笛吹牧師フルート教室

播磨地方・姫路と網干でフルートとリコーダーの教室を開設しています

一生続ける

2010-05-26 18:27:52 | 日記
「お前、フルートは一生続けるだろう」「当然!」
受験生仲間に言われた何気ない一言、何気ない私の答え。
でもなんか「はっ」とするものがありました。
音楽大学受験に合格か否か
大問題です。
でも一生続ける上には、たかだか4年だけのこと。

音楽で成功するためには、才能が必要、努力が必要、そして運と言われるチャンス。
どれも欠けては成功しません。
大学はわずかな要素。

受験前の師匠運。その出会いは一生左右します。最短距離で登れます。
師匠運が悪いと、自分で開拓しなければなりません。
仕事運。音楽家は実質現場でのみ訓練されます。
ひとそれぞれ違ったチャンスがあります。

私の音楽学生時代はくにたち音楽大学という大規模学校。
どうしても大規模では、粗製濫造の教育しか受けられないけど、大量の知人、友人を作るチャンスとなります。
そこから得た情報は、先生たちから得たものを、遙かにしのいでいました。

音楽で生活できる人はいません。テレビなどで目にする人は例外の人です。
世界的巨匠も大学の教師をしています。
日本を代表する演奏家が、お金のことになると突然品性が落ちるのを見てガッカリすることが何度もありました。
一流芸能人でも副業を持っています。
浮き沈みが激しい世界ですから。

金銭目的で音楽をやっても裏切られると前に書きました。
重症心身障害者の施設「止揚学園」創立者、福井達雨先生が、
「今、政府はリストラ対策として、福祉職員になるための教育をしている。でも仕事というのは営利目的です。福祉を営利でやってほしくない」と言われていました。
児童福祉でも、石井十次のような、情熱と使命感に燃えた人達が、各地に養護施設を作りましたが、今や世代も変わり、世襲や仕事としての施設も増えてしまいました。
児童虐待が増加した今、営利目的で職員が増え、職員虐待がちらほら聞こえます。
もっと問題は、恵まれない子供を家庭に引き取ろうとする人達がいるのに、無視されています。施設経営の邪魔をすると。
里親会でも、未委託家庭が多くいます。

深刻な話題になりましたが、音楽も同じような意味があります。
本当に音楽をやりたくて、その結果、仕事になる。
仕事、すなわち金銭目的で音楽家になると、悲劇。

一生音楽を続けるのはきびしい
特に男性は。
適度な副業が必要です。
今の時代、様々あるのです。
この道一筋はかっこいいのですが、生活があります。
金銭目的の音楽はより真剣になるでしょうか?
そうだといいのですが、音楽大受験生父兄の経済的負担を増大させると、後進の邪魔。
受験生の皆さん。
入学試験の審査員は複数です。そこの教授にレッスン料をコネ作りとして払っても意味ありません。
話題から外れました。
気長にやりましょう。