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「イカット展」を終えて

2019-08-16 10:08:00 | イカット展
「イカット展」(を終えて)

2005年10月10日発行のART&CRAFT FORUM 38号に掲載した記事を改めて下記します。

■2005年8月29日(月)~9月3日(土)
ワコール銀座アートスペース

 不安と期待の中で迎えた外部での初めての作品展でしたが、各自の頑張りと努力により、持てる力を発揮できたと思います。少々高いハードルを設定し、意識を持って制作すること、また、精一杯の手間を掛けることの意味と成果を改めて学ぶことができました。展覧会開催にあたってご助力いただいた方々、ご高覧いただいた方々に対し、一同心より感謝しております。

◆草野京子
作品名:moreu-doyo (モレウ ドヨ)
サイズ:80cm×175cm
素材:綿糸、ドヨ糸
染料:藍、エンジュ、丁字、ベニノキ
技法:経絣
■イカット部分は綿糸、縞部分はインドネシア・カリマンタン島に自生するドヨの葉の繊維を撚った糸を使用。布の上下にカバキル(織布の房部分の経糸を緯糸として使用し、織り加えたベルト状のもの)を施し、額縁仕立てにしました。

◆宮崎紗智子
作品名:クジャク
サイズ:67cm×185cm
素材:綿糸
染料:クミリ下地、藍、インド茜、
技法:経絣
■具象的な模様と曲線のイカットに挑戦。左右上下対称の効果により、予期せぬおもしろいラインが現れました。

◆坂本真澄
作品名:自由
サイズ:25cm×167cm×3枚 25cm×130cm×2枚
素材:綿糸
染料:化学染料
技法:経絣
■インドネシアの伝統的なイカットの技法や模様から、少しの飛躍をと自由を求めて制作。微妙な手加減による括り方を試してみました。5枚の布を長さを変えて、前後に配置しました。

◆野本千秋
作品名:森秘
サイズ:91cm×200cm
素材:綿糸
染料:クミリ下地、藍、カテキュー
技法:経絣
■カリマンタン島のイカットの技法から得られる糸の表情(糸3本を1束にして括り、染めて、織った場合に現れる鎖模様)が特徴です。

◆富田和子
作品名:鼓動
サイズ:115cm×184cm
素材:綿糸
染料:クミリ下地、藍、インド茜、ゲレップ
技法:経絣、浮織
■基本のモティーフは三角形。イカット部分を任意に配置し、色糸や経糸浮織り部分を加えました。

◆芹澤ヒロ子
作品名:Dawn in Candi Dasa
サイズ:100cm×200cm
素材:綿糸
染料:藍、化学染料
技法:経絣
■左右には藍色の細かいイカット、中央には赤い無地を配置し、コントラストを強調しました。