先日中国上海にあるCEIBS(China Europe International Business School) 「中欧国際商工学院」 を訪問してきました。
ここはEUと中国政府の合同事業で94年に設立されたビジネススクールです
おかげで、中国人CEO向け、中国語!で実施するエグセクティブ・コースというあまりない体験ができました。「エグセクティブ・コース」は、企業幹部に対してのトレーニングと思ってもらえれば良いです。費用は会社負担。
今回は「中国のCEOのためのリーダーシップ」(Leadership for CEOs in China: A journey to leadership at peak) 7,9,10,12月各3~4日、12月はスイスでフィニッシュという楽しそうなもの。計 13日間で330万円也 (258,000RMB) このくらいが国際標準価格。
年商200億円程度の中堅クラス企業のCEOが36名参加。「飲料」、「塗料」、「不動産」、「建設」、「小売り」「機械」等業種もいろいろ。30代から40代が中心か。
参加者はポロシャツ等のカジュアルなのですが、センスはかなり疑問。。。。地場の中小企業社長!(失礼!)という感じ(笑)。また36人中英語が出来るのはわずかに2名! 中国の売上1000億円程度のCEOは留学経験もあり、英語はもちろんファッションももっと洗練されているので、今回は国内、地方で勉強してそこそこ成功しているひと中心なのかも知れません。例えばコースのコーディネ-ターの女性教授は中国本土生まれで米国籍保持、カリフォルニアで大学卒業、博士号取得でこの人がワンランク上の感じです。
但し他は日本と変わらないか、少し進んでいます。
スマホ2台持ちで授業中に写真を撮ったりしていますし、クラスでの発言は日本より活発。英語は「力技」で国際会議レベルの同時通訳を後ろのブースに3名入れています。なので私も理解できるわけです(笑)(本来は教授用)パワポも3画面で「中」「英」「中」。教授は海外での博士号保持者中心なのでこうなるのですが、そのくらい吸収欲があるということでしょう。しかも女性参加者が3~4割です。
ケータリングはフランスソデクサ社で国際レベル。サンドイッチ、フィンガーフード等とコーヒーで、「点心」ではありません。ただし英語が出来ないせいか、ヨーロッパでのように知らない人に話しかけてくることはありませんでした。
内容では、参加者が最も大切なものは?という質問に全員が「ファミリー」と答えたことにやや驚きました。中華な「福禄寿」の「福」(子孫繁栄)というより西洋的なニュアンスの「ファミリー」のようで、
「ファミリーとの時間をももう少しとるためには」
「家庭は疲労回復だけでなく、仕事と同じようにエネルギーを注ぐべき」
といった方向で議論が盛り上がりました。
お金や権力や共産主義でなくファミリーが大事というのが少なくともPC(Politically correct)な常識になっているようです。ここでも池上さんと私が最近唱えている世界のビジネスマンコンバージェンス(均一化)説が証明されてしまいましたね(自画自賛(笑))。
ここはMBAコースもあり、こちらはすべて英語なのですが、日本人参加者によると18か月で学費は450万円とのこと。これも強気ですね。
さて、日本人の教授はいるのかとパンフレットを見たら一人発見!なんと元ATカーニー代表の安田隆二さん。さすがですね^^ 私も日本語の通訳をつけてもらって(笑)、一度はやってみたいものです