徒然ウォッチング

エリアマネージャー日記。Q.O.L.がテーマです。

医療経営大学院

2005-10-30 | 医療
まだ夏物も片付かないというのに紅葉の季節になってしまったみたい。
集中してた締め切りにまたも忙殺されてました。まったく情けない。季節の移ろいもまったくわからなくなってるなんて…。
…でもちょっと季節感なショットもあるよん♪

さて、ベネッセの教育情報サイトによりますと、
「病院や診療所などで医療経営を担う人材を養成する専門職大学院作りに、東京大学や大阪大学が乗り出す。病院の会計やリスクマネジメント、チーム医療などについて、関係団体や民間病院と協力して実例データを集め、ケーススタディーやロールプレイングで実践的に教育するプログラムを作る。経済産業省がこのほど補助事業に選び、プログラムの開発を後押しする。」んですって。

世襲が多い日本の病院…だからこそ必要かもしれなかったのに医学部に医療経営学部がとても少ないのがこの国の現状でもありました。とかく病院経営者はまずお医者様であるべしみたいな不文律が存在する日本の民間病院ですが、とにかくお医者さんになるためのカリキュラムとスケジュールをこなし、研修医時代という厳しい時期を経て(とにかくほかのことを学ぶ時間なんてないはずなのに…)、その上で経営を学ぶなんて、とてもじゃないけどそもそもアクロバチック。医療経営学部なんて、なくて当然といえば当然でございました。

個人的には病院経営者が必ずしも医学博士である必要もないのではと思っていますし、かえって医師免許取得のために費やす時間を、マネジメントのために配分してしまってもよさそうなものではないのかとも思ってます。こんなニュースに触れてみていまさらながらですが、この国の権威主義や慣習からくる無理やいびつさが露呈した印象です。

医療経営学といえば、広島国際大学がなんとかその最右翼として実績を作りつつあります…。ほかには国際医療福祉大学、和光大学、東洋大学など…でも、誤解を恐れずに言えばですが医学部を擁しない大学が医療経営を教えることには現実・現場との乖離と、世間が求めているものとの格差が感じられます。どちらかというと従来のこれらカリキュラムの中身は結果的に「事務長向け、経理担当長向け」のカリキュラムであったことは否めません。

たとえば…現実を見れば、レセプトを担保に短期運転資金の調達をしたり、医療法人として保有する土地などの制限つき資産の運用ストラクチャーを駆使したり、償却資産を再リースなどしたりして新しい機材を導入するなどで資産と負債のバランスを正常にしたりといったことについては経営者でなければ最終判断できないもので、単にお局や長老で院内の台所を知り抜いていたとしても、現実にはアンタッチャブルな領域です。現実の中小病院の経営とはそうしたものも多々含まれるので、所謂学問が現実に活かされる教育がもっと経営者向けにあっていい筈だと考えたりもします。(経理や人材配置に長けていることももちろん大切なマネジメントではありますが、それらはまた別のセンスでしょう。)

前出の広島国際大学の岡部陽二教授は旧住友銀行から明光証券会長という金融畑の方。…しかし、なればこその病院経営理論を展開する稀有な指導者ですが、いまひとつ現実とのマッチングが成功しているとは…客観的には思えません。同教授の能力と知識と高い意志が、勿体無く感じます…。

再度…ベネッセのニュースには
「東京大学の計画は、総合病院の病院長など経営トップとなる人材を育てるため、リーダーシップの養成や財務・会計分野の学習に重点を置く。東大付属病院を中心にJR東京総合病院、NTT東日本関東病院、亀田総合病院などが協力する。 」とあります。

国立大学たる東大、民間人の私からすると官の派生病院にしか見えないJR東京総合病院、NTT東日本関東病院、そして確かに素晴らしいけれど、若干趣味的で資本潤沢な亀田総合病院らの協力から、いったいどんな「経営学」が生まれるのでしょうか、…見てみたいとは思いますがこれらはある種類の一部の病院にしか適応しないセオリーではないのかという不安も感じます…。

…やっぱり数で言えば民間の中規模の病院が圧倒的にこの国の日常の医療を支えているのだし、(特に地方…)個人的に元気になってほしいのはまさしくそうしたところです。だから順番としては「病院経営者は医者であるべし」たる、根拠不明の定義を排除していく意識改革が利用者の側からも優先されるのではないかしら。
最近では外部のコンサルタントとかっていう人たちがどしどし土足で踏み込んできて、乗っ取られちゃうとかっていう事態も現実に起こっているのだし…。(で、結局最終的には潰して土地などのおいしいアセットだけを持って行っちゃうとかね…)

現にあの大前研一さんとこの講座にはこういうのもある…。実際の病院経営者の方が受講されるならいいけど、かれらは勿論そんな暇じゃありません。自称「コンサルタント」さんが、受けておられるケースが結構多いのだと聞きます…。

青年老い易く学成り難し…。時間って、本当に限られてますよねぇ…。器用な人ばかりじゃないんだから、もっと効率よく教育は受けたいものですよね…。


既成概念

2005-10-29 | 社会
久々のブログ画面です。お客様方にもお会いできず寂しかったでしゅ…はふはふ…。

で・ところで
これは某ライフスタイル提案マガジンの1ページ。
「贈り物の緩衝材としてポップコーンを」というもの。

ポップコーン大好きな私は一瞬「わっ、かわいー♪」と思ってしまったけど、次の瞬間「むむっ、でも食べ物を緩衝材にするなんて!」と、ムキになってました。

わたくし、もともと胃下垂気味で一度にたくさんは食べられない人なのですが、それでも食べ残しにはどうしても小さいころから罪悪感がありました。古い気質のおばばに育てられたせいでしょうか…。食事の量が多い日は…味のよしあしはともかく、苦痛でした。

だもんで、古いあっしはこういう光景(ページ)を見ると「食物をなんと心得るか!」とつい憤ってしまうのですが、ここが難しいところで、エコなものって、往々にして食材でもあるものから作られていることが多いんですよね。

いつか書いたポリ乳酸も、とうもろこしが原料でしたし、ダイセルノバフォーム社の展開する緩衝材ノバシリーズの原材料も同じくコーンスターチ。そう、ただ姿が変わっただけですから私はここで憤慨してはいけなかったのです。…でも、こんなふうにポップコーンの中にきれいなラッピングを施したプレゼント入れちゃって、バターがまわっちゃったりしないんでしょうか…心配…。

包装資材のトレンドもすっかり様変わりしてきました。先々週ビッグサイトで行われていた2005 Japan Packも、(今年はいけなかったけど…)ガイドブックを見るとどこのブースの目玉も、エコ、エコ、エコ。でもエコ資材って、分解されなきゃエコじゃないので有機物であることがほとんど。つまり原料はわたしたちが食べ物と考えている資材そのものであることが多いわけ。

にわとりたまごなんだけど、そもそもの自然物であることはとうもろこしであってもケナフであっても変わりはないはず。でも習慣として食物として認識しているとうもろこしが原料っていうと「もったいない」って思うのは、これはきっと先行概念が柔軟な考え方を邪魔しているっていう例かもしれません。(どっちがいいというのではないけれど…)
以前そういえば「江戸時代には竹や笹の皮をおにぎりのラップに何度も洗って使っていた」っていうお話もおろしたことがあったけど、パンダに言わせれば「不謹慎な。食べ物を包み紙にするとはなんと心得る!」になっちゃうかもしれないし、これがユーカリだったらコアラに叱られるかもしれない。

既成概念や思い込みを捨てれば、本当に色々な発想で物事を考えられるのかもしれないけれど、同様に大事にしたいものとして、常識、慣習、ならわしといった、コンサバディブなものの考え方っていうのもたしかに存在しますよね。(威勢のいいことは言っているけれど、そういうことに関してはかなり私も保守的なほうかも…)

話が飛ぶようですが、(飛んではいないんだけど)モラルって生き物だから、いつまでも尺度が同じではいけないのよね。自分のものさしをフレキシブルに調整していける自我と精神力がほしいです。

拘りと抗いのマーケット

2005-10-22 | 雑感
早朝、羽田に戻ったら雨でした。
携帯メイルに反応して返信していたら道を間違えてしまい、気がついたら旧羽田方向に出てました。
新しい滑走路の工事の真っ最中。それを横断する古い道路。

旧羽田東急ホテルは影も形もなくなってて、以前の姿をただ一箇所留めている天空橋のアンダーパスを通った時、やっとそこがかつてのその場所であったことに気付いたワタシ。
…あとかたもないって、なんだか寂しい気分です。
「昔を知っている年代」に対してマーケティングがやりにくいのは、こういうセンチメンタリズムが色んな判断を邪魔するからなんだろうなぁ。
そか。アタシも「昔を知っている年代」なんだぁ(って、…あらためて。)

新しいものを追うこと、クリエイトしていくことが至上命題のごとき行動パターンみたいなところがあるアメリカには、これに拮抗するように「コレクティブルズ」の文化ってものがあって、回顧趣味もしっかりと市場の一部を支えています。
サザビーズ、クリスティーズ、シーガル、などのオークションでも、未だにたとえばルー・ゲーリックのユニフォームとかマリリンモンローの靴やコンパクトとかベーブ・ルースのバットとか、…そうそう、ジャッキーのネックレスは偽者のほうが本物よりも「身に付けた回数が多い」という理由で高値がついたりしてました。(社交界は盗み防止のために、本物は所有していてもパーティーなどでは偽者を身に付ける習慣があったのね)

以前日本に、こうした市場を持ち込もうと試みた米国の企業があったんですけど、そもそもこれは「歴史の短い国」アメリカが、そのとても短い歴史の断片を歴史としていとしんできた文化なので、(遡ろうと思えば1000年近く自らのルーツを遡れるような)日本人にはその歴史の愛しさっていうものが、今ひとつピンと来ないのかもしれません。色んなデパートとか専門店にそのインベストメントバンクはストラテジーを持ち込んでいましたけど。日本側のお断りの理由は様々だったようだし、お断りに直球ロジックもないもんで、どういう理由が本音なのかはわかりませんが、どんな小さな町にもコレクティブルズのショップがあるアメリカにしてみれば、日本の市場に「それ」が殆どないことが、それなりに不思議な事のように見えたみたいです。
昨日のニュースのようにミスプリントの切手を三億円以上で落札するようなカルチャーも気持の余裕も日本人にはないですねぇなかなか…
(でも既にアチラではGozzila MatuiやIchiroグッズはコレクティブルズショップでは大人気!)

さてきょうは土曜日、出社は夕方から。例によって明け方までお仕事になる予定だから、今のうちにちょっとだけお昼寝してしまお。

…おまけ。一昨日(日付は昨日だけど)鯨の記事をおろしたら、その翌日(昨日)またまた鯨が神奈川県沖に打ち上げられたってニュース。
外傷もあったようですけど、目やお尻から出血していたって言うから、やっぱり減圧ではないのかなぁ、原因は。
横須賀基地の潜水艦って中周波ソナーは使っていないのかしら。
(グォーン、ガオーンってブッキーな音のするCTスキャンの中に入っただけで気が狂いそうになったって言う人もいるのに、通常の一万倍の「音」聞かされた鯨しゃんはじめ海の動物達…かわいそうでし。)

写真は旧羽田空港。でも突貫工事でもうすぐ新しい滑走路になろうとしていますよ!

鯨の死因

2005-10-21 | 自然科学
朝日新聞は昨20日14時、 天然資源保護協会サンタモニカ事務所が19日、海軍にソナーの使用制限を求める訴えをロサンゼルス連邦地裁に起こしたと報じました。

記事を見ると「訴状によると、海軍が使用する中周波のソナーが水面下では大音響として伝わり、鯨やイルカが内部器官に変調をきたして浜辺に打ち上げられるなど、死亡やけがの原因になっていると主張している」、と記載しています。

そしてそれを「危険なレベルの騒音公害」としているのですが、事は「騒音公害」では括れない、海洋生物全般の死活に掛かっていることを、この記事を書いた方は把握していません。死因は音そのものではないのです。

米海軍が使用している何種類かのうちのアクティブソナーのうち中周波アクティブソナーは3kHz-5kHz、また、比較的新しい低周波アクティブソナーは100Hz-500Hzの音を発しますが、このうち特に中周波では鯨の聴覚感度のよい周波数帯域に合致します。アクティブソナーはかなり遠くまで音波の減衰がなくしかも程度が損なわれず到達するので、その反射エコーを拾って物体や生物などの存在を確認するのですが、このしくみは鯨や亀など海洋生物が周辺状況を感知するシステムそのもの。

こうした海の生き物にとってこの周波が単に騒音であるということが直接の死の引き金なのではありません。この鯨たちにとって日常では考えられないレベルの周波数環境の発生が、鯨を緊急・逼迫といった極限の精神状態に陥れ、ひいては通常ありえない程の速さでの水面への急浮上を誘引すること(急減圧)、が、直接の死因なのではといわれています。周波を手がかりに日常生活の殆どの判断を行う鯨たち海洋生物にとっては、それはどれほどの恐怖的な音に聞こえるのでしょうか。

固体が急浮上しますと、当然内臓器官への急減圧ということが起こり、特に内耳の破壊、ウキブクロの破裂が見られるとの事。(海洋生物のウキブクロは浮力調節だけでなく受音器官でもあるのです…)また過去の報告では、血管中に大量の気泡が生じていることも報告されています。(この気泡がウキブクロからの逆流であるのか、それとも減圧そのものが引き起こすものかは調査の段階のようです)

鯨ばかりが取りざたされていますが、小さな海洋生物にこうした周波数を浴びたことによる死がそれほど確認されていない理由は、おそらく海表への浮上スピードの問題で、(早く上がろうとしても小さい身体では限度がありますから…)エコーから受ける精神的ダメージは同様のものであろうとも一部で言われています。

困ったことに、実は米海軍は2003年にも同様の提訴を受けており、そのときは和解。軍はアジア東部(げ・日本の近く?)でのみソナーを使用し、その他では使用しないことになったというのですけど、今回の訴えはそれが守られていないということで二度目になるようです。

…そういえば日本近海で、最近何頭かの鯨がぐったりとした姿で打ち上げられたというニュースが何カ月おきくらいのペースで報じられているのをみますが、これって、…そうなのかしら。(そのたびにニュースでは「はぐれた」とか「病気」とかって報じているけど、遺体の撤去でなんとか町の費用負担が大変とか、久々の鯨肉を食べたとか報道はそういう扱い方しかしてない気がする…。関係省庁は減圧の兆候とか、司法解剖になぜ乗り出さないのだ?ソナーのことは知っているのでしょう?)

鯨に感じられる音の大きさは(音というのは必ずしも適切な表現ではないのだけど)、デシベル(dB)で表されますよね。鯨にとっての日常的雑音レベル100dBにくらべ、中周波ソナーが発する180dBという値は、10の4乗倍…つまり1万倍大きいということだと、NPO法人、水産総合研究センター水産工学研究所は発表しています。全く鯨にしてみれば「なにすんねん」といったところでしょう。

こちらは2003年10月のUSフロントラインの記事。ちょっと古くて申し訳ないけど、過去の文献あたっていて最初の訴訟のきっかけになった記事をみつけましたので、ちとリンク。

水産庁さん、こんど鯨が日本近海で打ち上げられたら、ちゃんと解剖して減圧の有無をたしかめてくださいね…(米軍にいちゃもん付けたくないのはわかるけど…)
写真は…悲惨でごめんなさい。打ち上げられた鯨…



麗しの魔法瓶

2005-10-20 | 猫の雑感


なんか最近このブログも持ち回りっぽくなってきたわ。
アタシの代筆は高くつくわよっ!

…ところで…



うーん、においはしないわねぇ…



なあんかまるっこいピカピカしたもの…
コーヒー中毒の執事が、また変なものを買って帰ったのよ。
こーんな魔法瓶。

外箱はこんな感じ…
最初はステンレスのとか赤いのとかに目をつけていたみたいだけど、我が家は全室木目フローリングなのであまりストライキングな色は合わないわけ。で、色々悩んだ挙句この色にしたって言ってたわ。


執事はおうちにいるときもずーっとコーヒー飲んでいるので、多分内臓なんてコーヒー色になっちゃってるんじゃないかと思うけど、
いちいちお湯を沸かしたりドリップ落としたりってウロウロするからアタシまで落ち着かないのよね。

おちおち膝で眠ることも出来やしない。

いつも作り置きしとけばって言ってたんだけど、コーヒーメーカーでは煮詰まるし、かといってダサいポットじゃ嫌だとかいって、かっこいいポット欲しい欲しいって騒いでたわ、でもなかなかアクション起こさなかったのよ。


…でもね、ついにヤツはこのあいだ、このグッチーニ バキュームジャグなるものを抱えて帰ってきたのよね。
ついでにサーモマグなるものも。(保温式のマグカップよ。)
うーん、それにしてもイタリア人はどうしてこんなに美しいフォルムを考え付くのかしら??アタシの三毛皮も美しいけどこれは天然ですからね。コホン。

ユキチしゃんリバビーしゃんご夫妻に、アメリカの美味しいコーヒー豆をたっぷり頂いたものだから、(執事は頂き物で食生活支えているのよ…昨日もアメリカ版マルちゃんのインスタントラーメンとポップコーンで過ごしていたみたいよっ)もうあとはこれさえあればって感じ?でも体制だけは整えたけど、…あんまりあの人おうちにいないわねぇ…


流れを無視せず、惑わされず

2005-10-19 | 社会
最近の株取得合戦と帝国主義時代直前の日本を比するのは乱暴だとは思うけど、日本人の心情を、この一連の騒ぎの中で垣間見る気がしたので、ちょっとおろさせてくださいね。

株の大規模取得やM&Aといえば、数年前まで外資ファンドの十八番の代名詞のように言われていましたが、いまや国内新興ファンドが表に出たり陰に回ったりと、仁義なき戦いがきわめて小さな世界の中で練られ、また繰り広げられているようです…。


MAの本家本元だったはずの米国では、内外の士気が下がる、親衛的投資家(長期安定保有株主)が離れる、社会的評価下降のおそれがあるなどの理由で、十数年前に例の…ジューイッシュとマイノリティで構成されていると言われている某投資銀行などに代表されるふるまいは、その跋扈も現在はかなりおとなしいものになっているようですが、一時の米系投資銀行のスキームを真似た国内のファンドのほうが脅威になってきたといったところでしょうか。(これとて時間の問題でしょうけど…)
かつてハゲタカと言われた外資ファンドも、今では「拾う神」としてハトまではいかなくてもカラスくらいに見えている場合もあるかも…w。

遅れをとることを嫌って暴走したかつての戦国武将も、世界的な帝国主義の流れに乗ろうとしたかつての日本軍も、自身の足元ではなく、見ていたのは自分達の先を行くもの、先を行こうとする者、追い越そうとする者…つまり至近の目線上の流れや人々であったのではないでしょうか。

日本人は静かに考えることは得意でも、流れの中で考えながら行動することには長けていない気がします。それは流動的な状況というものに遺伝的形質からみても慣れていないという理由もあり、とにかくトレンドについていくので手一杯になりがちだからでしょう。

静の中で省みるか、動して臨場に触れるか。(つまり、紛らうか)
信長と利休に思いを馳せれば、日本人の弱さと、その弱さを自覚するがゆえの「動」への憧憬、停滞することへの恐怖との葛藤が見える気がします。周囲の動向を見るための戦略的情報収集にとどまらず、どこかの時点で自らの操舵をも、周囲の動きというファクターに抗えない自己がいるのです。
これまで日本人の戦争の過ちと過去に言われてきたことの大半はこの自失を伴うものではなかったでしょうか。
過去の大戦でA級戦犯と言われている人たちも、そのおおかたの判断の部分は、動きへの対応に執心するあまりに、静して省みることがなくなっていた中での事でしょう。勿論これを擁護する立場ではありませんが、実際に息つく間もなく逼迫と決断が連続するという状況は狂気です。
個に帰る時間のなんと大切なことでしょうか。

で、時代は株式持合いという堤防が決壊状態にある今の日本…まさに無防備。
無防備ならそれなりに堤防にかわる策を講じればいいのに、まあ本当に企業は何もしてませんね。

囁く者あれば乗ずる者あり、乗って情報コングロマリットを押さえる者あればそれに遅れをとらじと焦る者あり、そこにまた囁く者ありで、きわめて狭い世界でのチキチキレースに巻き込まれたり轢かれたり、…はあ。
短い人生ですから、第一線で活躍する方たちといえど、その年代までに経営に必要なことすべてを学ぶのは誰とて無理でしょう、でも専門家の知恵を借りたら取り入れる前に、一度他と比することのない自己の世界を省みる時間がほしいものですよね。(でもさー、目新しいものに触れると「開眼」とかって、なんか道が開けたような気分になるのも確かよねー。これは単なる「ハイ」か?)

(写真の村上さん、マネックスの講義ビデオに「敵対的M&Aに対する対応 具体的事例・ニッポン放送」なんて称するものを出している…八面六臂ですね…。実は私はこの方まるきり嫌いな訳では…ありません…が…)

そう。「が」…なのよね。


明日はまた猫に下ろさせますw。

猫の視点

2005-10-17 | 猫の雑感
きょうから暫くアタシが担当します。コホン。

事の起こりは今月6日…。
特別養護老人ホームで寝たきりの、88歳の女性の足の指が、骨ごと猫に食べられたという話が翌日の新聞をにぎわしたのよね。

で、翌週になると
こんな記事とか…



こんな記事とかが続々。


にゃあんと、13日の毎日新聞夕刊なんて、トップ記事よ。人間て暇よねえ。
パキスタンの記事はどうしたのよパキスタンは。

新聞の論調は「専門家と愛護団体の『生態からしてありえない』『処分はやめて』の声に、ケーサツはたじたじ」といったところかしら。

たしかにお肉をそぎ落とすことは出来ても、骨ごと食べちゃうっていうのは喉に詰まると危険だし猫の歯は骨を噛み千切るようには出来ていないからしないけどね。でもどう猛な猫が世の中にいるのは事実なのよ、特に猫に見えて虎に近い外来種が増えているし、そういうのに限って飼い主が見限っちゃったりするからかわいそうよ。
濡れ衣はこまるけど、一般論で猫系をくくられてもこまるわけ。
ちっちゃいお子さんのいるご家庭は、気をつけましょうね。「猫もどき」の猛獣が日本にも入ってきているかもしれないわよ。


…ところでアタシも執事の手足をかじりたくなることがあるわ。
もちろんご飯作れなくなると困るから、手加減はしてるつもり。
でも、昨日奴はとんでもないものを買ってきてアタシに与えたのよ。



右はにゃんとハムスターとウサギ用の「かじるおやつ」。
ねねね…猫様をナンだと思っているのよ!バカ執事!
…もちろん興味示した素振りなんかしなかったわ。フンッ。
草食動物と一緒にしないで欲しいのよね、プンプン!

でも左のリモコンネズミは気に入ったの。
さすがアメリカ製、このネズミ直進とバックはできるけど、左旋回と右旋回のボタンが壊れているしすぐに充電アップしちゃうしで、まあまだまだ使い物にならないわねぇ…

ところで上の記事でおばあちゃんの足指を全部たべちゃったと報じられた猫は、証拠不十分で処分保留らしいわよ。
…それにしても真相が知りたいわねぇ…

大陸プレートのせめぎ合う場所

2005-10-16 | 自然科学

被災から一週間。パキスタン北部は漸く支援物資の陸路も一部開通し、外部者の救助活動も可能になりつつあるようです。
日本からも自衛隊の第一陣が到着し、米国もカトリーナでの動きの鈍さの轍を踏まじと、比較的早い時期に5千万ドル支援(日本は2千万ドル…(約23億円))と救助隊員や緊急支援ヘリの派遣を決めました。そして、懸念されていたインドも支援活動に乗り出し、世界の人々を安堵させているようですが、殆ど人的救援が出来なかった一週間のことを思うと…複雑です。この時期でも助かっている人がいるというのに、もう少し早ければね…。

支援活動での交流をきっかけに、印パの関係改善のきっかけになりそうであることがせめてもの救いですが、とはいえカシミール停戦ラインをまたいだインド側からの医療救援部隊の投入提案には、パキスタンが合同救援活動を拒否するなど、しこりはまだ残っているようです。…いくら被災といってもインドの軍が停戦ラインをまたいで活動するのは沽券に関わるという主張?…「折れ合うチャンス」はこのまま過ぎていくのでしょうか…。気になるところ。)

さて、地震についてリスキーな場所というのは世界中どこにでもあるものですが、この地域での地震も決して予想外の場所ではありませんでした。
2001年1月にはインド西部大地震(文部科学省のページから)がここのすぐ南側の地域で起き、インドのグジャラート州ではマグニチュード7.8の大震災となりました。死者は17,000人を超え,負傷者もその10倍といわれたこの地震も内陸型地震であり、今回のパキスタン北部地震と同様に、プレートのずれが原因です。

そのプレートとはいずれもユーラシアプレート、インド・オーストラリアプレート、アラビアプレートの三つ。インド西部からパキスタン東北部にかけては、これらのプレートがせめぎあう場所で、決して地震が珍しい場所ではないのです。先日の仙台沖地震とおなじく、(宮城県沖地震はM7.2。ユーラシアプレート、北米プレート、フィリピンプレートのせめぎあう場所でした。)いくつかのプレートが地殻変動により衝突して起こるタイプの地震ですが、プレートの境界って、本当に何が起こってもおかしくないわけですね。
海洋プレートの境目あたりはいい漁場になっていることが多いので、近くの岸には…昔から人は住んでしまいますし、また内陸部ではプレートのずれにより起伏が出来やすいので、河川の形成につながり、やはり人が居住しやすい場所になってしまうわけで、こうした地域は人が生活しやすかったり生活の糧を求めやすい場所でもあります…。住む場所もハイリスクはハイリターンなりといったところでしょうか・・・。

ところで…たくさん書きたいことがあるのに、相変わらず平日は時間が全く無くてだめですねぇ…。予定では再来週あたりは少し時間が出来そうな感じなんだけど。…てなわけで、しばらく猫に更新頼んじゃいました。キャベツのみじん切りサラダと交換に。





情報不足

2005-10-09 | 自然科学
カシミール地方の地震は、インドとパキスタンの領有権紛争の火種となっている地域で発生しました。ジャムー・カシミール州は国際法上ではインドの州ですが、パキスタンも領有を主張しているばかりでなく宗教的にもイスラム教徒が多いなどの理由でこの47年間ずっと紛争が続いています。


両国の軍が停戦ライン近辺を管理しているので、今回のような自然災害が起こった場合、本来なら軍が災害対策として動くことは距離的には非常に容易なのですが、このエリアに関してはそんな訳でスムースにとはいっていないようです。もちろん自国側の被害についてはパキスタン軍も真っ先に行動をとる事が出来たことでしょうけれど、軍の被害も甚大だったようです。
(ロイター通信によると9日時点でパキスタン軍兵士215人が死亡、PTI通信によるとインド側でも陸軍兵士、国境警備隊員計約40人が死亡とのこと)
けれども今年二月、この地域のインド側で起こった雪崩に対し、パキスタン側が災害救助の申し入れを政府レベルで行わなかったかったこともあり(この雪崩での死者は300人程)、今回の災害に対しインドがどう出るかに世界中がやきもきしています。答えはほどなく出るとは思いますが、関係改善のきっかけにもなることなので、是非インド側の高配が期待されるところです。

さて、災害対策どころか、軍の管理地域ということもあり、プレス関係者さえもエリアに入ることを制限されているため、死者2万人ともそれ以上とも言われているにもかかわらず、その映像が殆ど入手できません。映像メディアに慣れっこになり、9.11やカトリーナ被害はつぶさに茶の間で目の当たりにしてきたわたしたちですが、カシミール地方の災害状況はその甚大な被害実態に比して、私たちの日常の中で現実感が希薄になっている気がします。もちろん映像がなければニュースも作りにくいわけですが、そこをマスコミ各社様には是非工夫し、頑張って欲しいものです。

道路が寸断され物資や薬品、人が往来できなくなっている上、空路は軍の管轄で軍関係のヘリの輸送力には限界が指摘されていますが、この映像メディアという手段に頼ることなく、また踊らされず、国際協力がどのような形で出来るのかを個人レベルで認識する努力をしていたいと強く思う次第…。

殆ど具体的な情報がまだないので正確ではありませんが、かの地の地震が起きた具体的な場所もよくわからないということもあると思いましたので、一応地図を加工…。大体情報を総合すると赤丸の地域が被災地のようです。上記理由で国境が明確ではないので、中国新聞(広島)から、カシミールの紛争地区の地図も付けました。

写真右にくっついている小さい地図は中国新聞(広島)から引用。カシミール紛争エリア。





単に近況報告。

2005-10-09 | 雑感
用事って、押し寄せるときは押し寄せるものですよね。

下半期が始まり、あたらしいこともあちこちで始まったようで、私も奔走しておりました。

忙しい忙しいと、このブログ上でぼやくものだから、とうとう姉妹店の開設という手段で仕事を分散させるということになりまして。…で、もう一店舗立ち上げにつき、その会社の設立から関わって、ウェブサイトの画像作り、スタッフの手配、ストラクチャー作り、事務所物件探しまで…結局今までより忙しくなっちゃった。でもなんとかなりそう♪もう一息♪

で、もう一方のあたくしはというと、またまたアゥェーが続き、さらに毎日のように締め切りが続く。締め切りには間に合っても、さらにこれらにもマイナーな修正が必ずといっていいほどくっついてくる。緊張感持続した中での睡眠不足って誰でも経験してると思うけど、眠くはならず、眼圧がやたら高くなって、痛いような変な感じ。そんな間隙を縫って打ち合わせもあるし新規プロジェクトの打診もくる。片手間と言われたくないから意地でも予約のお仕事もきっちり片付ける。(…つもり)
…そんなこんなの10日間でしたが、やっと世間の連休にこぎつけて、火曜日の朝まではちょっとの間ホッと出来ます。でも、この忙しさが私のエネルギーのもとなので(自家発電だが)苦には全くなりません。ただ、時間がタイトだと仕事が雑になりがちなので満足のいくことが出来なかったりするでしょ、それが少しストレスのもとですかな。責任の重さと、草鞋の多さゆえにクライアントに申し訳なく思う…。でもこのうしろめたさを燃料にして頑張ってます♪

お世話になっている会計士の先生がたのやっている経営コンサルタントの会社が週明けに組織変更とお引越しをするので胡蝶蘭を予約。昨日は昨日で昔の広報仲間たちのやってるカフェがオープンしたので昨日又そのお花屋さんへ。明日はクライアントのお店がオープンなのでまたまたもう一鉢。3日連続で胡蝶蘭の鉢を買うなんて、人生にそうはないことかも。笑 初日のラッピングが気に入らなかったので、写真上は自分でラッピング中…の図。(それと、ね、ね、またまた沢山球根を買い足したのですよ!下のほうにたくさん転がっているのはオレンジ色の「バレリーナ」っていうチューリップ…。自分じゃさすがにこの数は手に負えないので、親に世話は押し付けて、私は鑑賞を決め込むのだ。)


…うーむ殆どメモ書きの日記になってしまったわ…これを記事といってしまっていいのかしら?
なぜか身内は殆ど見ない、というか知らない人が多いこのブログの存在。でも、いつも来てくださる方に近況報告したくて、不本意ながらこんな記事になってしまいました。毒にも薬にもならずエンタメ感覚もない自分勝手な記事って好きくないんだけど、ま・たまには自分にも大目に見てですな。