東松山在住のカトリーヌが大好きな素敵なモノや暮らし。
ちょっぴり知的創造空間ただようフリージャーナル。
『うちにおいでよ。』
“Ti ospitiamo” = ティ・オスピティアーモ
『うちにおいでよ』という意味のイタリア語です。イタリアでは、親しくなると自宅に招いて手料理でもてなすというのが一般的。これは「あなたはもうわたしの友達よ」という基準でもあるとか。気を使うことなくおしゃべりも楽しめるし、我が家自慢もできるから「最高のおもてなし」となるのでしょう。カトリーヌも出逢って間もない家族から招待され、マンマのご自慢のお料理でもてなしを受けたことが何度もあります。ある時は、ビッグサイトの仕事で出逢ったジェノバの青年アンドレア、彼の通訳として一週間を過ごしました。会話の中心は生まれ故郷のワインとマンマの料理。今度イタリアに来たら“Ti ospitiamo” アンドレア、パパ、マンマ、伯母さん、弟とその恋人がお出迎え。美人で素敵なマンマの手料理が次々とテーブルに並びました。またある時は、ホテルオークラ、モーダイタリア展示会で出逢ったサルデーニャのマルコ少年。夏休み中、パパのお仕事にくっついての来日。当時、息子と同い年の14歳、日本のアニメやゲームの話で盛り上がり年齢差を越えて友達に。今度イタリアに来たら“Ti ospitiamo” マルコ、パパ、マンマとその友達、ご近所さんが大集合。マンマとはキッチンでサルデーニャ料理の講習付、パパはテラスでグリルに奮闘。一緒に作ったお料理はなんだか特別美味しかったなあ。繰り返される“Ti ospitiamo” でびっくりしたのは、どの家庭に行っても、「料理上手、もてなし上手、おうちがきれい」なこと。イタリアではまず、キッチンから寝室、バスルームに至るまで家中の部屋を案内してくれます。「ここがリビング、ここが寝室、ここは子供部屋、そっちはバスルーム、こっちがトイレね」。どこを見ても整頓されインテリアのセンスもいいのです。これでは自慢したくなるのも納得です。カトリーヌもときどき“Ti ospitiamo” をします。おうちカフェだったり、アペリティーヴォ*だったり、イタリアンランチだったりいろいろですが、これは日常の雑多なものを整理し、きちっとお掃除をするいい機会になっています。季節に合わせたテーブルコーディネートや花あしらいも楽しみのひとつ。
招く側と招かれる側が共有する「ささやかな幸福」…そんな『うちにおいでよ』をこれからも手づくりしていきたいと思っています。
*【おうちカフェ】 珈琲や紅茶とお菓子で楽しむ午後のカフェタイム。
【アペリティーヴォ】 食前酒とおつまみで過ごす夕食前のひと時。