Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

ロイ・エアーズ&フィリップ・ウ―@コットンクラブ 3/16 1st 2010

2010-03-18 00:00:23 | その他のライブ
最初に登場したフィリップ・ウ―、バンドのメンバーはほとんど日本在住。
ロイ・エアーズ、1940年生まれ。ということは70才?
とてもそんな風に見えないとも言えるが、さすがそれだけの芸歴とも感じる。
フィリップとロイは35年近い付き合いだと言う。
そして今日は二人のReunion(リユニオン)、同窓会また家族の集まりという時にもこの言葉を使う。

フィリップはシアトルの高校に行っていた17歳の時にクラブにロイ・エアーズのライブを観に行った。
それほど混雑してなかったこともあり、ロイは軽く冗談をいいながら楽しい雰囲気で演奏していた。
そして客席に向かって、「誰か演奏してみたいヤツいるか?」と声を掛ける。
フィリップは「は~い!」と手を挙げ喜び勇んで参加。
ロイとの共演を楽しんだ。

その後、19歳になりハイスクールを卒業したフィリップはまたロイエアーズのショウに行く。
「僕を覚えている?」と聞くと、ロイは覚えていてくれた。
「雇ってくれない?」という話になると、「お前は俺の音楽をどれ位知っているのか?」
「全部わかっている。」と答えたとフィリップ。
「ほんとに全部勉強していたんだ。」とロイ。
「そしたら、ロイが『よし、じゃあニューヨークへ行くぞ。』そして、僕は一緒に飛行機でニューヨークへ発った。
その後、何年かロイと一緒にやってアルバムをいくつも出して、今の僕がある。
僕がここにこうしているのはロイのお陰だ。ほんとうに感謝している。
ロイとの出会いがなければ、今でもシアトルの街角のコンビニで働いていたと思う。」
ロイも「こちらこそ、フィリップに会えて良かったよ、ありがとう。」

こんな再会の喜びに満ちたオープニングで始まったRoy Ayers & Philip Woo。
"Red Black and Green"
日本の若手の女子トランぺッターへ演奏を振る。
彼女の健闘にロイは、よしよしと頷く。
他のバンドメンバー達に「彼女、いいじゃないか?」みたいにアイコンタクト。

"Third Eye"
これはスピリチュアルな曲、とロイ。
神の授けた三つめの眼を人は昔持っていた。それは霊的な物を見ることのできる眼だった。
神がそれを人から取ってしまったが、今でも目に見えなくても、その眼は存在していて、
その力が強い人もいるんだよ、と。

そしてロイはかつてUbiquity、ユビキュティーというグループ名で活動していた話をする。
ユビキュティーとは時間、場所を超越した存在、
「だから、みんながそれぞれの家にほんとうに僕のアルバムを持っているか、わかっちゃうよ。」
前列の人がロイのCDを見せる。
「ふ~ん、それってCDがあるんだ。」とロイ。
隣の席の人が、同じアルバムのレコードも見せる。「ああ、それは見覚えがある。」とロイ。

"Sarching"
前列、左に若者が4~5人、すごく盛り上がっている。
でも、余りに若いので乗っているだけかと思ったら、この曲のサビで皆「サーチング!」とシャウトアウト。
おっ、やるねぇ。ロイも「お前達、わかっているじゃないか!」と微笑。

"We Live In Brooklyn"
ブルックリンを東京に時々変えてみんなで一緒に歌う。
ロイはさりげなく観客を誘導して歌わせるのが上手だ。
日本の人が歌いやすいようにゆっくり教えてくれて、わかりやすい言葉を選んでコーラスさせる。

"Everybody Loves The Sunshine"
「この曲、知っている人?」とロイ。
ほとんどの観客が挙手。

最後は全員並んで肩を組み観客にお辞儀。
ロイが「もう一度?」と聞くので、みんな、「イエス!」と叫ぶと、もう一度お辞儀。
「わかっているよ、もう一曲聴きたいんだろう?」とロイ。

ロイ・エアーズのライブ、適度にゆるい感じがいい。
ロイの寛いだムード、フィリップとの信頼関係が伝わってくるライブ。
まさしくサンシャイン、強烈な日差しではなく暖かな春の太陽のもとにいるようだ。
"Evrybody loves the sunshine!"

ところで、今は花粉症、真っ只中の私。
ライブを観ている間、症状が止まっていた。
目と鼻、そしてその奥のぼぁっとした感じをしばし忘れた。
このブログに良く登場する某クラシックピアニストの方が、
(某と書いてもずっと読んで下さっている方は誰だかわかっちゃうと思いますが)
「くしゃみ、咳、鼻水は演奏中は止まる。」と言っていたが、演奏する側でなくて観る側も
楽しいライブに熱中している時は症状が出ないんだと思った。

ショウが終わると、また鼻クシュクシュ、目も涙目、ぼんやりとしてきたので、
この日はコットンクラブでライブ終了後、まっすぐ家へと帰宅いたしました。

Roy Ayers(vib,vo)
Philip Woo(key)
Hank Nishiyama(g)
Cliff Archer(b)
Jay Stixx(ds)
John Pressley(back vo)
市原ひかり(tp)
宮崎隆睦(sax)