デ某の「ひょっこりポンポン山」

腎がんのメモリー(術後10年クリアーし"卒がん")、海外旅行記、 吾輩も猫である、人生の棚卸しなど。

かんわきゅうだい 40 ( 美しい 暮しの手帖 )

2016-08-27 12:48:11 | かんわきゅうだい

 NHK朝ドラ 「とと姉ちゃん」。たまに見る程度でしたが、「暮しの手帖」(ドラマでは「あなたの暮し」)が登場するあたりからよく見るようになりました。ものごころつく頃からわが家にいつもあった雑誌でしたから、私も何気に読んでいました。

 ドラマの各シーンに、さり気なく 「良き昭和」 の時代観が醸し出されています。ドアの閉め方、服のたたみ方、食卓を囲む光景、人々の言葉遣いなどそれぞれに細やかな演出が光っています。置き忘れたり投げ棄ててきた小さな宝が詰まっています。


 

 表紙は 絵、写真、グラフィックと変わりつつ いつも斬新!
 書店に懐かしい「暮しの手帖」が平積みされていました(上左)。「83」「Summer 2016」 と刻されています。かつての表紙ほど印象的ではありませんが、思わず中も見ず買ってしまいました。やはり広告のない分厚い雑誌ながら972円は廉いですね。

 創刊第一号
 ぱらぱらめくると付録がありました。「美しい暮しの手帖 第一号」 復刻版です(上中)。素晴らしい表紙に見とれました。ドラマにもあった 「直線裁ち」 のデザインが写真付き(下左)、「自分で作れるアクセサリ」 は絵付き(下中)で紹介されています。

 花森安治『美しいものは...』
 『美しいものは、いつの世でもお金やヒマとは関係がない。みがかれた感覚と、まいにちの暮しへの、しっかりした眼と、そして絶えず努力する手だけが、一番うつくしいものを、いつも作り上げる』。「自分で作れるアクセサリー」に記された言葉です。

 
  ※ 上左「直線裁ち」のモデルさんは、朝ドラの主人公のモデルである大橋鎮子さんその人です。

 流行を取り入れる前に
 「服飾の讀本」 と題した花森安治さんの結構!長い記事も載っています。たとえばスカートの丈について、「流行を取り入れる前に、日本人の體格にはどれくらいの長さが一番美しいか」 を考えてみる大切さについて書いています。これ、1948年の記事です。

 サマ変りした日本ですが...
 尤も、当時 「大根足」 と評された日本人の脚は、今や様変りしました。(誰でも!ではありませんが)細く長くしなやかな脚、髪を染め街を行き交う光景は、ここはパリ?ミラノ?と思います。花森さんがいま生きていれば「流行」についてどう書かれたでしょうね。

 

 ブルーファイアー
 いまドラマは 「商品テスト」 をめぐり展開しています。かつて石油ストーブが流行った頃、我が家は 「ブルーファイアー」 を購入しました。「暮しの手帳」 で高評価された日本製ストーブですが、アラジン 「ブルーフレーム」 のパクリとも言われました。

 時代の端境期 曲がり角
 そのあたりが、「舶来のパクリ」 から高品質で独創的な日本製品へと変わる境界であったように思います。高度経済成長で、「今日よりきっと良い明日」 を信じられる時代へと変わり、同時に旧い伝統や心、美しい言葉やマナーが棄てられ始めました。

 1948年「暮しの手帳」創刊時に流行った ”東京ブギウギ ”


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15 コメント

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モノクロ写真 (お母ちゃん)
2016-08-27 15:50:19
デ某さん 叔母様 ひと時の夕立の空 虹の橋を渡られましたね
むしろお父様をこの夏ワタクシ気に掛かっておりました この暑さの中 荼毘帰省お疲れ様でした
連日の猛暑 デ某さんお疲れとれましたか
何にもしなくともこの暑さにまいっています

暮らしの手帖 懐かしい 実用生活の知恵の本のようでした
「とと姉ちゃん」の毎回ドラマの最後にモノクロの写真が出ますでしょう あれが見たさに「とと姉ちゃん」見ているワタクシです
ちょっと遅れて中原淳一さんの「それいゆ」「ひまわり」も記憶にありますね 目の大きなモダンなスタイルの表紙でした
ダイコン足は憧れましたよ 微笑
昔懐かしがいくつも増えて感慨深くなったのも歳のせいでしょうね
又それもよしと振り返るのも生きる力 糧と踏ん張りましょう
秋の涼風が待ち遠しい昨今 デ某さんまた踏ん張って5年目検診臨みましょう
さてさて「とと姉ちゃん」今度はアイロン掛けのテストに挑戦 どうしたもんじゃろうの~
デ某さん 失礼します  

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Re : モノクロ写真...お母ちゃんさんに (デ某)
2016-08-27 22:34:39
お母ちゃんさん
早速にコメントありがとうございました

> 叔母様 ひと時の夕立の空 虹の橋を渡られましたね
此頃 方々でしきりに大きな虹が立つのに出遭いました
父のことばかり考えていましたが、
まさか叔母が先に渡るとはつゆ考えもしませんでした。
少し猫背になり小さくなった叔母ですが、しっかり渡ったことと思います。
叔母を迎えにきた虹の橋だったとは・・・

> この暑さの中 荼毘帰省お疲れ様でした
> 連日の猛暑 デ某さんお疲れとれましたか
ありがとうございます
珍しく少し体調を崩し、また帰阪して猛暑にもげんなりしていましたが、
今朝から一日、秋風さえそよぐお天気に 身体は正直に歓び元気を取戻しました。

> 暮らしの手帖 懐かしい 実用生活の知恵の本のようでした
ざあ~っと読んで 昔のままにアク!のない爽やかな印象でした
でも 刺戟ばかり求めたがる今の風潮には マッチしないかもしれませんね。

> 「とと姉ちゃん」の毎回ドラマの最後にモノクロの写真が出ますでしょう 
> あれが見たさに「とと姉ちゃん」見ているワタクシです
私は録画して見ていますから、最後の写真は「一時停止」してじっくり!(笑)

> 中原淳一さんの「それいゆ」「ひまわり」も記憶にありますね 
> 目の大きなモダンなスタイルの表紙でした
中原さんの絵は、少し前の朝ドラ「カーネーション」でも登場しましたね
ちょっと竹久夢二風の印象もありました。

> ダイコン足は憧れましたよ 微笑
一瞬! 「憧れ」が「腫れ」に見えて 引きました(笑)

> 昔懐かしがいくつも増えて感慨深くなったのも歳のせいでしょうね
> 又それもよしと振り返るのも生きる力 糧と踏ん張りましょう
単なる「懐かしみ」ではなく それだけお値打ちものがある時代でした
ホンモノに近いモノほど たくさん元気をくれますね

> 踏ん張って5年目検診臨みましょう
はい ここは踏ん張りどころと心得、しっかり踏ん張ります

> 「とと姉ちゃん」今度はアイロン掛けのテストに挑戦 どうしたもんじゃろうの~
アイロンがけの加勢にきたおばちゃん役の女優さん
かつて朝ドラ「ふたりっ子」にお姉さんで出ていた方ですよね。
大河ドラマの家康役の方も同じく「ふたりっ子」に出てられました。
トシをとるわけですよねぇ 
お母ちゃんさん! ますますお元気にご活躍ください
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直線断ち (リーのママ)
2016-08-28 10:54:42
とと姉ちゃんを見ていて、始めて直線断ちの服の起源を知りました。
結婚した頃にこの雑誌を知りしばらく定期購入していました。35年ほど前の話ですが、直線断ちの服が載っていて、浴衣生地で服を縫って着ていました。
煮物など、若い頃はどうやって作ればいいのか分からなかったのですが、最初に砂糖を入れることなど、料理の基本もこの雑誌で学びました。
厳密な商品テストにも凄いなぁと思って読んでいました。
何よりも味のある手書きのタイトル文字が、印象に残っています。
今でも発行されているんですねぇ~、懐かしいです。
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東京ブギウギと同い年です♪ (風のすみかです)
2016-08-28 20:41:09
暮らしの手帳は、我が家では見たことがありませんでした。
華やかなことが好きな母でしたので、暮らしの手帳は物足りなかったのかも?
中原淳一さんの「それいゆ」「ひまわり」は姉が大好きで、買って来てはミシンを踏んでいました。懐かしいです~。
東京ブギウギも1948年なんですね!私の生まれた年なのに、なぜか歌えますよ(^^)
返信する
Re : 直線裁ち...リーのママさんに (デ某)
2016-08-28 22:40:11
リーのママさん
コメントありがとうございます

> とと姉ちゃんを見ていて、始めて直線裁ちの服の起源を知りました。
> 35年ほど前...直線裁ちの服が載っていて、浴衣生地で服を縫って着ていました
私も「直線裁ち」はドラマで初めて知りました
付録に洋裁の型紙がついていたことは何となく憶えています。
ママさんは浴衣生地で作られたんですねぇ
ここ数年、妻は洋服作りに凝り、作っては誰かに贈っています。
服を作るのって 女性にはきっと面白いのでしょうね。

> 煮物など...料理の基本もこの雑誌で学びました。
母親代わり!の一面もあったのですね

> 厳密な商品テストにも凄いなぁと思って読んでいました。
> 何よりも味のある手書きのタイトル文字が、印象に残っています。
私は手書きタイトルは印象にありませんが、商品テストはよく憶えています
と言うか それこそがまるごと「暮しの手帖」の印象です。

> 今でも発行されているんですねぇ~、懐かしいです。
平積みにされて初めてわかりましたが、
ちょっと見ただけではわかりませんね
TVの影響は やはりまだまだ侮れません
返信する
Re : 銀座カンカン娘...風のすみかさんに (デ某)
2016-08-28 23:10:15
風のすみかさん
愉しいコメントありがとうございました

> 暮らしの手帳は、我が家では見たことがありませんでした。
> 華やかなことが好きな母でしたので、暮らしの手帳は物足りなかったのかも?
風のすみかさんのカラオケ動画のような華やかさでしょうか?
我が家には「暮しの手帖」の地味な雰囲気が ぴったりでした(笑)

> 中原淳一さんの「それいゆ」「ひまわり」は姉が大好きで、
> 買って来てはミシンを踏んでいました。懐かしいです~。
今 わが妻はデパートで生地を見つけてきてはミシンを踏んでいます
ご飯の支度も忘れるほど夢中になりますので、私は地団太踏んでいます

> 東京ブギウギも1948年なんですね!
> 私の生まれた年なのに、なぜか歌えますよ
この歌の詞のなんとまあ面白いこと!
「銀座カンカン娘」も詞・曲ともにバツグン!で、あの時代の息吹を感じます。
風のすみかさん われわれは良い時代に生まれましたねぇ(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=ZVYpdBcso3A
※井上陽水「銀座カンカン娘」が超一級!ですが You tube が見つかりません
返信する
追伸 (デ某)
2016-08-29 08:06:50
風のすみかさん

「Re:東京ブキウギ」とすべきを「Re:銀座カンカン娘」とし 失礼しました。
この映画「銀座カンカン娘」が BS日テレで9/4(日) 20:30~21:54に放映されます。
高峰秀子、灰田勝彦、笠置シヅ子のほか古今亭志ん生も出演する由。
返信する
なるほど~ (himiko)
2016-08-30 11:25:57
お母ちゃんさんのコメント「暮らしの手帖は懐かしい実用生活の知恵の本」を読んで、なるほどと思いました。
若ぶってすみません(笑)暮らしの手帖をしりませんでした。
とと姉ちゃんも見ていませんで・・・・

でも、なんかとってもいい!ってことは伝わってきました。
私は両親共稼ぎで、おじいちゃん(明治生まれ)子でしたので、小学校低学年の頃おやつは白菜のお新香や、ほうれん草の胡麻和えを食べながら、時代劇を見ていました。
「おとっつあん」「お菊」なんて親子の感動シーンを見ては、おじいちゃんと一つのタオルの端と端で涙を拭いていたものです(笑)
しつけの厳しいおじいちゃんではなかったので、ドアの開け閉め、服のたたみ方などは言われませんでしたが、私は「昭和」な生活が大好きでした。
母はよく服を作ってくれましたよ。
姉とおそろいの斬新なワンピースを着て、大阪の万博に行った写真があります(笑)
なんかいいなぁ~~
昔を思い出してきちゃった
返信する
Re:なるほど...himikoさんに (デ某)
2016-08-30 16:02:45
himikoさん
himikoさんについて SORAさん「神さまから選ばれたひと」と...
そんな凄い方からコメントいただけるなんて...真に畏れ多いことにございます。

> お母ちゃんさん「暮らしの手帖は懐かしい実用生活の知恵の本」 なるほど...。
> 若ぶってすみません(笑) 暮らしの手帖をしりませんでした。
> とと姉ちゃんも見ていませんで...。
「若ぶって」という表現、なかなかヤバイ?です、カマトトならぬトトカマ風...
「暮しの手帖」が求められた時代、それほど求められなくなった時代、
そして今 再び求められるようになった時代って、どんな時代なのでしょう?
「とと姉ちゃん」を取り上げたプロデューサー、おそるべし。

> 私は両親共稼ぎで、おじいちゃん子でしたので、
> おやつは白菜のお新香やほうれん草の胡麻和え...
私も同様で、大工の祖父について現場に行き材木の切れ端で遊んでいました
大工さんといっしょにおやつを頂いたので結構!美味しい和菓子でした(笑)

> おやつを食べながら時代劇を見ていました
> 「おとっつあん」「お菊」なんて親子の感動シーンを見ては、
> おじいちゃんと一つタオルの端と端で涙を拭いていたものです
そうして培われた感性が神さまに選ばれる今日のhimikoさんを創られたのですね
人情時代劇、見るべし!

> ドアの開け閉め、服のたたみ方などは言われませんでしたが、
> 私は「昭和」な生活が大好きでした。
私の世代にして既に しない!ではなく 教えない! 知らない! 世代ですから
また国全体に(とりわけ関西から)美しい言葉が色褪せ 消えつつあります。
「昭和なhimikoさん」が好きです

> 母はよく服を作ってくれましたよ。
> 姉とおそろいの斬新なワンピースを着て、大阪の万博に行った写真があります
少なくとも1970年以降のお生まれではない と仰っているのですね
斬新なワンピース...少なくとも40代ではないと仰るわけですね

> なんかいいなぁ~~ 昔を思い出してきちゃった
では 昭和レトロの懐かしい歌でも ごいっしょに聴き(歌い)ましょう
エノケンさんまではレトロりませんが...
伊東ゆかり「私の青空」
https://www.youtube.com/watch?v=MUZcG4DAg4c
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Unknown (Anne)
2016-08-30 22:05:45
相変わらず「とと姉ちゃん」は見ていないので分からないのですが、
「暮らしの手帳」は思わずピアニストだった叔母さんを思いだしました。

「暮らしの手帳」がいつもリビングにあって、ご主人(画家)が描いた絵も壁に飾られていました。

従妹の姉はファッション関係、妹は造形関係で、私からは生活がいつもおしゃれに見えて羨ましかった(*^_^*)
「チルちゃん」って黒猫も「ゴン」って秋田犬もいて・・・

遊びに行くといつも現実逃避が出来たなあ(笑)


叔母様は突然だったのですね。
私の母もちょっと検査入院しましたが、
本当に何が起きるか分からないですね。

たとえ十分生きたとしても
最期はお別れを言いたいなあ・・・なんて思います。
叔母様のご冥福をお祈りいたします。

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