10･20大飯原発裁判･名古屋高裁金沢支部行動
2730筆の申し入れ書提出
10月20日、大飯訴訟･名古屋高裁金沢支部行動(3回目)がおこなわれた。
午後2時、金沢市中心部の四高記念公園に三々五々集まり、横断幕を先頭に、最後尾は若狭の家の赤旗を林立させ、香林坊―兼六園広坂口―百間堀を経て金沢支部までデモ行進し、金沢支部の兼六園側入口前で、集会が始まった(写真)。幾つかの発言を紹介しますが、文責は当会にあります。
福島で起きていること
福島から駆けつけてきた武藤類子さんは次のように話しました。
原発事故は決して終わっていません。原発サイトのなかでは、いま6000人以上の原発労働者が大変苛酷な労働を強いられています。中は汚染水で満杯になっています。
原発サイトの外では、除染による放射性廃棄物、放射能のゴミが、フレコンパックと呼ばれる大きな袋に詰められ、いま2200万個もあります。この核のゴミとともに私たちは暮らしています。甲状腺ガンとたたかう福島の子供達は190人を超えました。私たちは健康被害に関しても、正確なことがわかりません。
一方で原発の再稼働が､日本のあちこちで始まっています。先日新潟柏崎の刈羽原発の審査が通りました。原発はもういやだ。原発事故による被害者は私たちで最後にしたい。これが福島の被害者の思いです。
裁判所は福島の事故を正面から見すえて、住民の安全、健康を最優先する判断をするべきです。裁判所の役割をきちんと果たしてほしい。大飯裁判の1審で、樋口裁判長が出した判決はまっとうで、すばらしい内容でした。この判決をなんとしても守らなければならない。福島から、皆さんと連帯し、力を合わせて、日本から原発をなくしていきたい。皆さんがんばりましょう。
弁護団長島田広さん
名古屋高裁金沢支部の担当裁判官の忌避について、10月2日最高裁が棄却決定を下しました。また高裁金沢支部から｢11月20日結審予定｣の通知をうけています。緊迫した情勢のなかで、こんなにたくさん集まっていただき、原告団･弁護団から感謝申し上げます。
島崎証人が4月25日に、大飯原発は危ない、地盤はろくに調べられていないと証言しました。島崎証言の裏付けとして、重要証人を申請していますが、残念ながら裁判所は全部却下して、審理終結にシャニムニ向かっております。
先日18日の日に追加の証人申請をおこないました。一人は前物理探査学会会長の石井吉徳先生です。関西電力が基準地震動の作成のときに、提出した地盤の記録を見て、これは異常がある地盤の典型だと発言しましたが、関西電力は何も問題はないとして、審査を通してしまったことを証言します。
もうひと方は火山灰の対策に関する証人です。規制委員会も火山灰対策に乗り出しているのですが、大飯原発ではきちんと対策がとられていないことを明らかにします。
私たちは何も根拠がなく、安全でないと言っているわけではなく、厳格な科学的根拠、しかも日本の学会の最高レベルの学者の証言をもって、大飯原発の地盤やさまざまな安全対策の不十分さを明らかにしているわけです。
このうえ、一体誰が証言すれば、大飯原発の危険性を裁判所が認めるのでしょうか。こうした方々の証言を無視して、安全だという太鼓判を押すことをあらかじめ決めて、審理終結に走る裁判所は絶対に許せません。なんとしても、この流れを止めるために、11月20日に向けてみなさまのご支援をお願いします。(原告団長中嶌哲演さんら4人が2730筆の署名を持って裁判所に向かった。）
大飯町の住人から
地元は原発中毒に陥っています。中毒患者に麻薬をやめろといっても、できないのと同じように、地元に再稼働をやめろと言っても、阻止することはできません。どうか皆さん一人一人が、原発依存の電気からさよならして下さい。そうすれば子どもたちへの明るい未来に繋がります。
元裁判官の講演
外国人観光客や中学生の集団が通るたびに、集会参加者との間でエールが交歓され、最後に、シュプレヒコールで気勢をあげ、金沢弁護士会館に向かった（私は都合で聴講できなかったので｢北陸中日新聞｣報道より）。
高浜原発訴訟の第1審(判決1993年)を担当した海保寛さんの講演があり、原発の危険性を認めながらも、電力会社の主張を信頼して、原告の訴えを退けたが、海保さんは｢認識が甘かった｣と述べ、最近の原発訴訟について、｢福島原発事故をふまえて審理すべきだ｣と警鐘を鳴らした。
2730筆の申し入れ書提出
10月20日、大飯訴訟･名古屋高裁金沢支部行動(3回目)がおこなわれた。
午後2時、金沢市中心部の四高記念公園に三々五々集まり、横断幕を先頭に、最後尾は若狭の家の赤旗を林立させ、香林坊―兼六園広坂口―百間堀を経て金沢支部までデモ行進し、金沢支部の兼六園側入口前で、集会が始まった(写真)。幾つかの発言を紹介しますが、文責は当会にあります。
福島で起きていること
福島から駆けつけてきた武藤類子さんは次のように話しました。
原発事故は決して終わっていません。原発サイトのなかでは、いま6000人以上の原発労働者が大変苛酷な労働を強いられています。中は汚染水で満杯になっています。
原発サイトの外では、除染による放射性廃棄物、放射能のゴミが、フレコンパックと呼ばれる大きな袋に詰められ、いま2200万個もあります。この核のゴミとともに私たちは暮らしています。甲状腺ガンとたたかう福島の子供達は190人を超えました。私たちは健康被害に関しても、正確なことがわかりません。
一方で原発の再稼働が､日本のあちこちで始まっています。先日新潟柏崎の刈羽原発の審査が通りました。原発はもういやだ。原発事故による被害者は私たちで最後にしたい。これが福島の被害者の思いです。
裁判所は福島の事故を正面から見すえて、住民の安全、健康を最優先する判断をするべきです。裁判所の役割をきちんと果たしてほしい。大飯裁判の1審で、樋口裁判長が出した判決はまっとうで、すばらしい内容でした。この判決をなんとしても守らなければならない。福島から、皆さんと連帯し、力を合わせて、日本から原発をなくしていきたい。皆さんがんばりましょう。
弁護団長島田広さん
名古屋高裁金沢支部の担当裁判官の忌避について、10月2日最高裁が棄却決定を下しました。また高裁金沢支部から｢11月20日結審予定｣の通知をうけています。緊迫した情勢のなかで、こんなにたくさん集まっていただき、原告団･弁護団から感謝申し上げます。
島崎証人が4月25日に、大飯原発は危ない、地盤はろくに調べられていないと証言しました。島崎証言の裏付けとして、重要証人を申請していますが、残念ながら裁判所は全部却下して、審理終結にシャニムニ向かっております。
先日18日の日に追加の証人申請をおこないました。一人は前物理探査学会会長の石井吉徳先生です。関西電力が基準地震動の作成のときに、提出した地盤の記録を見て、これは異常がある地盤の典型だと発言しましたが、関西電力は何も問題はないとして、審査を通してしまったことを証言します。
もうひと方は火山灰の対策に関する証人です。規制委員会も火山灰対策に乗り出しているのですが、大飯原発ではきちんと対策がとられていないことを明らかにします。
私たちは何も根拠がなく、安全でないと言っているわけではなく、厳格な科学的根拠、しかも日本の学会の最高レベルの学者の証言をもって、大飯原発の地盤やさまざまな安全対策の不十分さを明らかにしているわけです。
このうえ、一体誰が証言すれば、大飯原発の危険性を裁判所が認めるのでしょうか。こうした方々の証言を無視して、安全だという太鼓判を押すことをあらかじめ決めて、審理終結に走る裁判所は絶対に許せません。なんとしても、この流れを止めるために、11月20日に向けてみなさまのご支援をお願いします。(原告団長中嶌哲演さんら4人が2730筆の署名を持って裁判所に向かった。）
大飯町の住人から
地元は原発中毒に陥っています。中毒患者に麻薬をやめろといっても、できないのと同じように、地元に再稼働をやめろと言っても、阻止することはできません。どうか皆さん一人一人が、原発依存の電気からさよならして下さい。そうすれば子どもたちへの明るい未来に繋がります。
元裁判官の講演
外国人観光客や中学生の集団が通るたびに、集会参加者との間でエールが交歓され、最後に、シュプレヒコールで気勢をあげ、金沢弁護士会館に向かった（私は都合で聴講できなかったので｢北陸中日新聞｣報道より）。
高浜原発訴訟の第1審(判決1993年)を担当した海保寛さんの講演があり、原発の危険性を認めながらも、電力会社の主張を信頼して、原告の訴えを退けたが、海保さんは｢認識が甘かった｣と述べ、最近の原発訴訟について、｢福島原発事故をふまえて審理すべきだ｣と警鐘を鳴らした。
