ろくすけの長期投資の旅

投資を学び、資産と自分自身の成長を
追及していきます

森生明「会社の値段」を読む。

2018-02-24 10:47:17 | 読書
先々週の暴落を経て思ったことの一つに、「2月2日の株価水準まで戻らない銘柄も出てくるだろうな」というのがあります。
リーマンショックや震災の際は、どんなに暴落が起ころうと元々が安かったためにいずれ戻るという確信があったのですが、今回は状況が違います。

この銘柄の時価総額は、もしかしたら会社の値段として高すぎやしないか?

ファイナンスを勉強し直し、個々の銘柄の「企業価値」について真剣に向き合う必要があると感じたので、入門書として定評のあるこの本を手に取ることとしました。

会社の値段 (ちくま新書)
クリエーター情報なし
筑摩書房


難しい数式は出てきません。
会社の値段を決めるのは、

 企業価値=C[現在のキャッシュフロー]/(r[安定性]-g[成長性])

とシンプルに集約していただいております。

キャッシュフローが大きければ分子が大きくなります。
安定性の高さゆえリスク(割引率)が低く見積もられ、キャッシュフローの成長性を高く認められれば、分母は小さくなります。
すなわち、キャッシュ創出力が高く安定成長が認められる企業の価値は、高く評価されるということです。

そしてCを利益に置き換えると、1/(r-g)はPERに置き換えられます。
つまり、PERはr(安定性)とg(成長性)によって決まるということです。

rやgは正確に算出できるものではなく、評価はあくまで「市場に聞く」しかないですが、PERの構成要素を知っているだけでも握力の助けになるのではないでしょうか。

安定成長株に高いPERが認められることについてある程度納得がいきますし、逆にその安定性と成長性が十分に織り込まれていないと感じられれば、その歪みを利用することもできます。

こういった理論的な部分だけでも十分モトを取れると思いますが、この本の真価は別の部分にあると思います。
「泣けるファイナンス本」というのが私の感想です。

「すべての国民が参加できる株式市場が健全に発達すれば、株主至上主義は本当の意味で社会に対して価値を生む会社、そのような経営をできる人物を選別淘汰する役割を果たすことができます」

「株式を上場するということは、それら無形の会社資産(*)に市場価格をつけるという行為だ」

 (*)ヒト、ブランド、企業文化

「勤勉な日本人が蓄積した富は、その日本人の判断によって志の高い会社に投資され、人材育成、技術開発を通じてより元気で豊かな世の中作りを担うべきでしょう」

日本の個人投資家として襟を正して聞かねばならない、至言のオンパレードです。

12年前に出版された本ということもあって、バブル崩壊からネットバブル、ライブドア、村上ファンドについての記述が生々しく、「会社の値段を正しくつけそこなうと、いかに社会・経済が混乱するか」という著者の言葉には切実な思いが込められていると感じます。

この時代を知らない若い投資家にも、ぜひ読んでいただきたいです。

投資を長く続けるためには、何度でも基本に立ち返ることが大事。
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日経マネー2018年4月号に掲載されました

2018-02-21 18:38:40 | 投資日記
本日発売分となります。
今回は御発注さんとの対談記事です。

「大きく儲けたかったら息の長いトレンドに乗れ!」というテーマで、私の方は「日本株での長期投資」にこだわった話をしています。
生産年齢人口が今後激減していく日本であっても、不可逆的な時流を見極めることで、長期投資に耐えうる銘柄の発掘は十分可能ではないかということです。

私としては、一人でも多くの人に長期投資を意識していただくことで、国内投資家層に厚みを持たせたいという思いがあるんですよね。
日本のマーケットは外国人投資家に蹂躙される場であって欲しくないですから。
そのために、銘柄を頻繁に入れ替えずに保有を続けたとしてもそれなりの結果が出せることを示すべく、まだまだ頑張りたいと思っています。

挙げている銘柄はいつもと変わり映えしないですが、現時点での自分の考えをある程度まとめた内容となっておりますので、お読みいただければ幸いです。

日経マネー 2018年 4 月号
クリエーター情報なし
日経BP社


取材直後に暴落が来ましたので、企画が取り止めにならないか不安でした(笑)
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家計の固定費の裏にあるもの

2018-02-14 22:07:56 | 投資日記
ファイナンシャルプランナーなどがよく話題にする「家計見直し」。
そこでは固定費の削減という話が必ず出てきます。

家賃、駐車場代、通信費、保険料、塾代、スポーツクラブの月謝、新聞・雑誌の定期購読料・・・
人によっては、酒やたばこもこれに近いものがあるかもしれません。

これらの支出は口座振替で落ちるものが多く、毎月固定的です。
でも逆に考えると毎月「チャリンチャリン」と儲けている経営主体があるということです。

しかもその経営主体が一度獲得したお客さんは、しばらくの間そのまま固定客とすることができるのです。
携帯電話だと2年縛りが普通ですし、塾だと2~3年、保険なんかだと数十年に亘ることも。
毎月の売上を維持するためにコストをかけて必死に営業する必要もありません。

改めて考えるとこれって凄いことですよね。

家計の固定費削減はもちろん意識的に取り組むべきですが、その裏側にある経営主体の存在に思いを馳せ、その固定費を固定収入でカバーしようという発想があってもいいのではないかと思います。

ストックビジネスを営む企業から得られる、下方硬直性の高い配当金で、まず固定費をカバーする。
その上で企業価値の増大とともに増配の恩恵も受けながら、徐々に生活を豊かにしていく。

節約ばかりでは心もすさみますし、ただお金を貯めても利子に多くは期待できない状況の中、収入サイドに目を向けた「家計見直し」のアドバイスがあって然るべきではないでしょうか。
まあ、将来的な配当金生活を意識し始めた人の発想なのかもしれませんが(笑)

↓小規模企業の経営者・個人事業主向けの本ですが、色々な気づきがありました。
ストックビジネスで「お金」と「自由な時間」を手にいれる方法
クリエーター情報なし
キニナルブックス


今だったら、愛煙家がJT株を買うのはなかなか良いかもしれませんね。
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この一週間で考えたこと。

2018-02-11 22:25:52 | 投資日記
年収換算で計算したくないくらいにピーク時から資産を減らしてしまったのですが、それでもメンタル的に平静でいられるのは、やはり定期収入が他にある兼業投資家であり、余裕資金で株式投資を行っているからこそです。

でもこれが専業投資家だったらどうでしょう?

ちなみに、私の金融資産の約95%は長期投資目線の国内外株式となっております。
(あくまで購入時の前提であり、結果として短期で終わることはしょっちゅうですが)
配当利回りは重視しておりませんので、年間の配当金は税前で3百万円ちょっと。

基本的に増配傾向の成長株に投資しているため、配当金は年々増加傾向にはあるものの、それだけでゆとりある暮らしができるまでには至っておりません。
キャッシュポジションも小さかったため、この暴落でパニックになっていた可能性はあります。

ということで、この一週間はセミリタイア後にこういう状況を迎えた時の対策を考えておりました。
結論としては、長期投資一辺倒からの見直しをこれから徐々に進めていくべきなのかなと。

具体的には、以下の3点です。

(1)高配当株組入(営業キャッシュフロー・マージンの観点から、米国株が多くなると思います)
(2)生活費・娯楽資金補填用として中短期投資へのチャレンジ
(3)キャッシュポジションの恒常的な引き上げ

今漠然と考えているのは、長期投資分を6とすれば、この(1)~(3)合計で4というイメージです。

いちおう嫁さんからは「いつでも仕事を辞めてもいい」という許可はもらってはおります。
ただやはり定期収入は魅力的ですし、以前「リタイアしない理由」にも書いた通り、仕事を通しての自己実現や、仕事と投資との相乗効果にも捨てがたいものがあります。
ポートフォリオの見直しも性急には進めたくないので、もうちょっと頑張ろうかな。

嫁さんの気が変わらぬよう、相場はそろそろ落ち着いて欲しいところです(笑)
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何も売りませんでした。

2018-02-08 21:54:18 | 投資日記
今週4日間、そりゃまあひどい目に遭いました。

昨日などは、昼休みに見た含み益が引け後には8桁近く減ってましたから。
一昨日は言うに及ばず。

それでもこの間、「一株も売らなかった」という点に関しては、自分を褒めてあげたいです。
ファンダメンタルズに疑念のある株については、こうなる前にほとんどを既に売ってしまっていたというのもあります。

「業績よりも人々の期待の変化を当てる」といった中短期のスタイルからは距離を置いていたのが良かったのでしょう。

株価が暴落したとしても、企業のファンダメンタルズそのものに何ら変化がなければ、私のスタイルだと慌てて売る必要はないのです。
先週から今週にかけて、少なくとも私の持ち株には業績に大きな変化をもたらすような事象は起こっていないはずですから。

今回に関しては、業績の先取りが行き過ぎた分が、少し手前に戻ったという感覚です。
でもいずれ自分が期待している業績には届くはずで、このままホールドしていれば株価もそれを反映して戻ってくれると信じております。

まだまだ余震は続くかと思いますが、このような心境に到達できたことは大きな収穫です。

日本株はあまり買い増しできませんでしたが、米国株に関してはチャンスをものにできた気はしています。まだ分かりませんけどね(笑)
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