edelkroneという少し変わったDSLR用リグメーカーがある。普通のリグに強力香辛料を加えて、一味違った感じに仕上げてくる感じだ。なぜそんなに変わっているかというと、実はedelkroneはトルコのアンカラに本社がある会社だからというのもあるのかもしれない。edelkrone。エデルクローネと勝手に日本語で僕は呼んでいるが、実際どういう発音をすべきなのかは僕は知らない。それにしても、僕が最近買っている機材は、台湾、中国大陸、香港そしてトルコと、自分でも予想もしなかった場所からばかりだ。不思議なもんで、もうこのブログでも何度も何度も書いてるけど、そこに「日本」がないんだよね。この国は世界最高のカメラ国家なのにおかしな話である。
※追記(2012.02.12)社名の呼び方ですが、エデルクローネが正しいようです。コメント欄でmuuさんに教えていただきました。ただし、英語圏の人間はエデルクローン(最初のエにアクセント)と呼んでます。日本では敬意を表して由緒正しくトルコ式の発音、エデルクローネで統一しましょう。
さてそのエデルクローネ=edelkroneであるが、名前を突然聞いたのは昨年のNAB辺りだったような記憶がある。実際にいつ設立された会社なのかは知らない。カタログを見ると結構な種類の製品があるのでトルコではそこそこ古い会社なのかもしれない。海外サイトでも「edelkrone?なんだそりゃ?」的リアクションがあった。そんな無名の会社だったのだが昨年末に「The Pocket Rig=ポケットリグ」という面白い機材を出して世界のDSLRリグ界隈でちょっとした風雲児になった。口で説明するのもめんどくさいのでビデオをご覧いただくと一目瞭然なのでご覧ください。
edelkrone pocket rig ポケットリグ プロモーションビデオ2
このなんというかちょと微妙な機材。。初めて見たときは「別にこんなのなくてもフツーに手持ちでいいんじゃないのかなあ」という感想で、特に見向きもしなかった。が、売れなかったのかなんなのか、なぜか年明けの1月末にいきなり価格が200ドルだか下がって299ドルになっていた。しかもなんとトルコから送られてくるのに送料無料なのである。なんとなく勢いでポチッと買ってしまった。
そしたらあっという間に届いた。どこから送られてきたんだろう?トルコだと勝手に思ってるんだけど、、、
送られてきた箱。なぜか送り状がなかったのでどの国から送られてきたか不明。
箱は残念ながらボコボコに壊れてた。ま、ご愛嬌。でも箱のクオリティは高いので、きれいに届いていたら何かを入れるボックスとして取っておきたかったかもしれない。Made In Turkeyかなあと思って印字を見ると「designed in Germany」とある。ちなみにedelkroneの海外での評価は、「クレイジー」とか「スイスアーミーナイフみたい」とか、まあいろんな言われようをしている(笑。変態もの扱い!! だってリグがロボットみたいにガチガチ変形するしw
さてこのポケットリグもガチガチと変形するのだが、まあ作りはそこそこな感じ。Zacutoみたいに「お~」という感じではない。残念なことがいくつか。
作りは悪くないが感動的でもない。ビデオのように滑らかに心地よく動くわけではない。
1)ロッドの延長ができない。
そもそも短いロッドが出てくるのだけなのだが、ネジを切っておいてくれれば延長ができたのに残念。
ロッドの延長ができたらよかったのに
2)肩に押しつける部分のヒンジが若干弱い。
この部分。ギュッと押し付けると曲がってしまう。ここが固定できる仕様になっているといいんだけど、固定されないのでカメラが曲がってしまう。いちおう六角でキツクできるのだが、どうもその六角もいまいちな作りでうまく締められない。
ここが曲がってしまうのがバランスが悪い。慣れが必要そう。
3)バッテリ交換がめんどくさくなる。
上のビデオでは簡単にバッテリが替えられるようなことを紹介してるけど、とにかくイチイチ外さないといけないのはよろしくない。
4)結局ロッドはなくてもいいかもしれない。
このリグで必要なのは肩に押し付けるバー部分だけでロッドはいらない気がするんだ。だってフォローフォーカスつける必要なんてないんだもん。要ります?FF?普通にフォーカスリングを回せばいいんだよね。
結局フォローフォーカスはつける必要はない気がする。ロッド分高さが低く小さくなってたほうがいい気が、、
とまあ、散々な内容を書いたけど、実は結構気に入っていたりするんで、こんど現場で使ってみます。実際に使ってみないと評価なんてできないし、そのうち追記の記事を書きます。いや、こういう異端児系大好きなんですよ。
実はポケットリグはおまけで買ったもので、本命はフォローフォーカス。この変態フォローフォーカス見てください(笑。これ、よさげでしょ?月末には届きますのでレビュー乞うご期待!
届くのが超楽しみなフォローフォーカス!
※追記(2012.02.10)
超大ボケでした。DHLの外袋のビニールを無意識に速攻でゴミ箱に捨てておった。そこに送り状が入ってるのを発見!やっぱトルコのアンカラから送られてきてた!素晴らしい。突然我が家にペルシャの風が吹いたような気がする。。
Kadir Koymenさんからのお届け物だった!
※追記(2012.02.12)
昨年のNAB2011の映像を見つけました。コメントでmuuさんに教えていただいたとおりこのころHandy Film Tools社より社名を変更したっぽいです。そして先日のThe Pocket Rigを送ってくれた送り主のKadir Koymenさんのご尊顔!!若い!!!若いなあ。。。
Kadir Koymenさん(左)。もっとひげ生えて濃い顔をイメージしてた。
NAB 2011: edelkrone transforming camera shoulder rigs
6分40秒くらいからThe Pocket Rigのプロトタイプが出てきます。ロッドの形状がこのころと商品化されたものとはかなり違う。Kadirさんの説明によるとThe Pocket Rigは「スチール・カメラマン」用に開発しているということだ。以下、抄訳。
Kadir Koymenさん:
スチールカメラマンたちは突然「動画が撮れる環境」に放り込まれたが、いざ撮ろうとしてリグを検討しても、動画用のものはデカくてガチャガチャしてて、彼らが慣れないものばかりだ。それで怖くなって動画を止めてしまう。そんな人たちのために、バッテリグリップ程度の大きさのリグを開発している。
ロッドは後部から取り出して取り付ける形状。これよりはかなり進化した。あとは剛性が問題だなあ。
いずれにしてもこうやって姿を見ると余計に親近感がわくなあ。Zacutoの漫才してる親父たちもそうだけど、作ってる張本人が積極的にVimeoやYoutubeに出てきてしゃべるのはいいことだと思う。
そしてedelkroneって「エデルクローン」って発音するのね。すみません。エデルクローネは間違いです。お詫びして訂正、、
edelkroneがHandy Film Toolsから改名したのは仰る通りの丁度そのころですね!
ごぞんじのダブルショルダーや、現行品のひな形はHandy Film Toolsのころにみんな出してましたが、現行品はすべて再設計されてるようです。
僕はedelkroneになってから初めて知ったのでそんな社名があったんですね。さすがお詳しい!!
ちなみにこいつどこ製なんでしょうか。ドイツ製なのかなあ。あまり期待してなかったのに結構いい作りなので驚いてます、ほんとうは。
コレです(笑)。
↓
http://j.mp/yExw7x
Handy Film Tools社の頃は、社長の Kadir Coymanさんの家の裏手に工場があって、そこで製造してましたけどねぇ。今はどうなんでしょうね?
すごいですね。よくそんな機材見つけましたね!みんなよく知ってるなあ。Handy Film Toolsって名前は今日初めて聞きましたよ。
ということはこのPocket Rigもトルコ製なのかなあ。そうだとすると余計に愛着が沸くというものです!
ドイツのP+SがPro35やMini35などのDoFアダプターを作ってから、このアダプターを自主製作し安く販売し始めた所がマウントの関係からリグも作り始めた、って感じですね(^_^)
レッドロックマイクロが1番大きく成った感じですね(^_^)
ポケットリグ、送料無料なんですね!
太っ腹だ!edelkrone!
こうして、細かいレビューを日本のプロの方が書いて下さると、よく判るので助かります!ありがとうございます!
(人柱w)
DOFアダプタから会社がいくつもできたんだからほんとすごいもんですよね。
僕はレンタルでmini35しか使ったことないですけどロータスとレッドロックで超迷った記憶があります。
カタカナ発音表記って難しいですよね。それにアメリカ人はもとの言語の読み方無視して、自分らの読み方にしちゃうからなあ。
edelkroneは以前調べたときは北欧のどっかの国の言葉で高貴な王冠って意味でした。Royal Crownですね。(確かにロゴがそう)
でkroneと言えば北ヨーロッパ方面の通貨のクローネですね。金貨とか王冠とか一緒の語源でもおかしくなさそうです。で発音も"クローネ"
エデルクローネで本来は正しいのだと思います。
ただトレードショーなんかに出向いてくと、英米人がみんな"エデルクローン”って呼ぶので、本人達もそう呼ぶことにした。
のかどうか、そこが定かではないんですけども。
ただKadir本人は”エデルクローネ”って言ってますね!
(このビデオのラスト見てください)
やっぱエデルクローネで合ってんじゃん!英語圏の人間の傲慢さが出てますね!
ということで本文も訂正しておきまっす!
詳しくレビューして頂き感謝しています。
質問なんですが、ビデオで見る限りPocket rigの底面の穴にプレートをつける穴があるようですが、つくりはしっかりしてますでしょうか?
マンフロットのプレート(200PL-14)を装着したいと考えています。Nikon D800に肩掛け式のブラックラピッド社のストラップをつけて普段は首への負荷を減らそうと考えています。ストラップとの接続にマンフロット200PL-14が必要なのでPocket rig側の底面のつくりが気になっています。
何もつけずに教則ビデオのように使って初めて機能通りの剛性が期待できると考えてください。
いろいろつけるとブレやズレが気になって使えないです。
edelの商品を購入するには、ぽちっとでいいんですかね?関税とかあると思うんですが・・・
フォローフォーカスは送料も取られたんですが、まだ届いてないんでわかんないです。
関税というか消費税のことですかね?
送料は別料金でかかってますよね。それ以外の出費がどれほどかなと思い。
こんどFFが届いた時にいくらかかったかお知らせします。
難しく考えなくてもよさそうですね。
ありがとうございました。
楽しく拝見しました!
この頃と比べるとedelkroneもすごい規模の会社になっちゃいましたね~ あまたあるリグメーカーの成功例の1つかと。なんてったってヨドバシで買えちゃうんですもんね。。このころは直販しか無理でした。
僕はこのポケットリグとフォローフォーカスを買って、両方ともあまりにも出来がショボかったんで、それ以来このメーカーには手を出してませんが、最近は値段も相対的に高くなってるし、どうなんですかね~
スライダーがやたら売れてるみたいですが、、、いずれにしてもあまりにも造りが悪かったんでその後は買ってません。。