つぶやきイチロー

思いついたことを、思いついたまま綴る。ヒマな時に更新。

国家財政破綻

2006-01-31 18:56:04 | 日記
最近、「国家財政破綻」をテーマにしたブログを幾つか読みました。巨額の財政赤字を抱える日本は将来デフォルトし、JGBは暴落(金利は急上昇)、円の信用が失墜する可能性があるので、それに備えて今から資産保全しよう!というのが概ね共通したテーマのようです。ちなみに当ブログでも、過去に何回か国家財政破綻の危険性について好き勝手なことを言っています。

財政破綻やハイパーインフレになるリスクを議論することは意味があると思います。しかし、これは自分への反省も込めて言いたいのですが、その予測が正しいか否かを議論するのは時間の無駄でしょう。あるブログでは、「今年は円高になるという市場関係者が多い」との読者コメントに対してブログ管理者が「バッカじゃねーのお前!こんな財政状況の国の通貨価値が上がっていく訳ねーだろ!お前は学生か?」・・・そこまでは書いていませんが、そんな気迫が伝わってくる返信コメントを読んでいるとやるせない気持ちになります。

「この先どうなる?」を議論するのは自由だけれども、過去になされた未来予測の殆どが外れたように、今後の予測もほぼ確実に外れる筈です。例えば為替レートについては、グローバルに人・モノ・カネが行き来する時代、あるいはファイナンス技術が駆使される現代においては資金の動きが複雑なので、その予測は極めて困難です。将来の金利水準についても同様です。ハイパーインフレや超円安は予測シナリオの一つでしかありません。

したがって他人の予測を全否定すべきでなく、むしろ自分とは異なる予測をする人が居ることを認識すべきでしょう。将来、超円安になるから円ショート・・・悪くない判断と思います。私も超円安になる確率は低くないと思いますが、リスク分散の観点から円資産を全く持たないのもまたリスクだと私は思います。物事が予想通りに進まないことを前提とするのが資産運用の基本だと思っていますので。

また、特に一部の高齢者以外にとってより重要なのは資産保全よりも「自分磨き」でしょう。大サバイバル時代も想定した上で人生の目標を設定し、それに向かって自己実現する。例えば今から国外への移住をするとか、国外でも仕事が出来るように英語を習得するとか、グローバルで通用するスキルを取得するとか。「この先どうなる?」よりも「この先、自分はどうする?」を考えた方が建設的かつ健康的だと思います。

ホリエモン騒動における自民党の責任 (2)

2006-01-30 20:38:04 | 日記
日曜10時のサンデープロジェクトはビデオに録って毎週チェックしています。田原総一朗や毎週出演する学者やエコノミストにイマイチさを感じる時もありますが、基本的に良質な番組だと思います。

しかし、昨日放送分についてはアホらしくなって途中で見るのを止めました。昨日のトピックはライブドアで、番組後半では与野党幹部が集まって自民党の責任について議論していました。

つまり昨年夏の衆議院選挙で自民党がホリエモンを刺客として担ぎ出し、無所属候補ではあったものの部分的に党公認候補と同等に扱ったことについて、各党の幹部議員が集まって自民党の責任の重さを議論をしていた訳ですが、そもそもこの議論を放送する意味があるのかと思いました。

今回の件に係る自民党の責任、これは明白にあります。そりゃ、その後逮捕された者を応援してしまった訳ですから無い筈がありません。しかし首相も幹事長も責任は認めている訳ですし、その上で辞任はしない。野党はその対応が甘いと責めていたのですが、野党は野党の立場としてそう言わざるを得ないでしょう。

こんなものは与野党が議論する次元ではなく、今回の自民党の責任の取り方を国民がどのように判断するかだけです。与野党幹部に長い時間にわたり不毛な議論をさせるより、有権者にアンケートを取った結果を報告するなり、評論家に意見を言わせるなりした方が良かったでしょう。

デューデリジェンス

2006-01-28 00:00:59 | 日記
フジテレビは、先般のライブドアによる買収騒動で「おみやげ」としてライブドア株を大量保有することになりましたが、今回の強制捜査によりライブドア株が暴落し、大変な含み損を抱えることになりました。フジテレビが大量保有をする際にはライブドア社のデューデリジェンスを行っていたようなのですが、その適切性が今になって騒がれ始めています。

デューデリを行うと、勿論、機密保持契約を結ぶ必要がありますが非開示情報も含めて詳細なレベルで情報を取ることが出来ますし、担当者へのインタビューも通常は可能です。普通は投資銀行がアドバイザー&コーディネーターとなって各分野の専門家が集められ、短時間に徹底的な調査分析がされます。焦点はただ一つ、「金額に見合う投資対象か否か」です。

フジの件は、当時のデューデリについて「何で開示資料を見てもわかるような簡単な決算操作が見つからなかったんだ。ちゃんとデューデリしたの?」ということが言われ始めているようです。

今回の件について、私は内情を全く理解していないので軽々に発言することは差し控えたいと思いますが(知っていたら尚更話せませんが・・・)、デューデリが失敗するケースは結構あります。その理由として思いつくものを幾つか書いてみようと思います。

1) なんちゃって専門家

弁護士でも会計士でも、資格を持ってりゃ任せて安心!というもんじゃありません。特にデューデリは実施期間が短いので、鋭い嗅覚を持った専門家でなければ重要な事実を見逃すことがあります。例えば会計士もひと括りに出来ず、普段はのんびり監査業務に従事している事なかれ主義の会計士が、「タマには小遣い稼ぎでデューデリでもやってみよ」と乗り出してくる場合もあります。こんなのは大体使い物にならない訳です。これはコーディネーターの能力次第でもありますが、場数を踏んでいて業界に詳しい専門家を集めないと失敗の確率が高まります。

2) アドバイザーに丸投げ

アドバイザーはあくまでアドバイザーなので、投資すべきか否かの最終判断はあくまで資金の出し手にあります。投資判断までアドバイザーに任せることは出来ないのです。なので、デューデリには資金の出し手も積極的に関与する必要があり、社内の人間による特別チームを構成してアドバイザーや専門家チームをマネジメントしたり、彼らの言うことを無批判で受け入れないよう自分でも判断することが必要です。しかし現実は、アドバイザーに丸投げという会社が結構あります。もし、仕事を丸投げされたアドバイザーが「ディールが成立することだけを目指す不届き者」だったら・・・。コワイ話です。

3) 報酬をケチる

アドバイザーや専門家チームにとって、デューデリはある種のお祭りのようなものでして短期間集中でかなりの報酬が稼げるビジネスと言えます。だからでしょうが、時々、これをケチる会社があります。報酬をケチると何が起きるか?その道のプロを雇うことが出来なくなります。大体、「数100億円の投資をすべきか否か?」を検討している時に100万円単位の報酬額をケチる感覚はどうかしているのですが・・・。

4) 投資にはリスクがある

結局はこれに尽きるかも知れません。どんなに適切なデューデリをしたって将来の予測が当たる筈もなく、必ず幾つかの投資案件は失敗します。だからこそROEにはリスクプレミアムが乗って8%とか10%とかいった水準になる訳です。絶対に失敗しない投資案件なら、その期待リターンは理論上、リスクフリーレート(今だと1.5%とか)になりますからね。

三井住友銀行の新セキュリティ

2006-01-27 10:47:43 | 資産運用
このたび、三井住友銀行のインターネットバンキングに新しい仕組みの導入が発表されました(プレスリリース)。

新しい仕組みではパスワードが60秒おきに更新されます。刻々と変わるパスワードを表示するカードが利用者に配布され、そのカードに表示されているパスワードをPCに入力する仕組み。同行によればパスワードが頻繁に変わるのでキーロガー等への対抗力が強いとのことです。ちなみに、このパスワード生成システムはRSA社のものを利用しています。

かつて私も似たようなシステムを使っていたことがありまして、以前の会社の電子メールに社外からアクセスする場合には、カードに表示されるパスワードを打ち込む必要がありました。もしかすると、RSA社のシステムだったかも知れません。

このような取り組みは大いに歓迎したいと思いますし、他行も是非、追随して貰いたいと思います。テレフォンバンキングやネットバンキングのセキュリティーが危なそうな銀行は多いので。

ネットバンキングの普及に伴い、不正アクセスによる被害は今後、間違いなく拡大すると思いますが、これに係る補償制度が整備されていない状況にあっては、尚更、銀行側の責任は大きいと思います。また、金融機関の格付には預金格付もありますので、格付機関には是非、同格付の判断基準に「テレフォンバンキングやネットバンキングの安全度」を盛り込んで頂きたいと思います。

外貨預金 vs 外貨MMF vs 外国為替証拠金取引

2006-01-25 21:32:30 | 資産運用
外貨投資を初めようかと思った時、最初に思いつくのは大抵、外貨預金です。何人かは外貨MMFと言うかも知れません。

この3つの投資方法、実は有利・不利が大きく異なります。客観的に見て、最も不利なのは外貨預金です。まず通貨交換時の為替スプレッドが高すぎです。銀行に依りますが米ドルの場合、1通貨単位当たり片道50銭だと安い方でしょう。次に金利水準、これも銀行によって異なりますが、外国債のイールドと比較して極めて低い水準に設定されています。税制は利息については20%分離課税、為替差益は雑所得となります。

外貨MMFは、一般に外貨預金よりはマシです。信託報酬が年0.6%とか取られますが、それでも外貨預金より高金利だと思います。税制は利息が20%分離課税です。為替差益は非課税という噂がありますが、私の取引銀行では外貨普通預金経由でしか取引できないため、結局雑所得として課税されます。

これらに対して外国為替証拠金取引(FX取引)は現在、飛び抜けて有利です。証拠金取引なので、レバレッジを効かせることが出来、少ない手元資金で取引が出来ます。金利に相当するものはスワップポイントと呼ばれ日々加算されますが、それを年利換算すると、私の取引している業者では下記の金利となります。

米ドル: 4.35%、ユーロ: 2.30%、豪ドル: 5.45%、ポンド: 4.41%、NZドル: 7.48%、カナダドル: 3.66%

これだけ高金利の外貨預金は見たことがありません。為替スプレッドは1通貨単位当たり片道10銭程度(手数料込み)。これは私の取引業者の水準ですが、この業界では高い方でしょう。

ただし、現在、FX取引が飛び抜けて有利であるのには理由があります。それは①円の政策金利がゼロであること、②各国とも長短金利差が小さいこと(イールドカーブが緩やか)、です。

FXのスワップポイントは外貨を保有する場合、外貨の政策金利から円の政策金利を引いたものになりますが(加えて手数料も引かれます)、現在の円の政策金利はゼロなので、外貨の政策金利をそのまま享受できることになります。また、レバレッジを効かせることで余剰した資金を他の運用手段に充てれば、利回りは更に上がります。

一方、外貨預金の金利は預入期間に応じた中長期の金利を基準に設定されている筈ですが、現在のイールドカーブは緩やかなので、基準金利から色々差し引いてしまうと政策金利よりも低くなってしまうという現象が起きています。

ちなみに、将来、円の政策金利が上昇すると、水準によっては外貨保有の場合のスワップポイントはマイナスになるのですが、レバレッジを効かせたことで余剰した資金を円建資産に当てれば、資産合計では外貨金利を得ることが出来ると言えます。加えて、その円建資産が円長期金利ものであれば、長短金利差も享受することが出来ます。つまり、銀行が外貨預金で多額の手数料を取り続ける限り、将来的にもFXは有利であり続けるのです。

FXの税制は金利、為替差益ともに雑所得です。ただし、「くりっく365」であれば金利、為替差益ともに20%分離課税となります。また、業者破綻時の証拠金保全もされます。

そんな最強・FX取引の弱点は・・・オペレーショナル・リスクでしょうね。取引は外貨買い(ロング)だけでなく売り(ショート)もありますし、ユーロ/米ドルといったペアもあります。「ショートとロングを間違えた!」、「指値の入力を間違えた!」てな注文ミスは私も時々しそうになります。

また、仕組みが単純でなく、かつレバレッジが効くので、自分が抱えているリスクを認識出来ない人は取引を避けるべきです。株式等に比較して為替のボラティリティーは小さいのですが、それでも動くときは動きます。資産運用関係のブログは多いのですが、時々、自分のポジションを明らかにしている人もいまして、資金が少ないと思われる若者(失礼!)が「米ドル/円: 200枚 (200万ドル)」なんて書いているのを見ると、「ちゃんとストップロス・オーダーを入れてるのかな?」と他人事ながら心配になります。

ほとんど2ちゃんねる

2006-01-24 13:09:48 | 日記
ホリエモン、とうとう逮捕されてしまいましたね。

ちょっと気が向いたので堀江さんのブログを訪問してみると最終の書き込みは22日付。同記事に対するコメント数はなんと!6000件を大きく超えています(この記事を書いている間にも増えている筈)。コメントの内容は応援あり、批判あり、荒らしありで、半分、2ちゃんねるのような雰囲気になっています。

また現在、ブログメディアではマスコミ批判が激しく行われています。「ホリエモンを無批判で持ち上げるだけ持ち上げといて、地検が動き出したら手のひら返しで扱き下ろしかよ!」といったトーンなのですが、確かにマスメディアの責任はあると思います。

しかし、マスコミに冷静緻密な分析力や、高い倫理観を期待するのにそもそも無理があります。人との付き合い方が相手によって異なるように、マスコミとの付き合い方というのもある筈で、彼らは無批判で受け入れるべき存在でないのです。「大体、ホントのこと言ってるけど、時々何言っているかわからないし誤報も多いよね~」位の気楽な気持ちで接しないと腹が立つし、時には金銭的損害を被ることもあるでしょう。

業界に精通している人に言わせると、比較的マトモなメディアである日経新聞でさえ、その業界に関する記事で状況を100%正しく伝えている記事は殆どない、となります。ニアピンだけどニュアンスが若干違うとか、厳しく採点していくと100点満点を取れる記事は殆どないと言うことだと思います。

私は金融関係のある分野の専門家ですが、自分の周辺分野に関する記事を読んでいると理解不能な記事は沢山あります。特に会計とかファイナンスが絡んだ記事は、内容が一般的でないこともあって記者も伝えるのが難しいようで、重要なポイントの解説がスポーンと抜け落ちていたり、論理矛盾が起きている記事は結構あります。しかし、そうなって当然なのです。100点満点の記事が毎回書けるようになったら、その記者はその分野の専門家になっちゃう訳ですから。

恐らく、他の業界でも新聞記事が正確に状況を伝えていないことが多発していると思います。なので、例え大新聞であっても「大体、ホントのこと言ってるけど・・・」の姿勢で読むべきだと思います。

一方で業界紙というのは物によりますが信頼できるものが多いです。何故なら重要な記事は業界人が執筆しているので。真実が100%正確に伝わる訳です。また、ブログも、様々な分野の専門家が記者というフィルターを通さず直接、世の中に情報を発信しているので、勿論玉石混交の世界ではありますが、今後、メディアとしての重要性が増していくことになるでしょう。

ホリエモン騒動における自民党の責任

2006-01-22 11:27:30 | 日記
ホリエモン逮捕の可能性、これはブログでも多く論じられていますが可能性は非常に高いと考えて良いでしょう。日経新聞の関連報道を参照すると、その詳細さや用意周到さから同紙は相当前から事件の内容を掴んでいたフシがあり、そこから類推すると、東京地検特捜部は「本丸」の逮捕に自信を持っているものと想像されます。むしろ今、論じるべきは逮捕容疑が何になるかでしょうね。インサーダー取引等のショボい容疑なら叩けば幾らでもホコリは出てくるでしょうから、逮捕はまず間違いないと私は思います。

ちなみに、ブログを見ていると「ライブドア株をナンピン買いしたい」とか「フジテレビは買い占めるべきだ」とか言うコメントもあるのですが、まあナンピン買いするのは個人の勝手ですが普通の人はお奨めしないと思います。また、どこかの企業がライブドアを買収するとすれば、実業を抱えている同社子会社ならともかく、何の事業をしているのか良くわからず、粉飾決算疑惑もある親会社株を買う際には普通はデューデリをするので、現在噂されている上場廃止までにM&Aが行われることは、まずないと考えます。普通に考えると、同社が会社更生法の適用を受けてからなり破綻してからでしょう。

また、今回の事件は、改めて「株式市場において何も知らない一般投資家はカモになる」と言う事実を露呈させたと思います。粉飾決算が事実であれば、これから監査法人の責任が問われ始めると思いますが、それ以外にも、怪しげだと感じながらも株の購入を薦めた証券会社やアナリストの責任も重いと思います。特に実業子会社については、同業他社比などで利益水準が突出していれば普通は怪しいと思う筈で、その上で個人投資家にライブドア関連株の購入を薦めるのは、故意や重過失と判断されても仕方がないと思います。

さて、本題の自民党の責任の件、先の衆議院選挙でホリエモンを「実質的な同党公認候補」として出馬させたことが現在、批判の的となっている訳ですが、政治家は「利用できるものは何でも利用したがる人種」です。その中で、ホリエモンを無所属で出馬させたのは結果的に大成功だったと言えるのではないでしょうか?民主党なんて党公認候補が覚醒剤所持で逮捕されましたからね。

東京地検特捜部

2006-01-19 12:39:01 | 日記
実はかつて一度だけ、ここにお世話になったことがあります。具体的には書けませんし、記憶も大分薄れているので、曖昧な点はご容赦下さい。

かなり昔の話です。ある日会社に電話が掛かってきました。当時、電話を取るのは平社員の私の役目でした。

私 「○○会社○○部です」
先方「私は地検の○○。○○部長はいるか?」
私 「外出中です」
先方「では担当役員の○○はいるか?」
私 「(役員室に問い合わせの上、)あいにく○○も席を外しております」
先方「貴方、彼らを隠匿しているのかね?その場合、貴方は罪に問われる」
私 (その言葉にビビる)

これがファーストコンタクトです。

数週間後、職場で仕事をしているとスーツ姿の人間約10名が突然現れました。東京地検特捜部です。資料をダンボールに詰め始め、商用のワンボックス車2台が満杯になる程の量だったと思います。仕事関係の書類の他、個人の手帳なども提出することを求められました。

ただし、容疑の内容にも依るのでしょうが、基本的に彼らは紳士的で、会社への出入りも、ライブドアの様に正面玄関ではなく裏口を使ってくれたと思います。そのためマスコミに嗅ぎつけられることもありませんでした。社内の人間もその殆どが気がつかなかったと思います。

その後、資料の提出を求められ、本業そっちのけで何日か徹夜して資料を作成しました。日比谷公園に面する特捜部が入居しているビルにも行きました。ちなみに容疑は官民の癒着でして、事件の内容や特捜部がどのような捜査を行ったかは、そのものズバリではありませんが幾つかの経済小説に記載されています。

株式100分割

2006-01-18 20:12:05 | 日記
本日の日経平均株価は前日に引き続き大幅安となりました。昼間、大手町でミーティングがあり証券会社の前を通ると、株価ボードの前に黒山の人だかりが。最近にしては珍しい風景と思いましたが、ボードの数字を見て納得しました。その時は確か、日経平均:前日差△760円といった水準だったと思います。

大幅安の主因は昨日に引き続きライブドアだそうです。今日は取引停止となったようですね。

しかし、風説の流布や粉飾決算疑惑は別として、同社が株式を100分割をしたことについても批判が集まっていますが、私は「どっちもどっちなんじゃないの?」と思います。分割しても株式の価値は基本的に変わらない。それを理解した上で株価上昇を狙って株式分割する会社と、値上がり期待で株式を購入する投資家。高値を付けて株式を購入した投資家側にも自己責任と、株高という騒ぎを起こしたある種の責任があると思います。

金投資

2006-01-18 16:00:05 | 資産運用
日曜日の日経新聞に金(金地金)への投資についての記事がありました。

金投資については時々、始めようかなと思うことがあります。記事にもあったと思いますが最近、金投資の人気が高まっているのは、かねてからの金価格高騰と、貨幣の信用低下にあると。後者については、各国とも財政赤字を抱えており、あるいは天変地異や戦乱の勃発によって貨幣信用が失墜し、ハイパーインフレとなる危険性が高いということだと思います。

確かに、財政赤字を抱える幾つかの国が、財政破綻となったりハイパーインフレになるというのはあり得る話だと思います。しかし、財政赤字を抱える全ての国がそうなるかと言えば、ロジックが単純過ぎるでしょう。国も企業と同じで無借金経営が必ずしもベストとは言えず、借金をしている方が国力が高まるとも言えます。つまり、借金をすることが貨幣の信用力を高めるとも言える訳です。

また、天変地異や戦乱の勃発があった場合に貨幣が紙切れ同然の価値になる、というのもあり得る話だと思いますし、歴史的には、そうした状況では金で財産を保有することがベストであったと言えるでしょう。しかし、今後もそうであるとは言い切れないと思います。今は世界中の通貨や企業に分散投資できる時代です。全世界で同時に天変地異や戦乱が起きるなら別ですが、ペーパーマネーの全てが紙切れ同然になるというのは無理なストーリーだと思いますし、仮にそういった大混乱の状況であれば金の価値も無くなるでしょう。

つまり、マテリアルとしての金は宝飾品以外の利用価値がなく、それ自体が(宝飾品以外で)何かの付加価値を生む訳ではありません。どんな状況でも金に絶対的な価値があるというのは迷信だと思います。

なんてことを考えていくと、やっぱり金投資はしなくて良いや、という結論になります。付加価値を生まない金投資は利息や配当を生むことはなく、価値の評価基準がないので価格が乱高下します。同じボラティリティーを持つ資産なら各国企業の株式など、高い収益率が見込まれるものに投資をした方が、仮に混乱で幾つかの資産が無価値になったとしても、全体では大きな資産になっている気がします。