ポリ乳酸に期待

百円ショップにずらりと並ぶ大量のプラスチック製品。
あれらの石油加工製品たちって、無駄なくちゃんと消費されているのかしら?
殆どが中国からの輸入品だというけれど、どうしても必要なものはともかく、あんなに沢山生産する必要があるのかどうか、ちょっと疑問です。

世界で一年間に生産されているプラスチックの量はなんと一億五千万トン。
つまりこれだけの化石燃料が消費されているということでもありますが、石油の大量消費は環境問題だけでなく、継続的な掘削による、地下地盤の空洞化も懸念されています。

身近な視点から言えば、ちゃんと利用されている分にはまだしも、手軽で安価なものが多いだけに安易に廃棄される量も心配ですよね。
とはいえ、プラスチックの活用範囲は広く、本当に便利。代替原料の最右翼、ポリ乳酸について今週は調べてみます。

五時間待ちのパビリオンもありということで、鳴り物入りでOPENした愛・地球博。この博覧会の売りの一つが「全施設の全アイテムがリサイクル可能資材」であることです。これにより、博覧会に関与する業者さんたちはすべてエコ・リサイクルを学ぶという道を辿ることになり、博覧会の開催は、生産者意識の向上に大きく繋がることが間接的に期待されています。

半世紀前は高度成長の真っ只中にあり、国全体が公害の発生源といわれていた国が、京都議定書というエコロジーの国際条約のホスト国になり、またそれを体現してみせようというエキシビジョンを成功させようとしているとは、何とも感慨深い事ですね。

この愛・地球博で多用されている代替プラスチック原料が「ポリ乳酸」です。
とうもろこしやおコメ、ジャガイモなどを原料とし、地中の水分やバクテリアにより分解されるので、そのまま堆肥の中に埋めれば土に還ります。
これらの実装品は既にパソコンの筐体や自動車の部品など、一部の商業製品に応用されていて、実験的搭載が市場で試されていますが、この分野、まだまだ研究開発途中ということで、費用の問題により、高額商品のパーツとしてしか取り込むことが出来ていません。衣類など繊維製品にも応用できますが、融点が低く溶解しやすいので、それなりの加工をしないとアイロンがかけられない、夏季の自動車の車内など、異常高温になる場所には不向き、食器も脆弱になりがち、などのウィークポイントはあります。とはいえ、他の物質を加えて丈夫にすることも可能だとか。(もちろん分解はちょっと困難になる場合もあるみたいね…)

「掘っては採り、不要になったら地上に積み上げる」式の、化石燃料依存の悪循環から脱却するために、私たちも「ポリ乳酸」について、少し知識を共有できればと思います。4回続きますので、明日も見てくださいね。第一回のきょうはここまで。
※ 写真はとうもろこしを原料にしたプラスチックを筐体に用いた富士通のノートパソコン。今年1月発売のNB-80K。
コメント ( 7 ) | Trackback ( 1 )
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コメント
 
 
 
Unknown (リバビー)
2005-03-28 14:52:35
わたし的には激しなくどうしょーもなくて好きな「エスケープ・フロム・LA」という映画をよく思い出します、化石燃料の話になると。

プチッて石油がなくなり、電気も使えなくなったらどうなるんだろうなぁと。

生き延びられたら、視力はとてもよくなるだろうなぁとは思う、規則ただし生活が送れる、、、としょうもない事を考えてしまうのは、いまの生活に甘えクセがついてるからでしょうね。

ではでは、次回も楽しみにしております。

 
 
 
その映画見てみたいです (管理人naipi)
2005-03-28 18:18:23
「仮説」の映画って私も好きですよ。DVDとか出てるのでしょうか。みてみたいです。

えっ、視力わるいんですか?

…LA、しばらくいたんですけど、すごいですよね。エクソンモービルの製油工場が果てしなく続く…。これがなくなったら、というよりなくさないためにアメリカは腐心してますよね。頑固な国だからなぁまったく。

 
 
 
資源の浪費 (MASH)
2005-03-29 00:08:59
ポリ乳酸、興味深いですね。

資源の浪費を防ぐには、どうしても代替材料が必要になりますから。

あと、一定の強制力を持たせて「資源税」とか設けるのもアリかなって思います。

プラスチック等の石油資源の消費が大きく、再生が難しい材料を作った商品には、課税するっていう税。

例えば業界のシェアの1%以上を占める会社を対象として、再生できない石油加工製品の使用率を調査して、上位3割以下の企業に課税するとか。

そうすれば課税をさけ、より有利に市場展開できるよう企業努力も高まるように思うんだけどな。

年金の掛け金あげるより、ずっと国民の理解が得られやすいと思うんだけど。
 
 
 
ポリ乳酸 (ユキティ)
2005-03-29 01:29:03
名前だけは 聞いた事があったので 興味深く 読ませていただきました!

こういう専門的分野は 苦手な私ですが いつもながらのnaipiさんの 分かりやすい説明あってこそ!

やはり これからは エコ・リサイクルな無駄の無い 生活環境を作るべきですよね

明日も楽しみ♪
 
 
 
Unknown (管理人naipi)
2005-03-29 02:29:48
MASHさまへ



うーん、資源税、おもしろいですね。同様の考え方で二酸化炭素排出権が売買されていますから、これで少し慣れてって感じ…?

実際には加工済み製品を買っている企業が殆どなので、こういう税金を国内企業に課すると海外から「間接的輸入規制」とかって、まあ言われることはあるかもしれませんね。本当は製品の生産国で課税されてしかるべきなんでしょうけど、まぁ牛肉しかりですが難しいものです。けど、国内的にはほんとにね、年金も税金で賄えればいいですのにねぇ…。縦割り社会ですからねぇ…。



ユキティしゃまへ



そうですか、ポリ乳酸の名前ご存知でしたか!

エコの世界はかなり気の長い人類の先行投資ですが、こういうことを実行できることが本当の豊かさってものなのでしょうね。



私もトーゼン最初から全てをわかっていて書いているわけではないのですが、調べものをしながら断片的な知識を補完していく作業はとても楽しいし、また読んでくださる人がいるというのはお勉強のしがいもありまする。

感謝感謝、です。あしたもよろぴくね♪
 
 
 
Unknown (jepax)
2005-10-08 12:18:46
はじめまして

バイオマスプラスチックはポリ乳酸だけでは有りませんので植物は天然の高分子ポリマーです。つまりバイオマスプラスチックです。

ポリ乳酸は実用化されている代表格です。
 
 
 
jepaxさまいらっしゃいませ (管理人naipi)
2005-10-08 16:57:10
そうなんですよね。バイオマスプラスチックは種類豊富のようですね。…食品ゴミとか野菜くずからもできるらしいですけどポリ乳酸のは加工しやすくクォリティも安定しているかわりに元手がお高いですものね。

でも元手が安いものは処理プラントにお金がかかるし、あっちをとればこっちがたたず・・。なんとかならないものかしら?

 
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 日本語が破綻しとる・・・。  わたしも褒められた日本語は使えないが、それは天上の屋根裏奥深くにしまっておいても、↑の日本語はひどい。  わたしなりに訳すと「おい!腐って自然にもどるプラスチックを使ってみようじゃないか?こんな商品があるぞ。今日はその1回目