欲しいもの送ったよ
平穏な日々を過ごす大学生の西島香菜は、自宅に謎の気配が漂っていることに気づく。
その日の深夜、コインランドリーで窓越しに怪しげな赤い服の女と目が合った青年は、差出人不明の郵便を次々と受け取るように。
「誰もいないはずのリビングで話し出すスマートスピーカー」「高架下で見つけた謎のボストンバッグ」「突然聞こえ始めた謎のノイズ」「知らない女のSNS配信で見覚えがある景色」「ポストに届き始めた怪文書」など、不運な人々の命を脅かすさまざまな恐怖体験を、7編のエピソードで描き出す。(「作品資料」より)
先日、日本のホラー「トリハダ」に基づいて製作された韓国映画「ニューノーマル」を鑑賞したが、本作は「トリハダ」の系譜を受け継ぐ作品として製作されたとのこと。
やはり日常に潜む恐怖を描き出しており、7つの短編からなるオムニバス・ホラーである。
各作品の頭に、アパートに住む女子大生、香菜が徐々に恐怖に陥る様が描かれる。
そして、それぞれの作品が始まる。
日常に潜む狂気ということであるが、非現実感はありながらもあり得る恐怖である。
部屋で使っているAIが、夜中に話し始める。
それ自体も怖いのだが、その理由が更に怖かった。
突然、ノイズのような音が聞こえ、誰かが近くにいる気配を感じ始める女性。
この結末は一番あり得る話で怖かったな。
ポストに脅迫文が届くようになった男。
顛末は少し予想できたが、その理由、仕掛けた者については予想外。
最後に香菜の身に起こる恐怖の顛末を描くが、最後に思いもよらぬ恐怖が明らかになる。
それぞれ、こんなことはそうそう起こらないだろうと思いながら、あり得る恐怖であり、ちょっとコミカルな話もあったが、怖い話としては充分楽しめる1本だった。
/5
監督:三木康一郎
出演:石川凌雅、筧美和子、鎌田あゆ、佐藤流司、高野洸、立花裕大、鶴嶋乃愛、永田凛
於:新宿ピカデリー
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