24-189「チャレンジャーズ」（アメリカ）

誰もが君に恋をする

　テニス選手のタシ・ダンカンは確かな実力と華やかな容姿でトッププレイヤーとして活躍していたが、試合中の怪我により選手生命を絶たれてしまう。

　選手としての未来を突然失ってしまったタシは、自分に好意を寄せる親友同士の若き男子テニス選手、パトリックとアートを同時に愛することに新たな生きがいを見いだしていく。

　そして、その“愛”は、彼女にとって新たな“ゲーム”の始まりだった。（「作品資料」より）


　あるテニスの大会で、パトリックとアートの２人が決勝で対決することとなる。

　アートは四大大会で何度か優勝しているものの、今は衰えを見せ始めている。

　パトリックはランキングも下位で、その日の宿泊費にも困っている。

　そして、アートの妻はかつてプレイヤーとして名を馳せたが、怪我によってプレイすることを諦め、アートのコーチをしているタシ・ダンカン。

　実はパトリックとアートはかつてダブルスでペアを組んでいたが、タシと出会い、２人とも彼女に恋をしたことで徐々ににその道が分かれていく。

　タシも２人に興味があるようであるが、結局パトリックと付き合うようになる。

　物語は現在の決勝の戦いと共に、時間を遡り、３人の出会いから今の関係へとなっていく過程を並行して描いている。

　パトリックとアートのタシへの想い、そしてタシの２人への想いが描かれる。

　テニスが舞台となっているが、スポーツものというより、少し歪なラブ・ストーリーである。

　アートは優等生っぽく、テニスでも栄光を築いていく。

　パトリックはワイルドな感じで、やたらと自信満々だが、テニスでは結果が残せていない。

　しかし、そんなパトリックにタシはやっぱり惹かれていたのかな。

　過去から現在に至る経緯で様々なことが明らかになっていく中で、果たして決勝戦の行方はどうなるのか。

　そしてタシは２人との関係をどう決断するのか。

　理解しづらい部分もあるが、話の行方としては気になる作品だった。

/５

監督：ルカ・グァダニーノ

出演：ゼンデイヤ、ジョシュ・オコナー、マイク・フェイスト

於：新宿ピカデリー