トラッシュボックス

日々の思いをたまに綴るブログ。

産経新聞と幸福実現党

2009-09-01 23:18:10 | マスコミ
 昨日、衆院選の結果を伝える産経新聞朝刊を見ていると、1面に表示されている各党派の議席数が、

共産 9
社民 7
国民 3
みんな 5
改革 0
日本 1

ときて、

大地・幸福・諸派・無所属 7

となっていた。

 えっ、幸福実現党も議席を獲得していたの?

 私は既に他紙でも選挙結果を見ており、幸福実現党は議席を獲得していなかったはずだが、それは見間違いで、実は当選者が出ていたのかと一瞬焦ってしまった。

 もちろんそんなことはなく、「7」の内訳は、鈴木宗男の新党大地が1、無所属が6だったのだが。

 しかし何故、幸福実現党からは当選者がいないのに、
「大地・幸福・諸派・無所属 7」
などと書くのだろうか。
 普通は、これを見たら、
「新党大地と幸福実現党とその他の諸派と無所属の合計が7人なのだな。」
と思うではないか。

 現に、他の全国紙はいずれも、

諸派 1
無所属 6

または、

諸派・無所属 7

としている。

 産経が「幸福」を入れる必然性がわからない。だったら、「新党本質」なども入れないと。

 幸福実現党は大量の候補者を擁立していたので、当選者が出た場合に備えて、あらかじめ「大地・幸福・諸派・無所属」という枠を作っており、たまたまそこに当選者を含まない数字を入れることになったのか?
 しかし、現有議席がなく、当選者が出るかどうかもおぼつかない政党は、諸派と表記するのが慣行だろう。

 お気付きの方も多いだろうが、今回の選挙報道で、全国紙の中で産経だけが、幸福実現党を諸派に含めずに「幸福」「幸」と略記していた。

 この選挙結果の表記といい、産経のみが同党を特別扱いしているように思うが、何故だろうか。

 8月2日の産経には、「激論・日本の選択」と題して、例の田母神俊雄と、大川きょう子・党宣伝局長との対談による全面意見広告が2面にわたって掲載されたという(「幸福実現党を応援するブログ!!←ひねりなし(笑)」より)。

 2面にわたる意見広告がどれほどの費用がかかるものなのかは知らないが、産経はそれなりにうるおったことだろう。
 
 このころ、産経と同党との間で、産経は同党を諸派から独立して扱うという密約でもあったのではないか。
 そんな邪推をしてしまうほど、産経の対応は妙だと思う。

 同党があまりにも多数の候補者を擁立したから、無視できないと考えたのか。
 それとも、北朝鮮の脅威を訴えたり、国防の強化や憲法改正を主張するその姿勢が支持に値すると考えたのか。

 しかし、言うまでもなく、同党は新興宗教「幸福の科学」を母体とした宗教政党である。

 しかも、大統領制を主張している。大統領制は天皇制と矛盾するはずだが。

 さらに、同党総裁大川隆法は最近『明治天皇・昭和天皇の霊言』なる本を出版した。
 この「霊言」というのは、要するにチャネリングらしい。「幸福の科学」では初期の頃からそうした書籍を多数出版していたそうだが、しかしそれを明治天皇や昭和天皇でもやるか? 不敬ではないか。

 産経は、保守系紙でありながら、どの面さげてこんな者どもを好意的に扱うことができるのか。
 右っぽければ何でもいいのか。

 こんな産経が「保守」だの「伝統」だのを語るのだから、お笑いぐさだ。


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