結論を最初に言うと、今年6月末に盗まれたカメラは戻ってこず、どなたかの手の元でよい写真を撮ってくれていることだろう。が、カメラのシリアル番号をもとに犯人は特定され、警察に届け出をした直後に「見つかりました」と連絡をいただき、犯人は逮捕された。あっけないくらいだった。ただ、カメラとレンズは中古品売買店に売り飛ばされ現金化されたあとで、さらに第三者に転売されてしまい、結局行方知れず。ただただ残念な結果であった。
カメラ返してくれYO!(shot on a6300)
事の顛末
盗難されたというエントリを書いてからすぐに警察から「当該のシリアル番号のカメラが中古売買店に売却されたという記録が残っており、売り主も特定できた」と知らせを受けた。そしてすぐに逮捕すると。ただカメラ自体はすでに第三者に売られてしまい、捜査中ですということであった。
その後しばらくたってから、検察から「犯人はすでに逮捕されており刑を軽くするために賠償する意思があるらしいので直接弁護士と話をしてほしい」という連絡をいただいた。
弁護士と話をすると「損害賠償する能力はない」ということで何もかもを諦めざるを得なくなった。
結局カメラは誰に売られたのかは分からず、犯人は捕まったが、僕のカメラとレンズは戻ってこない。
盗まれて学んだこと
今回の結果から、学ぶべきことがあるとすると。
- 車のロックは自宅であっても必ずかけろ
- 古物商は盗品を買い取ってしまった責任が発生するが、盗品と知らずに買った第三者には責任は生じない
- 盗品はすぐに売られ、中古業者は個別の案件に怪しいとか調べることなく、簡単に買い、簡単に売る。
- シリアル番号は必ず控える
- シリアル番号がある製品は、盗んで売るとすぐ見つかる
ということ。
1.は当たり前ですね。すみません。いわずもがな僕の責任で、盗まれても仕方がない。
2. 古物商の責任
今回の件で初めて知った。古物商は免許制度でもあり、盗品を買ってしまった場合、その盗品の持ち主が現れたときは、無償で持ち主に返却しなければならないという法律がある。
だから古物商は基本的には盗品を買ってしまわないように注意する。それこそが古物商が古物商たるゆえん。
一方、その古物商から買った第三者は、盗品と知らずに買ったので、たとえそのあとに盗品と分かっても無償返却の義務は生じない。元の持ち主は買い戻さないといけないのだ。そのため、古物商は盗品を買ってしまった場合、無償返却を避けるため、できるだけ早く売却しようとするらしい。第三者の手に渡れば責任から逃れられるからだ。
今回の中古品売買業者は盗品を盗品と見抜けないような古物商であった、ということ。その中古品売買業者の名前をここに書くのは控えるが、誰もが知る大手の写真用品店チェーン。
非常に残念だ。
3. 盗品の売買
では、古物商ではいったいどういうチェックをしているのだろうか。もちろん古物商には警察に被害届が出された時点で盗品のシリアル番号の通達が行くはずで、チェック機能が働くだろう。では、もし被害届が出ていない場合は?
古物商というと、難しいオヤジが虫眼鏡で鑑定して、、みたいなイメージがあるけど、大手の中古品売買業者では、そういうノウハウもない販売員が所定の書類書いて終わり、みたいな感じなのかなと思う。
「発売されたばかりのカメラなのに保証書もない箱もストラップもアイカップもない」って普通の感覚では怪しいと思わないのかなあと不思議なのだが、それが盗品かどうかは「被害届が出てるかどうか」以外にチェックのしようがないのかもしれない。
だけど、10万20万のカメラを売買するときにたとえ被害届が出てなくても、2.のような法律もあるのに、簡単にスルーできちゃうんだろうか。。
けどまあ自分がバイトで窓口にいたら、普通にマニュアル通りに対応するかもなー、と納得したり。。堂々巡りな気持ち。
頭では仕方がないとわかっても、「怪しいと思わなかったのかなあ」という気持ちはぬぐえない。
というわけで、中古品売買店のチェック機能には期待できないという教訓を得た。そして、盗まれたと気付いたら即座に被害届を出して、すぐにシリアル番号を中古流通に広めてもらわないといけない。第三者の手に渡る前に!
4. シリアル番号は必ず控えよう
今回、シリアル番号はこういうときのためにあるのか!と気づいた。非常に重要。ほんと箱が残ってたので良かった。
犯人逮捕の決め手は1にも2にもシリアルだったので、自己防衛の意味も込め、とにかく控えるべきだと思った。ウチにあるシリアル番号があるすべての機材の番号をメモ書きに残した。
皆さまお手元にあるどんな機材でもシリアル番号があるものはすぐに控えることをお勧めする。
5. 日本の警察を舐めてはいかん
そして、ほんとうにびっくりした。正直犯人が見つかるとは思わなかった。だけど、ほんとあっという間だった。8月頭に被害届を書いて、その数週間後には「犯人見つかった」と連絡をもらった。「警察すげーーー」と。
素直に「すげーー」と思いました。
ただ、くだんの中古写真用品店が売り主は記録していたが、売却先は記録しておらず、カメラの行く先は結局分からなかった。
というわけで最後に
今回のことでいろいろ学ぶことはあった。残念だけどそれでチャラにしよう、と思っている。まあそもそも車の施錠をしなかった自分が悪い。
ただ、、、、
「犯人」の人物像を検察や警察から聞き、どんどんこの国の治安は悪くなってるんだなあと。犯人にも人権があるのでどういう人だったかはここでは書かないが、ますます自己防衛をする必要があるんだな、と強く思った。
悲しいけど。
僕のα6300とレンズ持ってる方、いい写真撮ってくださいね。僕はほんの数十枚しか撮れなかった。。
新加坡の夜明け (shoto on a6300)
古物商の責任ですが、機材屋さんが善意の第三者として中古品を購入しても無償返却の義務があるのですね。
知り合いのレンタル屋さんがSONYのF5を盗まれ(大手プロダクションの名前を語ってレンタルして返却せず)、機材屋の店頭で売られていたそうです。
そのレンタル屋さんが、盗人が売った価格で返却を求めたところ、販売価格でしか応じなかったと。
3rd EYEさんと違って警察もなかなか動いてくれなかったそうです。
これは、推測ですがレンタル品を返さないのは、盗難で無いのか?そもそも大手プロダクションの名前を語って、個人名も偽名だから、詐欺にあるのでしょうか?
うちは他のお店より提出書類も多いので、多少の抑止効果になっていると思いますが、連絡も無く機材返却が送れるとひやひやすることがあります。
ということで、顔がバッチリ映る監視カメラの増設を考えています。
ご無沙汰です!!
警察についてですが、犯罪かどうかの確認は慎重でした。僕が「なくなった~~!!盗まれた~~~!」と大声で騙っているだけかもしれないということでしょう。そういう詐欺もあるのかもしれないですね。保険に入っていれば全額返ってくるでしょうから。
警察にはすぐに相談しましたが、立件してくれたのは1月以上あとのことでした。
まあそれがいったい何日以内だったら、第三者の手にわたる前に間に合ったのかはわかりません。今回の事件に関していえば、犯人は盗んだその日に売り飛ばしていたようでした。
今回、犯人逮捕に役立ったのはシリアルでしたが、立件に役立ったのは、監視カメラの画像でした。あれが強烈でした。もう明らかにウチの敷地に侵入して、車の中を漁っているのが映ってましたから。
なので、うちではすぐに監視カメラを2台つけました。設置費込みで、盗まれたカメラとレンズより安いくらいでした。
やばいですよ、この国の治安。
> レンタル品を返さない
レンタル時に偽名を使い、レンタル品をそのまま盗んで売却する、というのは盲点ですね。登録時の身分証明をもう強化するしかないですよね。。。
例えば「Aプロダクション」って名乗ったらそこに電話をかけて在籍を確認するとかするしかないですよね。。。
その方法も、僕が「Aプロダクション」Bさんの名刺を持ってたら、簡単に騙れるかあ、、、と書いてて気づきました。
今回思ったのは盗品の売却を阻止するのは、盗品とわかった時点で古物商が全責任を負うという、法律の強化をするしかないと思いました。それがいいか悪いかはわかりませんが、、、、
さっさと売っちゃえば責任逃れができるというのが悪い。。
そのことで中古流通が大変になって、業者がつぶれようがしったこっちゃないです、こっちは。
> 監視カメラの増設
監視カメラなんて安いもんだからどんどんつけたほうがいいと思いますよ。
残念だけど監視社会です。誰も守ってくれない。。
昨晩、横浜駅の西口で盗難されてしまい
総額80万ほどの物品を盗まれてしまいました😭
3RD EYE STUDiOSさんと同じく、こえから映像の会社をやっていこうという矢先におこったできごとでとても悲しかったです。
盗難にあったら、自分の不注意だし、他の人に頼ることもできないし、一人でとても辛いです笑
その中でも、こうやってブログにしていただけると
自分だけじゃないと少し安心できましたし、今後の対応もどうしていったらいいかわかったので、とてもありがたいです。