徒然ウォッチング

エリアマネージャー日記。Q.O.L.がテーマです。

ゴミ処理都市グランプリ

2004-12-28 | 社会
いよいよ年末。大掃除しなきゃですねぇ…。
ゴミの処理の仕方や取り扱いの方法に、文化や意識の高さが出るもんだなぁと、最近つくづく感じております。そんなにあちこちの都市を見てきたわけではないけど思い出しつつ所感も交えて振り返ります…。
ガイドラインが明確で市民の意識も高く、その実施の程度も高度だなーと感じるのはやはり(どちらかというと寒い地域の)西欧各国。かなり厳密な分別が規定されていて、市民も厳格にこれを守っています。
呼び掛けだけは声高だけど、実態はなんじゃこりゃ、と思うのはアメリカ西海岸。分別規定一応あるけど、遵守には程遠く、かなり実態はアバウトです。(内陸部に行くとさらに目も当てられないところもあるらしいけど…)
中国はおそるべし。何でも燃やしちゃうのです。燃え残ったものはそのへんに埋めちゃったりするみたい。ダイオキシンなどおかまいなしです。実際リーロンと呼ばれる裏路地ではあちこちで焚き火が…。でも…くちゃいです。農村部ではどうなんでしょうか…。
日本はそこそこ意識のレベル高いほうだとは思いますけど、洗剤やシャンプーなどの消耗日用品の生産者が大量に生み出す石油系容器、あれどうにかならないんでしょうかね。
言い訳みたいに「詰め替え用」とかって、ライトな袋で売ってたりもするけど、ハードボトルと値段が変らなかったりするわけ。
実情としてはお値段同じなら消費者はなかなか詰め替え用には手を伸ばしてくれないみたいです…。メーカーさん、思い切った価格差を作るでもして地球環境への積極的な配慮がほしいでーす。

そうそう、かつて、あのアメリカの「The Body Shop」が本国で(日本にもそのサービスがあったかどうかは知らない)、使い切ったボトルをお店に持っていくと、量り売りのシャンプーやソープを売ってくれていましたが、今では殆どのお店でそんなかったるいことはやっていないみたいですね。志は高かったんですけどねえ…。利用者が多くないことには成立しないシステムです…。

…で、前置きが長くなりました。ゴミ処理グランプリ都市のお話をしましょう。
じゃーん。それは江戸時代の東京に決定、なのでした。
かの時代のお江戸には、ゴミというものが殆ど出なかったというのです。
たとえば今ならコンビニでお弁当を買えばスチロールのケースに入っていますが、当時のお弁当といえば通常竹の皮におにぎり。若い竹の皮にはクロロフィルが十分に含まれていて、食べ物を包んでもなかなか悪くなりませんのじゃ。(…なんていきなり日本昔話風)
水筒は竹筒ですから、勿論何度でも使えます。同じ理由でバクテリアも繁殖しにくいし。
竹の皮やバランは洗って何度も使っていたそうですが、段々古くなってくると青臭さもなくなってきて質感も柔軟になります。このへんまでいくと、腐りにくい食べ物…お団子や田楽の包みに転用され、その後何度も使ってくると破けたりしてさすがに使い物にならなくなり、最終的にゴミにはなりますが、当時のゴミは殆どすべて有機物。各家庭の堆肥壷で熟成されて肥料になる日を待ったらしいのです。火を焚いて焼却、というのは当時は滅多になかったそうで。火事はやっぱり当時のお江戸では一番怖かった災害でしょうからね。

また、反物ひとつとっても、そもそも着物にしたところで殆ど直線縫いで手を加えたのみですから加工が簡単。着物が古くなったらお布団の上掛けになったり半纏になったりということが、当然のようにどこのお宅でも行われていたのですって。これって素敵なリサイクルだと思いませんか?
…なぁんて、この手の薀蓄は両国の「江戸東京博物館」に行くと、トリビアの泉どころじゃない、数々の江戸時代の文化の高さをしのばせる「へえ~」が満載されてるんですよ。
(なかなか都内の人でも行ったことない方多いみたいですけど、粋なお江戸暮らしに思いを馳せて、ミニチュア(といっても20分の一くらいあります。大きいです!)の「お江戸日本橋」を渡ると結構ウキウキします。デートにもお勧めのスポットです。)

先人には恥ずかしながら、お江戸はこんなゴミ都市になってしまいましたけれど、せめて出来ることならゴミそのものの量を減らすための努力はしたいものですね。
…じゃなきゃ、大抵のものが一瞬で灰になるというプラズマゴミ処理機でも石原都知事に導入して貰うとか、…ですかねえ。(そういえばオウム真理教が使っていたというプラズマバーナーは今いずこに…?それにしてもよく作ったなぁ…)















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4 コメント

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ゴミと伝統 (pfaelzerwein)
2005-01-11 06:33:58
naipiさん、本年も宜しく。さて早々ゴミの問題ですが、先日英国在住の方の投稿にコメントしました。少しの人口密度とゴミは趣があり、英国はゴミと伝統が積み重なっているかもと。



実は、数年前にTVプログラムで駅の分別ゴミに行方を追っていました。なんと回収後に混ぜられていました。番組は、責任者に勿論釈明を求めました。分別する手間をどうしてくれるのだという論調でした。表面だけでは信じられないということです。要はゴミを極力出さない努力と、切羽詰った状況の認識と思います。過重包装を避けるために環境簡易包装マークなどの実施はどうでしょうか?



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なんとも (naipi管理人)
2005-01-12 01:23:54
pfaelzerweinさま、いつもコメント有難うございます。本年もよろしく御願いします。以前の記事ですみません。何故か偶然キーワードが貴殿の記事によくヒットしますもので…^^;)。

…それにしても分別ゴミが回収後に混ぜられていたという話はショックです。TV番組ネタになるくらいですからまぁレアケースなのでしょうけれど、これって、ここの処理のシステムの一環だったのか、ボスの指導だったのか、はたまた個人レベルの判断で混ぜていたのかというのは気になる点です。数年前のこと、それも地球の裏で怒っても仕方ない話ですが…。

年明けから日本でも自動車リサイクル法が実施されています。廃棄された車は一旦第三セクターの業者がそのままぺちゃんこにプレスして、さらに一般企業である製鉄所の溶鉱炉で溶かされ、鉄の部分のみがリサイクルされます。プラスチックやゴムの部分は分離されるのかと思いきや、溶鉱炉中でそのまんま燃やされているのだとか。ゴミだけは完璧な処理が難しいだけに、仰せのような工夫がさまざまな局面でされるべきなのでしょうね。

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補足 (pfaelzerwein)
2005-01-12 07:16:04
少し補足を。鉄道は国鉄だったと思うので少なくともその管轄地域は全てだった筈です。分別は大事だと思いますが、人を莫迦にした話すね。



車の件は、メーカーの努力が進んでおり溶接を減らして接着剤留めが増えています。Sクラスなどでもかなり進んでいます。軽量化とプラモデル化で性能は上がっても、当初は昔の高級車と較べれば高価な買い物に対する戸惑いがある筈です。飛行機の羽がふらふらする感じと同じですね。よってそのまま再利用できる箇所の割合は、忘れましたが非常に高いです。それで中古自動車資材のマーケットも大きくなっているようです。正規部品を謳わない修理工場は、これを利用する場合が多いようです。製造技術の発展もリサイクル法の目的です。上の話、T社の技術レベルならば信じられないのですが。ただドイツの話も事実は違い、ドイツ車の中古の多くは、東へ、南東へ、南へと西欧外に輸出されます。一体Sクラスの完璧な分解再利用は、どれぐらい国内で行われるだろうか疑問です。
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そうだったんですね… (naipi管理人)
2005-01-13 00:32:42
pfaelzerweinさん、「混ぜちゃう」の件、疑問を解いてくださって有難うございます。英国から留学を終えて帰ってきた友人からも、かなり英国の生活の実態を聞き及んでいましたので、いつかこのブログ上でリークしちゃおうと思っています。



あと、多くの企業のそれに漏れずメルセデスの環境対策も企業イメージに寄与するところが大きい分、マーケットを意識したものである部分もありますよね。リサイクル素材のレシピエントの多くは先進国ではありませんが、それらの地でもまた廃棄処理される日は来るはずで、その行方も気になるところです。



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