あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

サンタクロースの願い

2021-12-13 17:17:27 | 日記
もうすぐクリスマスです。
クリスマスは、キリストの誕生を祝う日であると同時に、サンタクロースの存在を通して世界中の子どもたちの幸せを願う日でもあるのだと思います。

虐待、貧困、いじめや差別の中で 辛い日々を過ごしている子ども。
寒さに震え、食べ物もなくひもじい思いを抱えている子ども。
重い病気やケガで苦しんでいる子ども。
テロや戦火におびえている子ども。

こういった幸せとは言えない環境の中で過ごしている子どもたちが、笑顔を取り戻すことができるようにするために 何が必要でどんなことができるのか と、大人である自分は問われているような気がしてなりません。

今 戦火の中にいるミャンマーやアフガニスタンの子どもたちは、どんな日々を過ごしているのでしょうか。
そんな子どもたちのことを考えると、一つの詩が思い浮かんできます。

          たとえば、ボスニアでは

                   松永 伍一

     もう
     なみだもでない
     ボスニアの女の子が、
     まあたらしい父さんのお墓のまえで、
     祈っています。
     「ひとは、
      どうして憎みあうの?」
      と 母さんにきくと、
      だまって首をふるだけです。
      きのうも銃弾がとんできて、
      きょうも死者がでました。
      どこを見ても、
      青い空はありません。
      学校にも行けない女の子は、
      小さな小さな
      虫になりたいとおもうのです。
      ねらわれずにすむからでしょう。
      母さんは怒っています。
      仕事もなく、
      お金もなくなっていくのです。
      「みんな仲よく生きていける日は
      いつ来るかしら」
     ボスニアでは、
     「希望」という言葉は病気中です。

     女の子は、
     天をあおいで言いました。
     「神さま、
      にんげんを叱ってください。
      そのあとで、
      お助けください」

1992年、旧ユーゴスラビア連邦のボスニア・ヘルツェゴビナの独立を機に、民族間で紛争が勃発。この戦いの中で虐殺や強制移住が行われ、およそ20万人の人々が戦火の犠牲となりました。
この詩は、その中で暮らす女の子の心情を描いたものです。
父を喪った悲しみに耐え、母の苦悩する姿に接しながら、女の子は問いかけます。
 「ひとは、どうして憎みあうの?」
母は、つぶやきます。
 「みんな仲よく生きていける日は いつ来るかしら」
女の子は、神さまに願います。
 「神さま、にんげんを叱ってください。そのあとで、お助けください」

これらの言葉に、どう応えてあげたらいいのでしょうか。
学校にも行けず、銃弾があたらないようにと小さな小さな虫になりたいと思う女の子。
この子に 青い空と希望の光を見せてあげるために、どんなことができるのでしょうか。

今年は、太平洋戦争の開戦となった真珠湾攻撃から80年の節目の年でもあります。
改めて、反戦の誓いを新たにし、戦争のない 人間同士が憎み合うことがなく みんな仲よく生きていく中で 子どもたちが幸せに過ごすことのできる世界をつくっていきたいものです。
それが 子どもたちが幸せな時が自分の幸せな時と考える サンタクロースの願いでもあるのだと感じています。
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