あいらのひみつ箱

2006年の年明けとともにジュリーに堕ちました。日の浅いファンが 勝手な思いを書き連ねるゆるいブログです。

コバルトの季節の中で

2009-01-09 22:01:34 | シングルレビュー
A:コバルトの季節の中で
作詞:小谷夏/作曲:沢田研二/編曲:船山基紀
B:夕なぎ
作詞:山上路夫/作曲:加瀬邦彦/編曲:船山基紀
(1976年9月10日発売)



詞も曲も、そしてじゅりの歌声も、すべてが切なく優しく美しい。
好きなじゅり曲No.1にあげる方も多いこの曲をレビュー最後に選びました。
「ロイヤルストレートフラッシュ2」の曲順でも最後の曲です。
(お忘れの方も多いかもしれませんが、この曲レビューは「ロイヤルストレートフラッシュ2」の全12曲を取り上げる、
というのがとりあえずの企画ですよ~)


ベストアルバムの最後にふさわしい名曲ですが「チャコール・グレイの肖像」のほうで
「何をなくしてもかまわない」からの流れで聴くとまたジーンときます。
(「あなたの心を取り戻せるなら」の次に「あなたを見失いたくないのです」って
出来すぎでしょ?)


あまりにも久世さんの思いが凝縮された歌詞には、年月を経ても色あせることのない
普遍性があります。
(ここの読者様には言わずもがなですがいちお:小谷夏=久世光彦のPN)

「コバルト」と聴いても、腐女子の必読書コバルト文庫くらいしか思い浮かばない、
発想が貧困なアテクシなんですが、ここで言うコバルトは
コバルトブルーの空色の季節=秋ということで良いんでしょうか。
秋の空の青さが目にしみる、ということであってますか?(不安)

イントロについて、ラジオ(三昧)で、加瀬さんに手直ししてもらったという
エピソードを紹介してましたね。
じゅりの原曲では(イントロの)後半部分が少々違うものだったようです。

それで「危険なふたり」の「うっつくしぃすぎぃる~」のところは逆にじゅりの意見で
加瀬さんのメロを変更したとか。
二人で仲睦まじく音楽を語りあう姿を想像し思わずウフフなのでした。

曲構成はAメロを2回繰り返し+サビ、というひねりのないシンプルなものです。
ただ、このサビが、これから盛り上がっていくのかな~?と思わせておいて落とす
と言うなかなかに寸止めジラし系ですよね。
作曲者の性格が・・・ってイエナンデモアリマセン。

足早に過ぎてゆく この秋の中で
あなたを見失いたくないのです


Bメロかと思ったらこれがサビだったのね~曲終わっちゃったわ~みたいな感じです。
もうちょっとこの曲の世界に居たいのに・・・と思わせる、この"引き"感が切なさを
かき立てるのかもしれませんね。

サウンドはアコースティックな印象が強いですが、よくよく聴いてみると
"合いの手"としてシンセ系の電子音がわりと入ってました。

しあわせの手ざわりが  チャラ ウ~ワウ~ワウ~ とか(←わかるかいな

そのせいか、アコギが前面に出ているのにさほどフォークっぽくならず、あくまでPOPSに
聴こえるので古く感じないですね。

そして何十回も続けて聴くと(←聴くなよ・・)ガゼン気になってしまうのが、
なぜか、Aメロでチリンチリン鳴り響くトライアングルです。
しかも裏拍!何でやねん!!と関西人でもないのに言いたくなります。
いや、いいんですけど、いくら考えても何を狙っているのか全然わからなくて
安心して眠れません。
船山センセイ・・・教えてクダサイ~


そして、歌詞は2番が特に心に沁みます。

一人ぼっちだったから 優しさが好きでした

もしアテクシのようなド素人が作詞したら(・・・需要は皆無ですけど考えてみた)

一人ぼっちだったから 優しさが欲しかった   とか
一人ぼっちだったから 優しさを探してた    とか

になっちゃうと思うのよね。
優しさが好きでした、のような秀逸な表現は100年経っても出てこないわ~。
欲しがったり探したり求めたり、そういうウザイ発想をしてるようじゃダメですよ。
せっかくの曲が陳腐になっちゃいます。
やっぱり久世さんは天才です!そして・・・じゅりへの愛がある! 
彼のおかげで、沢山じゅりのすばらしい歌や映像が生まれたんですものね。
どうか、これからもたまには下界へ降りてきて下さいね(?)

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「ロイヤルストレートフラッシュ2」全12曲のレビュー:(いちお)完

レビュー用推定再生回数:11曲×30=330回、1曲×20=20回 合計約350回くらい
身についたこと:リードギターとサイドギターのききわけ
失ったもの:夫婦の会話
今一番気になること明日の正月コンでのじゅりのモフ度