる人たち。

でもストーリーが気になって一気に読んでしまった。

終盤になって、少し変わってきたけど、それでも、この人たちとはお友達にはなれないだろうなぁ。ww

百歩譲って、神名はアーティストなりのものもあるのかもだけど、彰人もハセオも真司も、そして美穂も、やっぱり受け入れがたい人たちばかり。

もちろん、それぞれ、その人なりの事情や環境やらあるのは理解はできるけども。

ただ、神名とハセオのこの関係は、なんていうか、切ない部分もありました。

二人が「ともだち」でいるのはいいとして。

これから、それぞれの恋人やパートナーにとって、その関係は普通は受け入れられないよ。やっぱり。

かと言って、じゃあこの二人が恋人なりパートナーなりになるかと言えば、それも無理なんだろうな、と。

でもこれから10年、20年経って、その時どうなっているのかな、とか。

色々考えてしまいました。



【アイネクライネナハトムジーク(伊坂幸太郎)】読了。

2019年10月06日 | 
内容(「BOOK」データベースより)
妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL…。人生は、いつも楽しいことばかりじゃない。でも、運転免許センターで、リビングで、駐輪場で、奇跡は起こる。情けなくも愛おしい登場人物たちが仕掛ける、不器用な駆け引きの数々。明日がきっと楽しくなる、魔法のような連作短編集。

読んでる途中で先に映画を観ちゃったり、他の本を先に読んでしまったり、寄り道したけどようやく読了。

連作短編集というスタイルは好きなのですが、今回はちょっと時系列に混乱しましたね。
映画では(それから10年後)となっていたけど、本だと少し読んでから、ああ、そう続くのかと気づいたり。

あと、映画は当たり前だけどすべてが映像化できてはいないので、やっぱり原作は原作としてちゃんと読んでから観るか、まったく読まずに見た方がよかったかなと。今更ですけどね。w

でも一つ一つのお話はそれなりに面白く読みました。

【ネコと昼寝 れんげ荘物語(群ようこ)】読了。

2019年10月06日 | 
内容(「BOOK」データベースより)
無職のキョウコは都内のふるい安アパート「れんげ荘」で相変わらず月十万円の気ままなひとり暮らし。読書をしたり、美術館や図書館へ行ったり、甥っ子の門出を祝う食事会に出かけたり、ご近所さんとおしゃべりしたり、近所のぶちネコと仲良くお昼寝したり…。自分の将来や母親のことなど少々不安はあるけれど、自由で心穏やかなキョウコの日々の暮らし。大ロングセラー「れんげ荘」シリーズ第三弾、待望の文庫化。

「れんげ荘物語」の第三弾
「アイネクライネナハトムジーク」の続きを読まなきゃなのに、我慢できなくて先に読んでしまいました。w

キョウコの刺繍熱は例の大作を一つ仕上げたところで終わったようです。(笑)
そして相変わらずなれんげ荘での無職生活。
さらに相変わらず真面目故の悩みも。

でもどこかの飼い猫らしい猫と仲良くなったり、れんげ荘の若い女子たちとも距離が縮まったりとそれなりの進展も。

そしてそして、今回は連続ドラマの「つづく」的な終わり方。

これは第四弾の文庫化を待つのみです。早く続き読みたーい