おかえりのすけBOOK

bookbar4のメインキャラクター、おかえりのすけのページ

一箱古本市出店

2005-04-28 | 本屋
不忍ブックストリートの一箱古本市に、book bar 4 古書部が出店いたします。内容は奥成達資料室関係を中心に、ミカン箱一個分。4月30日(土)午後、全75店が谷中~根津~千駄木に集まりますのでみなさま散歩がてらにいらっしゃいませんか。くわしくは公式サイトをどうぞ。当book bar 4 出店場所は千駄木駅近くの雑貨屋さんRecherche前。

佐野繁次郎展 

2005-04-27 | 製本
佐野繁次郎展(東京ステーションギャラリー)へ。まずは横光利一『機械』の装丁原画の油絵。向いの部屋には装丁した本が並び、そのなかにある『機械』(昭和六年 白水社)をみると、原画で赤茶に塗られていた部分だけは長方形に赤ベタで刷られている。原画ではその部分はすでにおおかた剥がれていた。これは『機械』という本を描いた作品です。鶴岡市所蔵とある。終戦後の四ヶ月、横光利一の妻、日向千代の実家である山形県鶴岡市上郷村で過ごした縁か。
巨大目玉垂れ下がるサノシゲ的少年のデッサンがよかった。


爆発装丁

2005-04-24 | 製本
川崎市岡本太郎美術館で、藤井敬子さんによる装丁入門ワークショップが開かれます。この美術館の建設には、地元の方々を中心に市民とのさまざまなやりとりがあったと記憶していますが、生田緑地公園の奥にあり、鬱蒼とした木々を抜けてゆく気持ちいい場所にあります。岡本太郎の母、かの子の実家である大貫病院も、閉鎖後跡地をどうするかでずいぶんもめましたね。当時はごく近所に住んでいたので、大貫家の菩提寺の門前に掲げられる、住職による教訓を読むのが楽しみでした。近隣の反対垂れ幕やわたしら根っからの見物客にも等しく目は向けられていたようで、トハイウケドキミハドウナノと言わんばかりの文言を、通りすがりにいつも読み上げた。春夏秋冬通りましたが、ピンと寒い夜道ばかりが思い出される。

今回のワークショプは複数ありますが要予約。もういっぱいかも。なお本エントリーのタイトルは内容と関係ありません念のため。

藤井敬子/ATELIER LEAVES
岡本太郎記念館
金魚部 岡本かの子『金魚撩乱』

似合う

2005-04-23 | 料理
お昼は、アースデイで賑わっている公園でなにか食べよーか、と散歩するも、賑わいすぎというかなんというかで退散、近所に戻るも時間が中途半端でどこもかしこも閉まっており、カフェでおままごとみたいなご飯を。
元八百屋さん風地元密着ミニスーパーに寄ります。大量だったり泥つきだったりふぞろいだったりのおすすめ野菜が抜群にいい。今日のレジはおとうさんでした。「香菜、どうすんの?」「サラダで食べてあしたはなんかスープに載せるかな……」「さっきのお客さんはね、焼そばにいれんだって。ソースじゃなくて塩がいいって」「塩か。うまそうね」「八百屋やってんのにどうやってくうのかわかんなくっちゃしょーがねーんだけど、これ、息子が入れてんだよ。生春巻きなんてくわされて、はきだしたもんなー」
そこから家まではすぐですが、私鉄をまたぐ高架歩道を渡ります。下り特急と上りの私鉄と地下鉄が同時にゆきすぎ、西陽に照らされて美しく見えました。コンクリートの家にハナミズキが似合います。ドバト?赤茶がはいっているからキジバト?が居てさらに似合い、なかなかいい町だと思った。

 時は春、
 日は朝(あした)、
 朝(あした)は七時、
 片岡(かたをか)に露みちて、
 揚雲雀(あげひばり)なのりいで、
 蝸牛枝(かたつむりえだ)に這(は)ひ、
 神、そらに知ろしめす。
 すべて世は事も無し。
 
 ……ロバート・ブラウニング(1812-1889)「春の朝」
 青空文庫/上田敏『海潮音 上田敏訳詩集』より

子供部屋

2005-04-22 | ぶらり
最寄りの公園があまり好きではないので、駒場公園まで散歩します。この前は、敷地内に不自然に寄せ植えされたミニ梅林を愛でました。今回は、敷地内の旧前田侯爵邸和館の縁側にすわってのんびり、と思いましたが、先客がいてそこに寄り添って座るのもなんなのであきらめ、洋館へ。下足をスーパー袋みたいなやつにいれて持ち歩かねばならないので、カサカサカサカサ、すれちがうひとがみんなうるさい。季節柄ひとも多くて、ゆっくり腰かけてという雰囲気ではなかったので、間取り図をみながら館内の「順路」を逆にいってみました。子供の個室としては、長女、次女、三女、そして三男のものがあり、それぞれ特徴があります。どの部屋がいいか、それはなぜか、また前田家はなぜこうわりふったかを語り合うと楽しいです。わたしは次女部屋がいいと思ってきましたが、三男部屋派にシフトです。
同館が用意している間取り図はごくシンプルなものですが、そこにいちいち、「旧応接室」「旧寝室」といった具合に旧、旧、あるのが気になります。
坂井岳志写真の部屋/駒場から旧前田侯爵邸へ
(本郷の)前田侯爵家の西洋館 木下直之

筆とヒコーキ

2005-04-22 | 本、雑誌
筆の白鳳堂が出している、道具の文化を考える季刊雑誌「ふでばこ」。2号は白い器の特集で、素材である土や石にもめをむけ、瀬戸や砥部の採掘場をも訪れているのがいいんですが、表紙に「別冊航空情報」とかかれていたことにさっき気づきました。「航空情報」は酣燈社が出している月間雑誌で、ここが「ふでばこ」の発売元のようです。
インターネット航空雑誌「ヒコーキ雲」 付属 航空史探検博物館

ひとりでワイワイ飲むなら

2005-04-20 | 本、雑誌
「日経デザイン」2005.4掲載、アンケート調査を基に考えるデザインの力/包装向上委員会によると、ビール風味のアルコール飲料(麦芽の代わりにエンドウたんぱくや大豆ペプチドなどを原料とし、税率を低く抑えている)”第3のビール”のなかで、クールにひとりで飲みたいのがアサヒの「新生」で、ワイワイ飲みたいのがキリンの「のどごし<生>」だそうです。この調査でみずをあけられたサッポロさんやサントリーさんは、ひとりでワイワイ飲むときや、みんなでクールに飲むときを設定してデザインされるのがよいでしょう。

春のおわり

2005-04-18 | 料理
親戚からもらえなくなったので、筍は買わねばならなくなりました。食べたくて、10センチ丈くらいのちびっこを二回買って炊きました。その大きさが解せなくて、うまかったですが、引越す前の近所の肉屋の庭からはみでた木の芽をちぎることもできなくなったし、若布も生ホタルイカも、いいのを買うタイミングと場所がまだつかめなくて不完全燃焼の春ご飯です。ようやく先週末、堂々とした国産筍が近所のスーパーに登場、よし、根元も皮も細かくして食べるよ、鰹をたたいて石持焼いて、そして今年の春をおわりにしよう。

鼻水、咽痛などで風邪薬飲んでますけど、今年はたぶん花粉症デビューでしょう。しかしあせることはないので認めるのは来年にしましょう。ただ先週から症状がちょっと変わってきていて、そんな話をすると花粉症博士のみなさまがそれはスギかつヒノキの花粉症でしょうとおっしゃる。知りませんでした、ヒノキ花粉症。林野庁サイトでその姿確認すると、杉はチクチク、檜はパフパフ痒そうです。来年からはこのムズムズが終わることこそが春のおわりとなるんですか? なんかな。

懐かしむ

2005-04-18 | その他
「誰もが弱い自分というものを恥ずかしく思いながら、それでも絶望しないで生きている。そうした姿をお互いに認め合いながら、懐かしみ合い、励まし合っていくことができれば……」美智子皇后、1980記者会見にて。

TAKEO PAPER SHOW/青山銀蠅

2005-04-17 | ギャラリー
「TAKEO PAPER SHOW 2005」は、「COLOR IN LIVE」展と「COLOR + S(プラス・スキル)」展の二部構成。
「COLOR IN LIVE」では銀 担当の HAKUHODO DESIGN(永井一史、佐野研二郎)による「青山銀蠅」が圧倒的。眼=オフメタルLP銀、脚・胴体=オフメタルLP・銀、オフメタルUR・銀、オフメタル・銀、サンダースメタリック・シルバー、羽根=オフメタル・銀、オフメタルLP・銀、ハイピカE2F・シルバー、ニューメタルカラー・シルバー使用。ときにエンボスをかけ、型を抜いて脚を折り曲げ、五種類くらいの蠅がいたんじゃないでしょうか、全部で1000匹くらいとか。これ、商品化してください、欲しいです。
「COLOR + S」では古平正義+凸版印刷による「BLACK AND BLUE」がよかった。ついこのまえまでスパイラルで、バウハウス校舎を撮った写真展「BAUHAUS DESSAU ∴ MIKIYA TAKIMOTO」を開いていた瀧本幹也がファインペーパーを撮影した写真を素材とし、色のついた用紙にオフセット印刷して展示。ちょっとレイアウトに懲りすぎてわかりにくかったけど。

竹尾/TAKEO PAPER SHOW 2005 

ヤマト糊は龍

2005-04-14 | 製本
製本するときにわたはヤマトのチューブ糊や和紙糊をよく使い、幼稚園児の匂いにまみれます。そのヤマト株式会社がユニクロのTシャツプロジェクトに参加。チューブを龍に見立てたデザインとかで、なるほど緑色をしています。写真ではよくわかりませんが、吐き出した灰色のモワモワが糊ですね。こうした印刷における接着、つまりインキが綿にいかによくくっつくか、というのは、ヤマトさんあたりは関係ないのですか。
ヤマト社のウェブサイトでは「糊物語」や「ヤマト糊百年のエピソード集」もあり。1899年、東京両国で炭などを商っていた木内弥吉さんが、小分けして炭を売るための袋を貼る糊を改良したのがはじまり。戦時中は彼岸花などの球根から澱粉をとったり、作った糊は風船爆弾にも使われたそうです。その後、加熱せずに化学的処理で非食品澱粉を混ぜてつくる「冷糊法」を開発、いまや接着の一大企業に。

浅生→猫/室生→魚

2005-04-13 | 金魚部
直前エントリーは浅生ハルミンさんのご著書でした。アサオハルミン。それとかなり似ているムロウアサコ、漢字のほうが似てますか?室生朝子、あれおかしいな。音だけでも漢字だけでも似てませんよ。でも似てます、その室生朝子さんのご著書が過日金魚部に。ご担当はずばり釣りです。金魚部/『私の釣りの旅』

『私は猫ストーカー』

2005-04-13 | 本、雑誌
浅生ハルミンさんが「relax」で連載していたものをまとめ加筆した一冊で、猫たちが飼い主たちに見せない空白の時間を、めだたないかっこうで追い回した抜群の記録。これを読めばあなたも猫追いになれることまちがいなし。浅生ハルミンの『私は猫ストーカー』passageでストーカーニュースもはじまってますからご参考になさるといいでしょう。
もちろんイラストもあり。71ページの「おかえり」図などは涙出てきます。おかえりのすけをよろしく。
浅生さん、うちの近所にいっつも窓にぴったりくっついて坐っている二匹のシャム猫がいるんです。じじばば集う喫茶店の猫なんですが、通るときいっつもいるの。あれこそ狙いがいのある猫ってもんでしょう? この本を手引きにやってみます。それから猫の尻の柄なんですけど、あれは蜜柑の房の数のようにいろいろ違いがあるのですか。

『私は猫ストーカー』浅生ハルミン 洋泉社 2005
編集:小笠原格 装丁:川名潤(Pri Graphics) イラスト・本文写真:浅生ハルミン 扉写真:エリオット・アーウィット

東京湾フェリブラリー:富浦

2005-04-12 | ぶらり
久しぶりに東京湾フェリブラリー、今回は富浦へ。浜金谷から駅三つですか、静かだ。海岸に出て砂浜を歩き、防波堤の釣り人軍団まで。獲物はなし。すぐそこに釣り堀がある。閉鎖したのかも。二時間で2300円! 風が強くて寒い。ちょっとお尻がむずむずする。今日めざすのは大房岬だが、富浦港から海沿いに道はないようだ。上り道を歩くと駒沢大学のセミナーハウス(シンプルで背景に栄える建物。しかし入口に球石と青の鉄骨)、さらにゆくとライオンズベイ(この域は突風が吹いていた。修行の場か)、それを越すと左がロイヤルホテル、右が少年自然の家と展望台への分かれ道。右へ。やがて桜や芝の手入れゆきとどいた広場が。美しい。なぜだ!誰もいません。かといって荒れた感じはしない。手入れが行き届きすぎの観がまた謎。
途中にあった展望台、のぼれば360度眺められるようです。うっそうと繁った木々に囲まれ、その木々が強風にあおられぶぅぶぅいってましたし、夕方だったので暗かったしね、あの建物は異様で足を踏み入れることができなかった。砲台のひとつが土台になっているようです。日が沈んだら来るな!と、木々が土が建物が、みんなそろって雰囲気をかもし出すところです。夜ってそうでした。みんな揃って、こどものわたしたちを怖がらせた。
心底ざわざわしたのでロイヤルホテルでお茶。うまかった。聞けばこのあたりは、年中風が強いらしい。今度はもっと早く出て、明るいうちに一周歩こう。

東京湾フェリブラリーの場合はなにかしら魚を買うわけですが、今回はなにも買わずじまい。急ぐのは方針ではないが、駅前の魚屋であぶらうってるところを目撃していたフェリーかいしゃのひとがお客さんたち乗るのー?って聞くから乗る乗る!って車といっしょのところを走って乗った。
すいていた。一番前の席にすわった。やっぱり今日は風が強い。揺れる。突然目の前にタンカー。くりはま丸は急きょ右旋回。90度は回ったな。こういうことはあると聞くけれど、遭遇したことはなかったから驚いた。なにもアナウンスしないのね。されても困るか。わたしら500円しか払ってないし、そうねよけなくっちゃね。ああいうタンカーはものすごいところからものすごいものを運んできてんだもんね。で、帰りになにを積んでんの? こういうのライブで流してくれたら楽しい。デジオ:東京湾フェリブラリーとか。

大房(たいぶさ)岬公園と黒船
大房岬と砲台
大房岬に車と犬と