関東周辺の温泉入湯レポや御朱印情報をご紹介しています。対象エリアは、関東、甲信越、東海、南東北。
関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行
■ 渋温泉 (プロローグ)
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住 所 :長野県下高井郡山ノ内町平穏
電 話 :0269-33-2921 (渋温泉旅館組合)
時 間 :6:00~22:00 (渋温泉の宿の宿泊者のみ可)
■ オフィシャルHP
※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。
北信濃、山ノ内町の夜間瀬川筋にはいくつかの歴史ある温場がつらなって「湯田中渋温泉郷」と呼ばれる一大温泉地を形成しています。
なかでも人気が高いのが渋温泉。
入り組んだ石畳の路地に老舗宿がとけ込む湯場の雰囲気もさることながら、なんといってもここの魅力は「九湯めぐり(厄除巡浴外湯めぐり)」でしょう。
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【写真 上(左)】 湯めぐり-1
【写真 下(右)】 湯めぐり-2
渋といえば外湯めぐり、外湯めぐりといえば渋。
その名声は全国に高く、外湯めぐり目当てに宿泊するお客も多いと思います。
九つの外湯(共同浴場)を湯巡りし、祈願手ぬぐいにスタンプを捺し、「渋高薬師」へ参詣・印受すればめでたく満願成就。
「九(苦)労を流し、厄除け、安産育児、不老長寿のご利益」があるとされています。
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【写真 上(左)】 外湯めぐりの案内板
【写真 下(右)】 渋高薬師のお手本
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【写真 上(左)】 竃風呂ありバージョン
【写真 下(右)】 竃風呂なしバージョン
渋温泉は、1300年前の神亀年間(717-728年)、僧行基によるとされる開湯伝承をもち、戦国時代には版図を北信濃までひろげた武田信玄公の隠し湯のひとつに数えられたという説があります。
山手に鎮座する古刹、横湯山温泉寺はとくに信玄公とのゆかりがふかいとされています。
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【写真 上(左)】 温泉寺山門
【写真 下(右)】 一茶の句碑
また、江戸期には、佐久間象山、小林一茶、葛飾北斎などの文人がこの地を訪れたとされ、温泉街には北斎川柳の句碑があちこちに建てられています。
明治十四年(1881)御届の豊原周春筆、信州渋温泉之図には、下手から綿の湯、笹の湯、初湯、本湯、神明滝、七繰の湯、目洗滝湯、とあり、松の湯、竹の湯以外は顔を揃えていたことがわかります。
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【写真 上(左)】 土産物店
【写真 下(右)】 古久屋の温泉卵
温泉マニア的に面白いのは、すこししか離れていないのに、おのおののお湯のイメージがかなりちがうこと。
さすがに名湯と称揚されてきただけのことはあります。
また、それぞれ趣きのちがう浴場や湯船もみどころのひとつです。
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【写真 上(左)】 湯屋建築の外湯
【写真 下(右)】 外湯前の案内
日帰りでも入湯できた時期があったようですが、いまは、地元の方と渋温泉の宿の宿泊客のみがお宿から鍵を借りて「九湯(外湯)めぐり」をすることができます。
(時間は6:00~22:00、”祈願手ぬぐい”は各宿で販売、300円。)
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【写真 上(左)】 夜の渋温泉
【写真 下(右)】 照明に浮かび上がる金具屋の夜景
外湯めぐりの対応時間は6:00~22:00と早朝から夜おそくまで。
早起き派は起き抜けに、夜派は夕食後にじっくりと、思い思いに外湯巡りを楽しむことができます。
渋の夜は外湯めぐりのお客でとくに週末は活気があります。
やわらかな照明に浮かび上がる湯の街は独特の風情があります。
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【写真 上(左)】 渋大湯
【写真 下(右)】 渋大湯の湯船
なお、現在、九番湯「渋大湯」だけは日帰り入浴可という情報があります。
時間や受付場所、鍵のあけ方などについては、渋温泉旅館組合(0269-33-2921)まで。
また、以前は番外薬湯として、温泉寺境内に宿泊者以外も入浴できる「信玄竈風呂」がありましたが、2012年秋現在で「温泉施設老朽化のため無期限休業です 入浴はできません」(現地掲示、スタンプ捺印は可)となっています。
(個人的に、ここは未湯として残してしまい残念無念。温泉寺下に武田菱をかたどった足湯「休足処 信玄」が設置されています。)
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【写真 上(左)】 休業中の信玄竈風呂
【写真 下(右)】 休足処 信玄
ここは秋2回、冬1回の3泊3巡(お湯によっては7回以上入浴)して湯質を確かめたので、どうやらレポできそう。
一気に9湯つづけてレポします。
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【写真 上(左)】 安代側の入口
【写真 下(右)】 初湯から金具屋方向
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〔掲示されていた『信州 渋温泉案内図』より〕
外湯(共同浴場)九湯があり、各湯のスタンプを手拭いに押し、最後に高薬師さんで印受すると満願成就。九(苦)労を流し、厄除け、安産育児、不老長寿のご利益があると根強い人気があります。
この外湯は源泉からそのまま引湯し、温度が高いため水でうめてご入浴下さい。また湯の中に白く浮かぶものは、天然温泉による湯花です。(九湯はそれぞれ効能が違います。)
一番湯 初湯
二番湯 笹の湯
三番湯 綿の湯
四番湯 竹の湯
五番湯 松の湯
六番湯 目洗の湯
七番湯 七操の湯
八番湯 神明滝の湯
九番湯 渋大湯(結願湯)
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【写真 上(左)】 住宅地図
【写真 下(右)】 案内図
それぞれの外湯は番号順に並んでいるわけではありません。
下手から
三番湯 綿の湯
二番湯 笹の湯
一番湯 初湯
九番湯 渋大湯/高薬師
八番湯 神明滝の湯
七番湯 七操の湯
六番湯 目洗の湯
ここで、温泉寺の下あたりまできます。
路地の筋を変えて、下手から
四番湯 竹の湯
五番湯 松の湯
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【写真 上(左)】 横湯川対岸から
【写真 下(右)】 中心部にある足湯、”のふとまる”と道祖神
番号の振り方からすると、渋大湯/高薬師からスタートし、ここに戻ってゴール(結願)という流れになっています。
正式には番号順に廻っていくのだと思いますが、効率を考えると下手の三番湯「綿の湯」から攻略していくのがベターかも・・・。
三番湯「綿の湯」はきもち離れているし、「綿の湯」からずっとゆるやかなのぼりなので、その点でも元気なうちに(笑)「綿の湯」を攻めておくのが賢いかと・・・。
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【写真 上(左)】 目洗の湯の前
【写真 下(右)】 温泉寺下から
また、九番湯「渋大湯」から逆に廻ると、九番、八番、七番が、わりに金気がつよいので、残りのお湯のイメージがつかみにくくなるということも。
いずれにしても、九湯完湯してからの高薬師の石段はえらくきついです。
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【写真 上(左)】 結願湯、渋大湯
【写真 下(右)】 結願所、渋高薬師
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【写真 上(左)】 高薬師参道から雪化粧の温泉街
【写真 下(右)】 客室の軒先に猿
以前は一部のお湯しか分析書掲示がなかったのですが、2012年秋現在ですべて掲示されています。
おおむねちがう源泉をつかっていて、「九湯それぞれ効能が違う」という自信あふれるメッセージもなるほどうなづけるものがあります。
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【写真 上(左)】 温泉街の泉源
【写真 下(右)】 駐車場にも泉源
【 各湯の使用源泉とスペック 】(2102年秋現在、現地掲示より)
■ 一番湯 初湯
渋温泉総合源泉(比良の湯、薬師の湯及びとんびの湯の混合泉) 〔H18.6.6分析〕
Na・Ca-硫酸塩・塩化物温泉 57.7℃ pH=4.0 総計=1204mg/kg
※以前
新井河原比良の湯(山ノ内町横湯(温泉寺)) 〔H10.10.30分析〕
Na・Ca-硫酸塩・塩化物温泉 75.7℃ pH=4.3 総計=1196.3mg/kg
■ 二番湯 笹の湯
渋温泉総合源泉(比良の湯、薬師の湯及びとんびの湯の混合泉) 〔H18.6.6分析〕
Na・Ca-硫酸塩・塩化物温泉 57.7℃ pH=4.0 総計=1204mg/kg
※以前 → 初湯とおなじ
■ 三番湯 綿の湯
渋温泉総合源泉(比良の湯、薬師の湯及びとんびの湯の混合泉) 〔H18.6.6分析〕
Na・Ca-硫酸塩・塩化物温泉 57.7℃ pH=4.0 総計=1204mg/kg
■ 四番湯 竹の湯
横湯第一ボーリング、横湯第二ボーリング、熱の湯 〔H18.6.23分析〕
Na・Ca-塩化物・硫酸塩温泉 70.5℃ pH=7.6 総計=1272mg/kg
■ 五番湯 松の湯
横湯第一ボーリング、横湯第二ボーリング、熱の湯 〔H18.6.23分析〕
Na・Ca-塩化物・硫酸塩温泉 70.5℃ pH=7.6 総計=1272mg/kg
■ 六番湯 目洗の湯
目洗の湯、ガニ沢の湯 〔H18.6.23分析〕
Na・Ca-硫酸塩・塩化物温泉 52.5℃ pH=7.6 総計=1133mg/kg
■ 七番湯 七操の湯
七操の湯 〔H18.6.23分析〕
Na・Ca-硫酸塩・塩化物温泉 50.9℃ pH=7.5 総計=1186mg/kg
■ 八番湯 神明滝の湯
神明滝の湯 〔H17.12.22分析〕
Na・Ca-硫酸塩・塩化物温泉 58.3℃ pH=4.8 総計=1342mg/kg
■ 九番湯 渋大湯
渋大湯 〔H17.12.22分析〕
Na・Ca-硫酸塩・塩化物温泉 59.6℃ pH=4.5 総計=1263mg/kg
九湯ともだいたい熱湯だし、湯質も強力なので、さっと入って、さっと上がるのがポイント。
本来熱湯の絞りかけ流しが基本なので、お湯のイメージは混雑具合によってかなり影響を受けます。
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【写真 上(左)】 高温の源泉です
【写真 下(右)】 源泉を湯口から逃がして湯温調整
スタンプラリー魂が燃えるためか、多くのお客が九湯完湯にトライしています。(スタンプだけ捺している人もけっこういるが・・・(^^))
週末の夕方は湯めぐりテーマパーク状態となり落ちついて入れないうえに、がんがんに加水がかけられ揉まれまくっているので、できれば平日の昼間(とくに昼前くらい)に攻めたいところ。
ただ、空いているときに行くと鮮度はいいもののゲキ熱のことが多く、やむなく加水してしまうというジレンマも・・・。
(そんなこともあり、レポにこぎ着けるのに3巡もした(笑)。)
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【写真 上(左)】 紅葉に雪
【写真 下(右)】 横湯川沿いから志賀高原方面(冬)
汗がなかなか引かない夏は厳しく、冬は積雪&凍結で歩きにくくなったりするので、春と秋がベストシーズンかな?
とくに寒暖の差の激しいこのあたりの紅葉は定評があります。
それではごゆるりとお楽しみください。
〔 2012/10/02UP 〕
E138.26.10.542N36.43.53.533
〔 INDEX 〕
■ 渋温泉 (プロローグ)
■ 渋温泉 「一番湯 初湯」
■ 渋温泉 「二番湯 笹の湯」
■ 渋温泉 「三番湯 綿の湯」
■ 渋温泉 「四番湯 竹の湯」
■ 渋温泉 「五番湯 松の湯」
■ 渋温泉 「六番湯 目洗の湯」
■ 渋温泉 「七番湯 七操の湯」
■ 渋温泉 「八番湯 神明滝の湯」
■ 渋温泉 「九番湯(結願湯) 渋大湯」
■ 渋温泉 「高薬師」
■ 渋温泉 「番外薬湯 信玄竈風呂」 (エピローグ)
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