ロケ現場で一番めんどうなことの一つは、三脚のフネをつけたり取り外したりすること。カメラが1台、三脚が1台で撮影しているような現場ならそれでいいかもしれないが、DSLRが普及してカメラを2台3台使い、さらに三脚や特機などいろいろ駆使して撮影するようになったとき、いちいちネジ止めしてたりすると面倒でたまらない。特にワンマンオペレーションの場合はそんなこと全くやってられない。そこで利用するのがクイックシューだ。僕の場合はManfrotto 394を使っている。
僕はあらゆる機材にManfrotto 394をつけている。きっかけはスタビライザーであるGlidecam HD4000を買った時にYouTubeにUPされてた教則ビデオを見て、「このHD4000のクイックリリースプレートは全然クイックリリースじゃないクソなので、上にクイックシューをつけよう」って言ってたからだ。そのビデオで使っていたのがこのManfrotto 394。
こんな感じでHD4000のクイックリリースプレートの上に394を装着。
位置は5Dに24mm F1.4を付けたときにピッタリくるよう調整してある。
それ以来その便利さに開眼し、手持ちのあらゆる機材にこいつをつけてる。
三脚のフネの上にManfrotto 394をつけてる。
こっちの三脚にも同じようにつけてある。
先日紹介したSkierの吸盤式カメラマウント。
同じくSkierの30cmドリーにも上下両方つけてある。
こうすることによって三脚とカメラの間の取りつけが簡単になる。
さらにボール雲台の上下にもつけておくと、ドリーの上に載せるのも一瞬。
Zacutoのミニベースプレートにもつけてある。
こうしておくと「フォローフォーカスつけたいなー」と思った時も取り付けが超簡単。
そしてもちろんすべてのカメラに常時付けてある。
一度つけたらつけっぱなし。二度と外さない。
こうすることによるPros and Consは。
利点1)複数のカメラを同じ三脚で使える。
5Dで撮ってて「よし、ここは7Dに長玉をつけて」って場合も、フネを7Dに付け替えなくてもすぐに7Dを同じ三脚に付けられる。上の写真のように70-200mmでもサクッと付け替えられる。
利点2)同一のカメラを複数の機材で使える。
三脚に載せて撮ってて「よしここはGlidecamで!」「よし次はスライダーを使って!」「次は車載で!」って次から次へいろんな機材の間をスムースに簡単にカメラを移行できる。
このように複数の機材も即座に装着可能
利点3)カメラの下に常時付けてるので、カメラが傷つかない。
カメラの底側は結構傷つきやすいが、クイックシューを常時装着してあると、ある程度安心してカメラを扱える。特に外ロケの時は便利。
利点4)バッテリの取り外しが容易になる。
スチール用のクイックシューなので、バッテリー取り外し部分にかぶさらないし、クイックシューの分浮くのでバッテリは三脚に付けたままでも取り換えられる。
これ結構重要。三脚からイチイチ取り外してバッテリ交換はありえん。
利点5)水平計がついてる。
このManfrotto 394は水平計がついてるのでスライダーやGlidecamを使うときかなり重宝する。イチイチ水平計を用意する必要なし。
もちろん良いことばかりではないので難点も公平に。
難点1)機材が重くなる。
当然ながらManfrotto 394の分、何もかもが重くなる。
難点2)いがみやすい。
クイックシューを間に何個も挟むのでどこかがいがんでると、絵がいがんでしまう。まあこれは挟もうと挟むまいと同じことなので撮るときに注意すればいいのだが。
難点3)金がかかる。
これも当たり前だけどこのクイックシューを何個も買うことになるので金はかかる。結構高い。
難点4)ちょっと壊れやすい。
銀色のつまみ部分が一度割れて壊れた。一度だけだけど「あー壊れるんだー」と思ったので一応難点に入れておく。
難点5)機材が専用ケースに入らなくなる。
つけっぱにしてあることが便利である条件なので、このクイックシューを付けたまま専用ケースに入れる。が、専用ケースがギリギリぴったりに作ってある場合は、機材がケースに入らなくなってしまう。
難点6)カメラマンが戸惑う。
ウチの機材を知らないカメラマンだと、初見で「んんん?これはどうやって取り外しするんだ?」と悩んでしまう。。。まあ、一回教えればそれで済むんだが。。
どうだろう?僕はかなり便利に使っている。ロケ時間を短縮するための僕の秘策だ。もちろん助手さんがいるような現場の場合は、そこまで便利ではないかもしれないが、僕のようなワンマンオペレーションの場合は非常に重宝する。
また、Manfrotto 394でなくても他のクイックシューでも理論的には同じはずなのでいろいろ自分に合ったクイックシューをお試しあれ。つまりはクイックシューをこういう使い方をすれば便利ですよ、という話なので。
※追記(2011.11.27)
ちょっと検索したら全く同じことやってる人がいたww!持ってる機材も似てる!!みんな考えること同じだなあ。僕のブログ記事よりこっちのビデオの方が分かりやすいのでぜひご覧ください。それにしてもこういうビデオ、あちらの人はよく作るよなあ~ 感心するよ。
Manfrotto 394 quick release system for Video DSLR use
最初に買った三脚に合わせただけですが。
カメラがXF305、FS100とちょっと大きいのでこのくらいがいいですね。
確かに何個か重ねていくとけっこう水平や中心がずれていきます(笑)
ロングプレートは前後バランス取るのに便利です。
その点577は軽そう。。
僕も577で統一してます。
ただステディカムに乗せるときが…。
3rdさんの様な394の方がいいんでしょうかねぇ
まぁ今から買い換えはちょっとしんどいですが。
でもパッと写真見た感じ、後ろからスライドして入れるタイプですよね、577。ちょっと使いづらい時があるかもと思いました。394だとガチャンとハメるので、、
あと横のつまみが5Dのバッテリカバーを邪魔しないか心配。。。ビデオ用だからあまりデジ一眼のバッテリ交換のこと考えられてなさそう。。ふじのんさんみたいに大きなビデオカメラだとその心配ないけど、、
それに水平系もないのがマイナスポイント。。ドリーをつけるときは水平系があるのが超いいです。
そしてちょっと僕には値段が高いかなあ。。394はカメラのミツバさんでだいたい5300円で買ってます。それでも15個は買ってるんでめちゃめちゃ金かかりますが、、、
おっしゃる通り
577は水平計がないのがいただけないんですよね。
マンフロットさんにはその辺
次新しくするなら水平計を
つけてもらえるのを期待してるんですがねぇ。
これは1個だけ別のって分けにはいきませんからね。1個買うと全部同じでないと意味がないので、慎重に選ばないといけない結構重要な製品、、なのだと今気づきました。。。。その点最初に394を買ってて良かったかも!
これでkodalohaさんとはいつでも2カメ撮影ができますね!!(笑
B&H安いですね~ 日本円で3000円くらいか~ 僕もB&Hで買えば良かった。つっても僕が買ったのだーいぶ前だけど。。。
うらやますい
チーズプレート、リグに各一枚づつ使用。
脱着が2段階でで来るので便利です。
2枚のせいか微妙にレベルがずれるようです。
実用には問題なさそうですけど。
若干、HPにもU+1F613
私も、クイックリリースプレートの導入をようやくしようと思っているのですが、394か577で決めきれません。汗。
カメラはDSLR~FS700サイズです。出来れば394の方がスピードや値段などの優位性で使いたいのですが、他の方のコメントでFS100などは大きいので577が良いと書かれています。管理人様は、FS700程度の重さ、長さのカメラでも394でもいけそうだと思いますか?リグはマッドボックスとフォローフォーカス、ハンドル程度はつけると思います。
主観で構いませんのでアドバイス頂けますと幸いです。
Z5Jに問題なく使ってるし、リグをいっぱいつけたDSLRでも使ってるのでFS700程度なら問題ないと思います。
アルカのほうがいろんな製品が出てるのでアルカで揃えるってのもアリだと。
たぶん一番いいのは、「心中」するまえに1つづつ買ってみて使い心地を試してみるというのがお勧めです!
もう一気に心中する気でいました。汗。
ひとつひとつ試してみます!