脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

もうやってます11年目のJFL

2009年03月19日 | 脚で語るJFL
 先週末に開幕したJFL。11年目を迎え、今季から町田、長崎、そして3季ぶりに帰ってきたホンダロックを加えた全18チームでの戦いが始まった。Jリーグ準会員として承認された鳥取、北九州、町田、長崎などJリーグ参入を狙うチームをはじめ、目指すところは違えど、アマチュアのプライドを懸けてそれに挑むHonda FCをはじめとした企業チーム、学生チーム、クラブチームの対決は今季も火花が散りそうだ。

 2005年シーズンに愛媛FCが優勝して以来、Honda FCとSAGAWA SHIGA FC(旧佐川急便SC)が覇権を争っている形になっているJFL。4位以内であれば、J参入の基準を満たすレギュレーションからここ3シーズンの間、優勝してJリーグ参入を決めたチームはない。そんな中、今季こそは優勝して昇格をしたいと準会員チームは意気込んでいるはず。特に準会員の中でも最古参のガイナーレ鳥取にとっては、結果が求められる1年になりそうだ。
 鳥取は、MIOびわこ草津との開幕戦を制し、白星スタートを切ったものの、今週末には同じく準会員である長崎との対戦を控えている。Honda FCも含めた上位陣の直接対決をいかにものにしていくかが、鍵になるだろう。山陰地方から初のJリーグチームをという気運の盛り上がりが大きな支えだ。
 
 個人的に、JFL昇格の瞬間を見届けたニューウェーブ北九州と昨年地域決勝の1次ラウンドを観戦した町田ゼルビアの戦いぶりも楽しみだ。北九州は、プレシーズンの北九州市長杯で無類の強さを誇り、準備万端で臨む2シーズン目のJFL。攻撃のタクトを振るうのは、82年生まれのエースだった清水商出身の佐野裕哉。是非とももう一度Jの舞台に返り咲いて欲しい。北九州がJ参入を果たせば、福岡ダービーが実現される。長崎の奮闘ぶりも含めて、改めて九州の勢いを感じさせてくれるチームだ。
 町田は、開幕戦で佐川印刷に辛勝し、勝利でのスタートとなった。多くの新加入選手が加わり、選手層は引き締まった。地元の後輩である吉田も金沢から新たに加入。昨年、石垣島で掴んだJFLへの挑戦権を1年で昇華させられるのか、“サッカーどころ”のチャレンジから目が離せない。

 

 

 彼らJを狙う準会員のチームは全国の将来Jを狙う地域クラブに勇気を与えてくれているのだろう。このJFLにステップアップを狙うチームは、現在、地域リーグのカテゴリーに多くある。特に北信越リーグはその象徴だが、JFL昇格が最も大きな壁。資金、戦力共にここまで耐性を伴ってチームを存続していくことは至難の業だ。ここ数年は、一気にJリーグまで駆け上がっていくチームも少なくはない。長丁場のリーグでどれだけ結果にこだわるか、今季こそ優勝でJリーグへの切符を掴むチームは出てくるだろうか。日本でも屈指の難関リーグはもう幕を開けている。


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