萌黄の鳥

短歌を通しての交流

魚の群れ追う光となりて

2012-02-09 08:52:04 | Weblog

 

ふるさとの若狭は雪一色という、、。
雪には馴れているはずなのにちらちら雪舞う京の寒さは格別。
心の隙間を突いてくるみたいに痛みが残る。
でも京の冬もきりりと引き締まってなかなかいいもの、、。
食べ物も美味しいし、近日又出掛けたいと思う。


↓角川「短歌」2月号に取り上げられた歌7首より



  「 源 流 」      佐々木則子 
                                            
じわじわと芦生の地より湧き出でしこの一滴より生れたる神話

源流ならやがて海へと注がれむ魚の群れ追う光となりて

鮫小紋の背もたれカバーに身をあずけ特急出雲に深く沈めり

ストレスもともに煮込みしチャンポンをさあ召し上がれ冷めない内に

停留所ひとつ違えていつよりか我に付き来し草の文様

ユトリロの冬の街角炎熱に溶けることなきジグソーパズル

現在地分らぬままに抜ける街スマートフオンのタッチのように



             アリサ・佐々木則子





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