狩江のお祭りと文化論

~愛媛県西予市明浜町狩江地区のお祭りや、四季折々の風景、暮らしを独自の観点からお伝えいたします~

今どきの磯

2020-03-31 17:41:13 | 四季の風景

今の春の季節にはよく潮干狩りに行ったものです。学校から帰ると、クワやらスコップやらバケツ持って、島の元や川尻、お伊勢山の磯へ走っていったものです。走らないとすぐ潮が満ちてくるから!4月あたりは大潮の時期なんです。

現地に行けば、もうみんなが必死で貝を掘っております。大人もこどももがじゃがじゃ掘り起こしてます。わが門脇子供連も一目散に目指すはポイント。

スコップで一回掘り起こすと、出るわ出るわ通称「おとこ貝」(あさりのおおきいやつ)がごろごろ。ひゃーっ!この喜び、ポイントが当たった快感!瞬く間にバケツは一杯。でも子供だからそんなにバケツ一杯だと家まで持って帰れない。よって8割方でOK(これでも重い)。数人で分けて、家路につくのであります。このように何人かで仕事を分担しないと完結できないのであります。

掘る者(これはリーダー格)、探すもの、バケツに入れる者、帰りにバケツを持つ者(力のあるもの)、みんな子供間の協働によって成り立っていて、その日の磯における収穫は、その日のグループのメンバーの完成度によって約束されるのです。

だから平常時の親分、子分の役割分担やメンバーの充実度がここで生かされ、試されるんです。(難しいだろ!単に潮干狩りと言うなかれ)

さように昭和の時代はいい時代でした。さて、現在の磯(といってもうちの前の

石垣護岸ですが)は今こんなカキや貝が引っ付いてます。昔の厚い身のあるカキとは

違います。いつからこんなになってしまったんでしょうね?


共同井戸(文化的景観重要構成要素)

2020-03-29 17:39:05 | 狩江のジオパークポイント

皆さん、共同井戸ってご存知?

昭和27年に狩浜に簡易水道が敷かれる前、水源というものは堀井戸あるいは湧き水でした。本浦には11か所、枝浦で1か所の共同井戸が使われていました。

共同井戸のまわりには石が敷かれ、井戸端の空間がありました。

近隣の家以外にも、鉄管を引いて遠くの家々に水を送っていたそうです。

景観調査により、井戸は海岸線から20~50m以上はなれたあたりから

平地に広くみられ、現在も散水などにりようされている所もあります。

この共同井戸は重要文化的景観における重要構成要素のひとつです。

ひっそりと佇む井戸にしばし思いをはせてください。