CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

24-218「ヒューマニスト・ヴァンパイア・シーキング・コンセンティング・スーサイダル・パーソン」(カナダ)

2024年07月24日 00時26分41秒 | カナダ映画
自殺はしても人は殺さない

 人間社会に溶け込みながら、密かに人間を狩る吸血鬼たち。そんな彼らの中で、サシャは感受性が豊かなあまり人間を殺すことができないという致命的な問題を抱えていた。

 生きるために必要な血の確保を両親に依存し続けてきたサシャだったが、両親はそんな彼女を血気盛んないとこのドゥニーズと共同生活させることに。サシャはドゥニーズから自分で獲物を狩るよう促されるが、どうしても殺すことができない。心が限界を迎えた時、自殺願望を持つ人間の青年ポールと出会う。

 人間社会でいじめを受け、どこにも居場所がないと感じている彼は、サシャに自分の命を捧げようと申し出るが。(「作品資料」より)


 タイトルにあるように主人公はヴァンパイア。

 しかし、感情豊かで憐れみを感じてしまうサシャは人を殺すことが出来ない。

 これまで血の供給を家族に依存してきたが、家族は早く自分で人間を狩れと強く促す。

 そしてサシャは血気盛んな従姉妹のドゥニーズと住むことになってしまう。

 そんな中、サシャは自殺願望のある青年、ポールと出会う。

 自らの正体を明かしたサシャに対し、自らの命を差し出すと言うポールを彼女は家に連れてくるが。

 果たしてサシャはポールを殺して、その血を飲むのか。

 ホラー・テイストではあるが、ボーイ・ミーツ・ガールの話でもある。

 なかなか殺せないサシャはポールに最期にしたいことをしろと促し、ポールはこれまでいじめられてきた相手や教師たちに思い切った行動をする。

 夜の街でそんなことをする2人の様子は青春モノのような展開である。

 事実を知ったポールを殺さないサシャに対し、2人をサシャの親族が追う。

 多分、最後はこうなるんだろうなという決着ではあったが、それぞれ心に重荷を抱えたヴァンパイアと人間の青年の出会いと顛末は、青春モノの要素を含めて興味深い話であった。

/5

監督:アリアーヌ・ルイ・セーズ

出演:サラ・モンプチ、フェリックス・アントワーヌ・べナール、スティーブ・ラブランテ、ソフィー・カデュー、ノエミ・オファデル

於:シネマート新宿

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