神秘の島

これは、日本海域に浮かぶ離島で暮らしていたアカネが、郷里に帰ってからも巻き起こす、陳腐な体験の数々である・・・

最近思うことⅢ

2008年04月15日 | 日々是好日
 4月11・12・13日の三日間、アカネはあるお料理セミナー(以前の記事)に参加してきた。
 雑穀を取り入れたベジタリアン料理である。
 
 つまり、食べ物を中心として、地球の現状、陰陽学、身体のしくみ、現代食の食品汚染・・・・とさまざまな説明を受け、聴くわけだが、このセミナーの間中、アカネは感動しっ放しだった。

 
 日本語の語源とか、自然食にある落とし穴とか、魔法みたいな料理法とか、初めて知ったことや驚いたことはいっぱいあるけど。


 でも何よりも、もっとも感動したことは、先生が語ることの一つ一つが、アカネが小さいころからずっとずっと感じてきた感覚や気持ちとぴったりだったことだ。



 今まで、誰にも話したことはなかったけど、告白する。
 
 アカネは、小さいころから野山に親しみ、物心ついたころにはすでに、地球の現状に心を痛めるようになっていた。
 テレビや本で報道されている環境問題やゴミ問題には、自然と目がとまった。社会の授業で、埋め立てによる都市化を習うと、
「でも、そこに住んでいた魚や環境はどうなったの?」
と思う子供だった。

 科学の進歩や拡大を無邪気に喜ぶことができず、世の中の感覚との大きなずれを感じながら、こんな風に感じている自分のことを、周りに気づかれないようにしてきた。
 アカネは、人間の存在が地球にとって危険で、自分もその一人だということに、罪悪感を抱えて生きるようになった。
 
 そしてこんなことを思う自分はおかしいんだ、いちいち環境のことなんか気にしなくてもいいんだ、と常に自分に言い聞かせ、周りと同じ生活を心がけてきた。
 つまり、洗剤を使うときにチクリと心が痛んだり、美容院でストレートパーマを注文するときに、「パーマ液は水質をどれだけ汚染するもんだろう」なんて考えてしまう自分を、常に打ち消してきたわけである。
 
 大学のときに、いろんな出会いに恵まれ、自分の生活から変えていける部分があることを知ってからは、かなり自分を受け入れることができるようになったものの、やはり無力感から抜け出すことはできなかった。


 
 雑穀料理の権威・大谷ゆみ子さんの言葉は、アカネの身体にひとつひとつ入ってきて、収まった。
 葉っぱに、お日様の光がいっぱい射して、全部の葉緑素が受け止めたみたいだった。


 あたしが、小さいころから感じていた、地球への感謝、賛歌、愛情は、何一つ間違ったものじゃなかった!

 あたしは、どんな時でも、自分の足の裏に根っこがあって、大地とつながっているっていうふうに、感じていた!

 消費者として、先進国に生きる人間として、何ができて何をすべきなのかを、ずっと考えていた!
 

 もう、罪悪感に囚われなくていいんだ。
 地球は愛に満ちているって感じてきたけど、その中に人間も含まれているって、わかったから。
 地球を壊すパワーを持っているなら、それは、治す力もあるってことなのだ。



 セミナーから帰ってきた次の日、ワラビを採りに山ん中這いずりまわったんやけど、嬉しくてうれしくて、本当に幸せだった。
 小さいころから、アカネの周りで行き場をなくして彷徨ってた魂が、やっと帰ってきた感じなのだ。

 アカネは、地球と交信できるアンテナを持っていて、
 どうすれば自分が幸せでいられるかも知っている。
 一体、なんの不安があろうか?


 
 今まで、自分のスーパーエゴとどう折り合いをつけながら生きていくかが、アカネの人生のテーマだと思っていた。
 だけど、どうやらそれ以外にもあるようだ。

 アカネの心と身体が本当に喜んで、地球に貢献できる生き方が、きっと。