民主党代表選に思ったこと (3)海江田はないだろう

　妻が、昨日ラジオで民主党代表選についての話をチラッと聞いたそうだ。
　小沢の支持を取り付けた海江田が有利だという話だったようで、「海江田さんだけは絶対に嫌だ」と言っていた。
　小沢との関係に加え、国会での落涙も気に入らないらしい。
　そこで私は、海江田はないだろうと言っておいた。

　海江田では、党内融和ができない。小沢・反小沢の対立をまとめて挙党一致体制を築くことができない。菅政権で反小沢に傾いたのが、親小沢に再び針が戻るだけの話だ。
　また、自民党との協力体制の構築ができない。マニフェストが捨てられていると批判するが、今さらマニフェストに立ち戻って、野党とどう対峙するというのか。
　今ニュースを検索したら、海江田は今日のNHKの番組で、自らが新代表に選出された場合は、子ども手当見直しなどをめぐる3党合意を白紙に戻す可能性に言及したと報じられている（他の4候補は合意を遵守すると述べたという）。しかし、こんなことを実行しては、野党との関係が悪化するばかりだろう。

　となると、政権運営は早々に行き詰まり、解散総選挙に踏み切らざるを得ない。
　しかし、海江田代表の下で民主党は勝てるだろうか。
　たとえ勝てたとしても、現有議席を大幅に減らすことは間違いない。

　いかに小沢に力があるにしても、民主党の議員の多くが、そんな選択をするだろうか。

　小沢グループが約120人、これと連携する鳩山グループが約30人と伝えられている。両グループが一糸乱れず海江田に投票したとしても、投票する議員は400弱だから半数に満たない。
　海江田は、1位にはなるかもしれないが、過半数を制することはできないだろう。おそらく2位に前原、3位に鹿野がつけるだろう。あるいは鹿野、前原の順かもしれない。
　そして決選投票で前原、鹿野、野田が連合を組んで前原か鹿野を統一候補とし、海江田を破るというかたちになるのではないか。

　というのが政治素人である私の観測だが、果たしてどうなることやら。

　逆に言えば、海江田が勝つようなら民主党も終わりだろう。前原や野田は離党して新党を結成し、自民党との連立を志向すればいいのではないか。
　石破茂自民党政調会長もブログでそのような期待をにおわせている。

　政策も政治手法も異なる者たちが一つの政党を維持していること自体にそもそも無理があるのですが、これが日本にとって極めて不幸であることに気付かなくてはなりません。いや、気づいている者は多くいるのでしょうが、民主党はその役割を終えたのであり、解党することによって理念に基づく政界再編の幕を開くのだと具体的な行動に移さなくてはなりません。

　代表選出とそれに続く首班指名においてどのような選択をするべきか、我が自民党も同時に問われます。
　マニフェスト堅持派が勝てば恐らく三党合意もすべてご破算になるのでしょうし、全面対決となります。修正派が勝てば、今までの経緯から見ても当然政策協議を行うことになるのでしょうが、いずれにしても敗れた側がそのまま党に留まるかどうかも含めて、全く予測がつきません。
　小沢氏か否か、という不毛の争いにはもうここで決着をつけなくてはなりません。政策も、政治手法も全く異なる小沢氏、鳩山氏、そしてその流れをくむ勢力とはとは何があっても一緒にやることは無い、そのスタンスを自民党は絶対に堅持しなくてはならないのです。

　是非とも堅持していただきたいものだ。